まずはメイクの正しい順番からおさらい
土台となるベースメイクからスタート
ベースメイクとは、基本的にスキンケアの後からファンデーションまでの工程のことを言います。ここをきれいに仕上げることは、アイシャドウやリップなどを施してメイクが完成したときの全体の仕上がりにもつながるため、とても大事な工程です。
ベースメイクの基本的な順番は「パウダーファンデーションを使う場合」と「リキッドファンデーションを使う場合」で異なります。
パウダーファンデーションを使う場合
1. 日焼け止め
2. 下地
3. コンシーラー
4. パウダーファンデーション
5. ハイライトやシェーディング
ナチュラルな立体顔にしたい場合、ハイライトやシェーディングはファンデーションの前に使用するのもおすすめです。
リキッドファンデーションを使う場合
1. 日焼け止め
2. 下地
3. リキッドファンデーション
4. コンシーラー
5. フェイスパウダー
6. ハイライトやシェーディング
リキッドファンデーションの場合は、コンシーラーをファンデーション後に使用することでヨレずにキレイな仕上がりになると言われています。
ベースメイクの次は、眉や目元などのアイメイクへ
ベースメイクの後はアイメイクです。絶対的な決まりがあるわけではありませんが、アイメイクの手順は以下が推奨されています。
1. アイブロウ
2. アイシャドウベース
3. アイシャドウ
4. ビューラー
5. アイライナー
6. マスカラ
まずは、目元の印象の要となるアイブロウ(眉)から仕上げます。
続くアイシャドウベースとは、アイシャドウの発色を良くしたり崩れを抑えたりしてくれるアイテム。使用は必須ではありませんが、アイメイク前にまぶたに塗布しておくとメイク持ちがアップします。
また、アイライナーを先に引いてからビューラーをすると、せっかく引いたアイライナーが取れてしまう原因に。そのためこのような順番が推奨されているよう。
リップとチークは最後に
ベースメイク、アイメイクときたら、最後はリップ→チークで仕上げましょう。
先に唇に血色感を足してあげることで、チークの塗りすぎを回避することができます。とくに、よりナチュラルに、足すよりも引くことが重視される傾向にある今どきメイクでは、この順番が推奨されます。
最低限持っておきたい!基本のメイク道具とその役割
下地
下地は本当に必要なの?と思っている方もいるかもしれませんが、実はメイクに欠かせない重要アイテム。
化粧下地には「ファンデーションの密着性や持ちをよくする」「肌の色ムラを整える」「凸凹をスムーズにする」といった役割があります。UVカット効果があるものや皮脂を抑えてくれるもの、肌色を補正してくれるものなど、近年では下地と一口にいっても多種多様。
理想の肌作りのために非常に便利なアイテムなのです。
ファンデーション
ベースメイクの主役、ファンデーション。こちらも実はさまざまなタイプのアイテムが販売されています。理想の仕上がりや肌悩み、肌質に合わせたものをセレクトすることが推奨されています。
パウダーファンデーション
・テカリやすい人
・脂性肌の人
・マットな仕上がりが好みな人
・時短メイクしたい人
・外出先でのメイク直しが多い人
リキッドファンデーション
・自然なツヤがほしい人
・混合肌の人
・乾燥しやすい人
・フィット感がほしい人
クリームファンデーション
・カバー力を重視する人
・乾燥しがちな人
・保湿力がほしい人
・長時間メイク直しができない人
クッションファンデーション
・ツヤ肌を作りたい人
・薄づきが好きな人
・手を汚したくない人
・時短メイクしたい人
アイブロウ
▲ケイト デザイニングアイブロウ3D EX-6 レッドブラウン 1,210円((編集部調べ))
眉毛を整えるために使用するアイブロウ。アイブロウにもさまざまな種類があります。
・パウダータイプ
・ペンシルタイプ
・リキッドタイプ
パウダータイプは自然でふんわりとした仕上がりに。色の濃淡を作りやすいので、初心者の方にも使いやすいのが特徴です。
ペンシルタイプは眉毛のフォルム作りや、毛のない部分を埋めるときに重宝します。
リキッドタイプは、毛の足りない部分へ毛を一本一本描き足すように使用するのが特徴です。慣れるまでは少し難しいかもしれません。
これらアイブロウは、自分の髪色に近い色、またはそれよりも少し暗い色を選ぶと失敗しにくいとされています。黒髪の方はグレーやアッシュブラウンなどで眉を仕上げると、こなれ感が増します。
アイシャドウ
アイシャドウにもさまざまな形状のものがあります。大きく分けると「パウダー」「リキッド」「クリーム」が主流です。それぞれ仕上がりや使い心地が違うので、自分に合ったものをセレクトしましょう。
パウダータイプ
・量の調整がしやすい
・初心者でも自然なグラデーションが作れる
・重ね塗りにも適している
リキッドタイプ
・塗りたてのツヤと鮮やかな発色が特徴
・肌に密着しやすい
クリームタイプ
・リキッドよりも発色がいい
・汗や水に強い
・乾燥しがちなまぶたにもしっかり密着
・ツヤのある目元に
▲ルナソル アイカラーレーション 15 EX12 Flawless Clarity 6,820円
また、アイシャドウにはパレットタイプと単色タイプがあります。慣れないうちは単色のアイシャドウでシンプルにメイクするのがおすすめですが、慣れてきたら多色セットになったパレットタイプでさまざまなメイクを楽しんでみましょう。
アイシャドウパレットには通常、ハイライト・ミディアム・シェイドと、3つの役割のアイシャドウがセットになっています。
ハイライトはまぶたに明るさとツヤを与え、くすみを飛ばしたり立体感を与えたりする役割があります。ミディアムはハイライトとシェイドをつなぐ中間色で、アイホールにぼかすように入れることで自然な陰影に。
シェイドは「締め色」とも呼ばれる一番濃い色。目のキワなどライン状に入れることで、目をぱっちりと見せるのが目的です。
またアイシャドウの色はパーソナルカラーで選ぶと失敗が少ないとされています。
例えばイエローベースの方は「サーモンピンク」「黄みよりのブラウン」「ゴールド」「テラコッタ」がおすすめ。ブルーベースの方は「ラベンダー」「ボルドー」「ココアブラウン」「シルバーグレー」が肌になじみます。
アイライナー
SHIRO カレンデュラアイライナーリキッド 定番2色(1D01、1D02)・数量限定4色 (1D03、1D04、1D05、1D06)各3,734円
目のキワを埋めてよりぱっちりとした目元を演出するアイライナー。最近ではあえてアイライナーを引かないメイク方法も好まれますが、目元がぼやけがちな方はぜひ活用しましょう。
アイライナーは主に「ペンシルタイプ」「リキッドタイプ」「ジェルタイプ」の3タイプがあります。
ペンシルタイプ
・ふんわりとした発色
・失敗してもやり直ししやすい
・まつ毛の間を埋めやすい
リキッドタイプ
・目の上や目尻など細かな部分も描きやすい
・目の形を思いのままにアレンジできる
・ツヤ感のある発色
ジェルタイプ
・肌へフィットしやすい
・皮脂や汗に強い
・肌なじみよくツヤのある発色
カラーはブラック、ブラウン、ライトブラウン、グレー、ネイビー、ボルドーなどさまざま。アイメイクのアクセントにインパクトの強いカラーを選ぶのも良いですが、目元の印象をほんのりと変えたい方はブラウン系が無難だと言われています。
マスカラ
▲アンプリチュード エクストラロング カラーマスカラ 02 ¥4,840
目元の印象を左右するのはアイシャドウやアイライナーだけではありません。マスカラでまつ毛をメイクすることで、さらにぱっちりと光の宿る瞳を作ることができます。
マスカラは「ロング」「カール」「ボリューム」の3種類が主流。
繊細で長いまつ毛に仕上げたい方は「ロング」、上向きカールをキープしたい方は「カール」、インパクトのある目元に仕上げたい方は「ボリューム」がおすすめされています。
リップ
顔に血色感を与えてくれるリップ。口元をきれいに見せてくれたり、顔色をよく見せたりできるメイクに欠かせない道具です。
リップ選びでもっとも悩みやすいのが「色」。
色選びを失敗すると、本来のリップの役割がうまく機能しない可能性が…。はじめはパーソナルカラーに合わせて色を選べば失敗を減らせるでしょう。
イエベ春さん
・コーラルピンク系
・オレンジピンク系
イエベ秋さん
・ベージュ系
・オレンジブラウン系
ブルベ夏さん
・ローズピンク系
・桜色
ブルベ冬さん
・真紅
・ワインレッド系
・青みピンク系
チーク
▲MiMC ミネラルクリーミーチーク 3,630円
チークも血色感作りに欠かせないアイテム。入れすぎには注意が必要ですが、ほんのりと内側からにじみ出るように塗布すれば、若々しくヘルシーな顔に見せてくれます。
チークでも、重要視したいのは「色」。こちらもパーソナルカラーに合わせて選ぶのがおすすめです。
イエベ春さん
・アプリコット系
・オレンジ
・イエロー
・コーラルピンク
・オレンジ系ピンク
イエベ秋さん
・テラコッタ系
・オレンジ
・ブラウン
・ベージュ
ブルベ夏さん
・ベビーピンク系
・ラベンダー
・パステルピンク
・ローズピンク
・マゼンタ
ブルベ冬さん
・ローズ系
・ワインレッド
・ショッキングピンク
・ラベンダー
【ベースメイク】崩れない美肌を作るメイク方法
ヘア&メイクアップアーティストの佐伯エミーさんに、リキッドファンデーションを例に崩れにくいベースメイクの手順を解説していただきました。
手順1:下地を塗る
「下地のトーンアップ効果でくすみや薄いシミなどを飛ばしてキメを整えておくため、使用量の目安はパール粒(約8mm)2個分。この量で全顔に塗ります。量が多すぎるのも崩れる原因になるので要注意!」(佐伯さん)
「下地を指のはらにとり、顔の内側から外側に向けて塗り広げます。頰・額・あご・鼻や目まわりなどパパッとスピーディに広げたら、濡れスポンジでトントンしてフィットさせます。濡れスポンジは、水を含ませるとふくらむ厚手タイプを使い、水気をしっかり絞ってから使うのがポイントです。スポンジでスタンプするイメージで肌に垂直にあて、全顔をトントンします。とくに崩れやすいTゾーンや小鼻、頰の内側、あごは丁寧に行い、下地がはがれないよう力の入れ過ぎにも注意しましょう」(佐伯さん)
赤線エリアはとくに丁寧に仕上げましょう。
手順2:ファンデーションを塗る
「下地で肌のアラを飛ばしているので、ファンデーションはパール粒(約8mm)1個分でOK。手の甲にパール粒1個分をとったら、下地で使った濡れスポンジでファンデーションを半分程度とり、毛穴やシミの悩みが多い頰の内側からトントンつけ、外側へ向けなじませます。残りのファンデーションをスポンジにとり、反対側の頰も同様に。スポンジに残ったファンデーションで鼻、額、あごの順につけ、フェイスラインや髪の生え際はサッとなじませる程度にします」(佐伯さん)
手順3:コンシーラーを塗る
「マスク着用時に意外と崩れやすいのが眉間や眉の上。マスクから出る呼気があたって蒸れやすく、ファンデーションがとれてしまうときちんと感を損なってしまいます。そこでファンデーションを塗った後、眉の上にコンシーラーを薄く塗るのがベター。眉間の上部分も少し塗ります。コンシーラーはファンデーションよりも硬く、カバー力があるので蒸れても落ちにくいんです。米粒1つ分程度のごく少量を眉間と眉の上に薄く塗ってなじませます」(佐伯さん)
手順4:ルースパウダーで仕上げる
「ルースパウダーは肌をサラッとさせるだけでなく、先につけたファンデーションやコンシーラーをしっかり固定させる効果もありますので、ベースメイクの最後にぜひ使いましょう。とくに夏は軽やかでツヤ感のある仕上がりがマッチするので、大きめのブラシでつけるのがおすすめ。ルースパウダーをケースごと逆さまにして底を2〜3回トントンとたたいて蓋に粉を出したら、蓋の中でブラシを何度もクルクルして粉をまんべんなく含ませます。崩れやすいTゾーン、頰の内側、フェイスラインなどにパッパッと払うようにしてブラシを動かして塗布。頬骨の高い位置は、ツヤをキープするためごく軽くつける程度でOKです」(佐伯さん)
【ポイントメイク】パーツを引き立てる基本的なメイク方法
ふんわり立体眉の描き方
1. 眉下など、毛が足りない部分を描き足す。
2. スクリューブラシを使って、1で描いた部分をぼかしながら毛流れを整える。
3. 中間色をブラシにふくませ、眉全体にふんわりのせる。
完成!
アイシャドウとアイライナーのメイク方法
1. 指を使ってアイシャドウをトントンとまぶたに置く。
2. チップにアイシャドウを取ったら、目尻から2/3までの部分に色をのせ、目の丸みを強調する。
3. アイラインは線ではなく、目頭から目尻までまつ毛の隙間に点打ちしていくのがポイント。
マスカラの塗り方
1. ビューラーで上まつ毛を根元からカールさせる。
2. マスカラを目頭と目尻のまつ毛に、外側に押し広げるイメージで塗る。
3. まつ毛の根元にブラシをあて、毛先に向けて抜く動作を繰り返す。
4. 液は足さずに、まつ毛を押し下げるようにして下まつ毛にも塗る。
ふっくら唇を作るリップの塗り方
1. 唇の山部分から口角のラインを丸みを持たせるように塗る。
2. 下唇は唇の形に沿って塗る。
上唇が下唇よりも薄い場合、少々オーバー気味に色をのせてバランスを整えて。
メリハリチークの塗り方
1. パウダーチークを大きめの柔らかブラシに取り、手の甲で一度トントンとなじませる。
2. 目尻の下の頬骨部分からこめかみに向け、ブラシの先でたたき込むように色をのせる。
3. こめかみまできたらリターンし、頬の内側まで再度トントンとのせる。
4. 内側までチークを入れたらブラシの先を少しずらし、再びこめかみまで入れる。
肌との境目をぼんやりさせることでより自然な仕上がりに!
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