ブリーフィングとは、どのような意味?
ビジネスシーンにおいてよく使われる「ブリーフィング」。ブリーフィングは、上手く活用すれば高い効果が得られるため、導入する業界が増えています。
ブリーフィング導入は今後も増える傾向にあるとされているので、今のうちに意味や効果を知っておいてはいかがでしょうか。
ブリーフィングとは、「簡単な報告」のこと
「ブリーフィング」を辞書で調べると、次のような意味があることがわかります。
ブリーフィング
1:簡単な報告・指令。
2:報道機関などに対して行う簡単な事情説明。
(出典:小学館 デジタル大辞泉)
ビジネスシーンにおけるブリーフィングは、社内での簡単な情報共有という意味合いで使われることがほとんどです。外部とのやり取りに対しては基本的に用いません。もともとは軍事用語として司令などを確認する際に使われており、それがさまざまな業界に広まったとされています。
ミーティングとは何が違う?
社内での情報共有というと「ミーティング」という言葉を思い浮かべる人も多いでしょう。どちらも社内での打ち合わせを指しますが、少し意味合いが異なります。
ブリーフィングの目的は、「情報共有」をすること。特定の人がスタッフに対し、一方的に情報共有するのがブリーフィングのスタイルです。対するミーティングは、「時間をしっかり確保して話し合う」のが目的。そのため、参加メンバー間で論議をして、新しい解決策やアイデア、プランを出し合うことになります。
対義語は「デブリーフィング」
ブリーフィングの対義語は「デブリーフィング」。あまり聞いたことがない言葉かもしれません。
デブリーフィングというのは、業務やプロジェクトの後に行われる、成果の報告や評価のことを指します。区切りのタイミングでデブリーフィングを行い、上手くいったことは何か、問題点は何かを洗い出す作業をしていきます。デブリーフィングを適切に行えば、業務効率化が進み、時に目的達成のプロセスを短縮化することも可能です。
業界別のブリーフィングとは? それぞれの意味を紹介
ブリーフィングは業界により多少意味合いが異なります。ブリーフィングを活用している業界ごとに、それぞれの意味を見ていきましょう。
航空業界における、ブリーフィングとは
航空業界でのブリーフィングは、搭乗前に乗務員全員で実施されます。フライトにおいて重要になる天候や渡航先の情報、乗客やサービス、緊急時の対応などを、ブリーフィングで共有し合います。
職種別でも行われ、機長や副操縦士、航空機運行管理者によるブリーフィングについては「ディスパッチブリーフィング」、客室乗務員間で行われるブリーフィングについては「プリブリーフィング」と呼ばれています。
医療業界における、ブリーフィングとは
医療業界においても、ブリーフィングは活発に行われています。医療業界のブリーフィングでは、患者の状態や医療活動の共有がメイン。災害地域での活動においては、災害地域の情報や活動目的、任務内容、心構えなどを共有します。
人命にかかわる医療業界でのブリーフィングは、毎回入念に行われます。医療業界に関していえば、ブリーフィングといっても「簡単な報告」という意味合いは薄れていると考えられるでしょう。
建設業界における、ブリーフィングとは
建設業界においては、発注者の要求について端的にまとめた文書を「ブリーフ」といい、その文書を作成することがブリーフィングになります。
とりわけ大規模な案件では、さまざまな工程が複雑化しがち。そのため、建設業界におけるブリーフィングは重要なプロセスと認識されています。
ブリーフィングがもたらす効果とは?
ブリーフィングを行うことで、さまざまな効果を得ることができるとされています。実際にどのようなメリットが挙げられるのかを見ていきましょう。
チームワークの向上を狙える
ブリーフィングは、業務上必要な情報を共有したり、内容や手順を再確認したりする場。ブリーフィングを実施することで、目的や必要情報が明確になり、チームの意識を向上させることにつながります。メンバー全員がブリーフィングに参加することで共通認識が形成され、協働意識が生まれるということも。
タスクが整理できる
ブリーフィングでは、業務内容や手順を共有することから、個々のタスクの整理をすることができます。要点や重要視したいことをピックアップし、端的に伝えると、優先順位を全員が把握することになり、混乱を防ぐことにつながるでしょう。
特に、職種や案件の規模によっては、複数タスクを同時進行させる必要がありますが、ブリーフィングを実施することで、随時情報の整理をすることができます。
業務の要点や方向性の統一が図れる
ブリーフィングにスタッフ全員が参加することで、業務の要点や方向性の統一が図れます。優先順位や要点の共有をしていても、個人の解釈によりズレが生じるということもありますが、ブリーフィングを通して再共有することで、ズレを最小限に抑えることができるでしょう。
ここまで紹介したように、ブリーフィングはさまざまな効果をもたらします。ブリーフィングの重要性を知る企業では、朝礼と同じようにブリーフィングを実施するところが増えているようです。
もしチーム内の士気が下がっている、パフォーマンスが下降気味、ミスが増えていると感じたら、ブリーフィングを取り入れてみるのもひとつ。それほど時間も取らないため、思わぬ効果を得られるかもしれません。
最後に
ブリーフィングとは「簡単な報告」を意味する言葉。ビジネスシーンにおいては、業務における情報や手順を共有する場として浸透しており、業界によっても意味合いが少々異なります。ブリーフィングはミーティングほど時間を取りませんが、短時間で情報共有や手順の確認をすることができます。
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