「ロジック」とはどういう意味?
まずは、「ロジック」という単語の基本的な意味を確認しましょう。語源や類義語・言い換え表現を把握することで、より理解が深まります。
「論理」という意味を持つ言葉
「ロジック」を日本語に訳すと「論理」「論法」という意味になります。主にビジネスシーンで使われることが多く、「議論を進めていく上での考え方」「筋道の通った論理的な思考」という意味で用いられます。
商談・プレゼンなど、論理的な説明が必要となる場面で聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
なお「ロジック」の対義語、対照的な意味を持つ言葉としては、「支離滅裂」「滅茶苦茶」などが挙げられます。「支離滅裂」「滅茶苦茶」は、「統率がなく、まったく筋道が通っていない状態」を意味する四字熟語です。対義語とセットで覚えると、「ロジック」の意味がより理解しやすくなるかもしれません。
語源はギリシャ語とされる
「ロジック」は、英語の「logic」のことを指しますが、その語源はギリシャ語の「logos」とされています。「logos」は、「言葉」「論理」「理論」「思想」といった意味を持つ単語で、もともとは哲学用語として用いられていました。
日本でも「ロジック」は広く定着しており、ビジネスシーンはもちろん、どんな場面でも使える単語です。
「ロジカル」と表現することも
「ロジック(logic)」は名詞として使われますが、形容詞である「ロジカル(logical)」の形で使われることも多々あります。
この場合は、「ロジカルな企画書」「ロジカルに捉える」といった表現をするのが一般的です。論理的に物事を考えることを指す、「ロジカルシンキング」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
類義語・言い換え表現
「ロジック」をほかの言葉に置き換えたいときには、「理屈」「筋道」「論法」「セオリー」などが挙げられます。それぞれの意味や違いは、以下の通りです。
理屈
「理屈」には、「物事の筋道や道理」「無理に辻褄を合わせた論理」「物事がそうなる理由や事情」といった意味があります。たとえば、「彼のプレゼンにおけるロジックは納得できるものだ」という一文の「ロジック」を「理屈」に言い換えても、類似した意味になることがわかります。
筋道
「筋道」も同様に、「物事の道理」「物事を行う際の順序や手順」という意味です。「ロジック」は「筋道の通った論理的な思考」という意味なので、会話の中で「筋道」と言い換えても違和感のない場面が多いでしょう。
論法
「論法」は、「議論の進め方」「論理の運び方」という意味を持ちます。「ロジック」を「議論を進めていく上での考え方」という意味で使うときには、「論法」への言い換えが可能です。
セオリー
「セオリー」は英語では「theory」といい、「理論」「持論」の意味で用いられます。「ロジック」が「筋道の通った論理的な思考」を表すのに対し、「セオリー」は「筋道を立てて検討した知識・認識の体系」を指します。
「筋道が通っている」という点では共通していますが、若干の違いがある点には注意しましょう。
ビジネスシーンでの「ロジック」の使い方
ビジネスシーンで「ロジック」という言葉を使いたいときは、どのように用いればよいのでしょうか? 例文を交えて紹介します。
例文で使い方をチェック
「ロジック」を日本語に置き換えると、「論理」「筋道」などとなります。ビジネスシーンでは、さまざまな場面で「ロジック」を使えます。
〈例文〉
・ロジックに沿って仮説を組み立てる。
・業績が急成長した裏には、社長独自の経営ロジックがある。
・競合他社が提唱するロジックには弱点がある。
「ロジック」の関連用語
「ロジック」から派生した関連用語もいくつか存在します。最後に、代表的な関連用語とその意味を紹介します。
「ロジックツリー」
「ロジックツリー」とは、問題をツリー状に分解し、その原因や解決策を論理的に探すためのフレームワークのひとつです。
問題や課題に対し、木が枝分かれしていくように大きな要素から小さな要素へと分解し、その原因・解決策を論理立てて階層化することで整理します。
ロジックツリーを作成することで、業務やプロジェクトにおける問題点を可視化し、解決策にダイレクトにアプローチできます。これが、ロジックツリーを活用するメリットです。
ビジネスシーンにおいて、課題点を明確にしたいときや、チームメンバーと一緒に解決策を導き出したいときなどに、ロジックツリーの作成を検討してみてはいかがでしょうか。
「ロジカルシンキング」
「ロジカルシンキング」とは、直訳すると「論理的な思考」です。物事を論理的に捉えて話せるようにすることは、ビジネスでは欠かせないスキルです。
ロジカルシンキングには、「帰納法(きのうほう)」「演繹法(えんえきほう)」「弁証法(べんしょうほう)」と呼ばれる、代表的な3つの思考法があります。
●帰納法:事実の中から物事に共通する性質・関係性・傾向を探し、結論を導き出していく方法
●演繹法:前提となる事象を積み重ね、妥当だと考えられる結論を導き出す方法
●弁証法:ある案と対立する案を挙げ、それらを勘案してより優れた案を導き出す方法
ロジカルシンキングの手法を知っておけば、同僚や取引先と会話をするときや、社内外でプレゼンを行うときなどに役立てられるでしょう。
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