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【目次】
大掃除を効率よく進めるコツは?
大掃除は範囲が広いため、全て終わるまでに相当な時間と労力がかかります。やり方が悪いと年内に終わらなかったり、疲労で体調を崩したりしかねません。
大掃除を効率よく進めるためには「時期をずらす」「計画を立てる」など、いくつかのコツがあります。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
夏に大掃除をするメリット
年末の恒例行事ともいえる大掃除ですが、実際はいつ行っても構いません。忙しい年末を避け、ほかの季節に大掃除をする家庭もあります。特に夏は、大掃除にぴったりの季節といわれています。夏に大掃除をする主なメリットは、以下の通りです。
・汚れが落ちやすい
・洗ったものがすぐに乾く
・掃除中に換気しやすい
・天日干しできる時間が長い
汚れの多くは寒いと固まり、暖かいとゆるむ性質があり、気温が高い夏は簡単に汚れを落とせます。夏は冷たい水で手がかじかむこともなく、カーテンやシーツなどの大きな洗濯物もすぐに乾きます。また、外の冷気を気にせずに換気できることも大きなメリットです。水回り・網戸・ベランダなど、冬にはつらい作業を済ませておくだけで、年末の大掃除がグッと楽になるのです。
ただし、掃除は体力を消耗します。夏に大掃除をする場合は、熱中症に注意して、休憩や水分補給を欠かさないようにしましょう。
あらかじめ日程や順番を決める
大掃除を適当に始めるとやり残しが出たり、一度掃除した場所がまた汚れたりして非効率に。
まずは、掃除をする場所と掃除にかかる時間をノートに書き出し、いつ誰が担当するのかを決めましょう。高い場所の掃除や力仕事はパパに、簡単な拭き掃除は子どもにと、家族にそれぞれの作業を割り振っていきます。ママがキッチンを掃除している間にパパがリビングを担当するなど、同時進行できる時間配分なら、効率よく進めることが可能です。
掃除の順番は「奥から手前へ」「上から下へ」が基本です。部屋の場合はエアコンや天井、照明器具から始めて、最後に床を掃除します。先に床を掃除すると、天井のホコリが落ちて二度手間になってしまうので気を付けましょう。
大掃除は想像以上に疲れるので、スケジュールには余裕を持ち、予備日を設けておくと安心です。
必要な道具をそろえておく
スケジュールが決まったら、掃除道具をそろえます。場所別に必要な洗剤や道具をリストアップして、足りないものを買いに行きましょう。
洗剤や雑巾は、掃除の途中で買い物に行かずに済むよう、多めに用意します。古い歯ブラシや靴下、新聞紙はさまざまな場所の掃除に使えるので、捨てずにとっておくと便利です。
当日は汚れてもよい服に着替え、エプロン・スリッパ・マスク・ゴム手袋を着用します。子どもの分も忘れずに用意しましょう。
まずは断捨離から始めよう
ものが多いと移動や片付けに時間がかかり、掃除がはかどりません。大掃除を始める前は、使っていないものを処分しましょう。
断捨離の効果と、上手にものを減らすコツを解説します。
ものを減らすと掃除が楽になる
ものが多いほど移動の手間が増え、掃除自体が面倒に。掃除機をかけるときは、床にあるものを毎回どこかへ移動させなければなりません。
ものを減らすと掃除が格段に楽になります。クローゼットや食器棚のように、中身を出して掃除する場所は、断捨離しておくと出し入れの時間が減り、効率的です。
捨てるもの、残すものの基準を決める
いざ断捨離を始めても「もったいなくて捨てられない」「何を捨てればよいのか分からない」などの状況に陥り、ものを減らせずに終わる人もいます。
始める前に、捨てるものと残すものの基準を決めておきましょう。例えば、以下の状態のものは、残しておいても意味がありません。
・物理的に壊れている
・シミやほつれがある
・サイズが合わない
・好みではないプレゼントや引き出物
・使用期限が過ぎている
・1年間一度も使っていない
洋服や引き出物、本など、まだ使えるものはフリマアプリに出品したり、知人に譲ったりするのも手です。
大掃除に間に合うように、早めに引き取り先を探しましょう。
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迷ったら保留にしよう
断捨離中は、捨てるか残すかを決められないものが、必ず出てきます。特に、アルバムや子どもの工作など、思い出の品は捨てる決心がつかず、片付けの手が止まりがちに。
迷ったときはいったん保留にして、ほかのものに取り掛かりましょう。断捨離を始める前に、保留用の箱を用意しておくと便利です。
3分間考えても決められなければ保留箱に入れておき、全て終わってから再度見直します。保留品には3日~1週間程度の期限を設け、必ず期限内に判断します。
迷ってばかりで保留箱がいっぱいになってしまう人は、「残してもよい」と思えるものだけを手に取りましょう。捨てるものを選ぼうとすると、もったいない気持ちが先に立ちますが、捨てないものを選ぶと意外に迷わずに済みます。
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キッチンの大掃除のコツ
油ハネや焦げ付きなど、やっかいな汚れが多いキッチンは、掃除に時間と手間がかかる場所の一つ。食品を扱う場所のため、カビや雑菌対策も必須です。
キッチンの大掃除で押さえておきたいポイントを紹介します。
換気扇の油汚れは「つけ置き掃除」
換気扇のフィルターやファンには細かいすき間が多く、こびり付いた汚れを一つずつ落とすのは手間がかかります。
つけ置き掃除で汚れを浮かせ、一気に洗い流しましょう。油汚れは酸性なので、アルカリ性の「重曹」を使えば、簡単に落とせます。
シンクや大きめの段ボール箱にゴミ袋を広げ、取り外した換気扇のパーツを入れます。袋の中にお湯を張り、重曹を適量入れてよくかき混ぜましょう。水温が高いほど汚れ落ちがよくなるため、できるだけ熱いお湯がおすすめです。
そのまま1~2時間放置して、浮いてきた汚れをスポンジや歯ブラシでこすり落とします。汚れが取れたら水でよくすすぎ、乾燥させれば終了です。
五徳の焦げ付きは「煮沸」で落とす
ガスコンロの五徳に付いた焦げも、油汚れの一種です。換気扇と同じように「重曹液」につけ置きすると、汚れがゆるんで落としやすくなります。
なかなか落ちない頑固な汚れは、大きな鍋に重曹液を沸かし、五徳を入れて煮込んでみましょう。分量の目安は水1lにつき、重曹大さじ1杯です。
しばらく煮沸したら火を止めて、1~2時間つけ置きします。冷める頃には汚れが浮き上がってくるので、スポンジでこすり落としましょう。
仕上げに、キッチンペーパーにサラダ油を含ませ、五徳に塗るひと手間をかけます。焦げ付きやサビを予防できるので、次回の掃除が簡単になります。
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冷蔵庫内は「重曹水スプレー」を使う
冷蔵庫は調味料や野菜くずがこぼれたり、手垢が付いたりして、意外と汚れています。大掃除のついでに、冷蔵庫の中もきれいにしましょう。
食品を取り出し、賞味期限が切れているものは処分します。トレイ類は外して、中性洗剤で洗い、乾かしておきましょう。
庫内の壁・ドア・ゴムパッキンの汚れは「重曹水スプレー」を使って拭き取ります。重曹には消臭効果があるので、庫内にこもった嫌な臭いの一掃も期待できます。
リビングダイニングの大掃除のコツ
家族が長い時間を過ごすリビングやダイニングも汚れの宝庫です。食器棚や天井、照明器具など、普段は掃除しにくい場所もたくさんあります。
大掃除を機に、しっかりと汚れをリセットしましょう。リビングダイニングの大掃除のコツを紹介します。
食器棚の中は意外と汚れている
食器棚は、食器を出し入れするとき以外は閉め切ったままなので、あまり汚れているようには思えない箇所。
しかし、開閉時にはホコリが入り込み、ホコリをエサにダニが繁殖する可能性もあります。食器棚のホコリを掃除する手順は、以下の通りです。
1.中の食器を全て取り出す
2.ハンディモップでホコリを取る
3.固く絞ったぬれ布巾で全体を拭く
4.しつこい汚れには薄めた中性洗剤を使用
5.洗剤を使った箇所を水拭きし、乾いた布巾で水気を取る
6.ドアや引き出しを開け放して乾燥させる
棚の中に水気が残っているとカビの原因になるため、しっかり乾燥させてから食器類を戻しましょう。
天井や壁をきれいにして部屋を明るく
天井や壁には調理中の油を含んだ煙のほか、外から侵入したホコリや花粉などが付着し、汚れが蓄積しています。きれいに見えても、掃除をすると部屋が明るく感じられ、実は汚れていたことに気づくことも少なくありません。
天井の汚れは、床掃除用のフローリングワイパーを使って掃除しましょう。ドライシートを取り付けて、全体をなでるように拭きます。
壁に付いたホコリや花粉は、掃除機やドライシートを付けたフローリングワイパーで取ります。
手垢や調味料の飛び散りなど、目立つ汚れを水拭きしたいときは、事前に壁の素材を確認しておきましょう。漆喰(しっくい)や珪藻土の壁は水拭きができません。ビニールクロス以外の壁紙も、水に弱いため注意が必要です。
スイッチやコンセントのプラスチック部分は、固く絞った雑巾やメラミンスポンジで拭きます。中に水が入らないように慎重に行いましょう。
照明器具の素材によって掃除方法を変えよう
照明器具は、シェードの素材によって掃除方法が変わります。天井付けのシーリングライトは、ほとんどがアクリルやプラスチック製で、水洗いが可能です。
掃除機や乾いた布で全体のホコリを取ったら、中性洗剤で洗い、しっかり乾かしてから取り付けましょう。金属製のシェードは水にぬらすとサビてしまうため、柔らかい布で乾拭きします。
木・布・紙製のシェードも水拭きができません。強くこすると、壊れる可能性もあります。ハタキや柔らかいブラシで、全体のホコリをはらう程度にしましょう。
電球にホコリが付いている場合は、柔らかい布で軽く拭いておきます。
なお、照明器具の掃除中は電源を切る必要があるため、昼間の明るい時間帯に終わるように早めに取り掛かりましょう。
浴室、洗面所、トイレの大掃除のコツ
浴室やトイレなどの水回りは特殊な汚れが多く、掃除が難しい場所です。掃除方法を間違えるときれいにならないばかりか、汚れを広げてしまう可能性もあります。
浴室・洗面所・トイレの代表的な汚れと、掃除のコツを見ていきましょう。
浴室の黒カビは「片栗粉」で落とす
浴室で最もやっかいな汚れといえば、「黒カビ」です。カビは一般的な汚れと違い、生きている菌なので、普通の洗剤では効果がありません。
除菌作用の高い「塩素系漂白剤」を用意しましょう。漂白剤をそのまま塗ってもすぐに流れてしまうため、片栗粉を混ぜてペースト状にしてからカビに塗ります。手順は以下の通りです。
1.洗面器に塩素系漂白剤と片栗粉を同量ずつ入れる
2.ゴム手袋を着用して、ペースト状になるまでよく練り混ぜる
3.カビが生えている場所に塗る
4.5~10分放置して拭き取る
5.50℃以上のお湯で洗い流す
漂白後にそのままシャワーで流すと片栗粉が固まり、排水溝が詰まる恐れがあります。キッチンペーパーなどで固形分を拭き取ってから、洗い流しましょう。
最後に熱いシャワーをかけておくと、新たなカビの発生を予防できます。
洗面所の頑固な水垢は「クエン酸パック」で
洗面所で気になる汚れといえば、蛇口の周りに付く水垢。どんなに周辺を掃除しても、蛇口が水垢で曇っていてはきれいに見えません。
水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤「クエン酸」が有効です。スプレーボトルにクエン酸小さじ1杯と水200mlを入れてクエン酸水を作り、蛇口に吹きかけます。
乾燥しないようにラップを巻き付けて、5分以上放置しましょう。ラップを外して水ですすぎ、柔らかい布で乾拭きするとピカピカになります。
簡単に取れない〝頑固な水垢〟をきれいに落とす掃除のコツは? | Domani
トイレのすき間にたまるホコリも一掃
トイレは狭い割に、掃除に時間がかかります。また、便座の裏やフタのすき間など、手が届きにくい場所が多く、汚れを見逃しがちです。普段の掃除を便器磨きと、床拭き程度で終わらせてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、トイレにホコリがたまると雑菌が増えやすくなります。換気扇にホコリが付くと換気効率が下がり、臭いも気になるように。
大掃除の際は、換気扇・水道管の上・便座のすき間などに積もったホコリをしっかりと除去しましょう。
すき間用の掃除アイテムや、トイレの床掃除に特化したフロアワイパーを購入するのもおすすめです。
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寝室や子ども部屋の大掃除のコツ
寝室や子ども部屋の掃除は、片付けとホコリの除去がメインです。1年間の汚れを効果的に落とすコツを見ていきましょう。
クローゼットは「ハンディモップ」と「掃除機」
クローゼットの中は、意外にホコリがたまっています。ホコリをエサにダニが発生することもあるため、以下の手順で徹底的に取り除きましょう。
1.中の衣類を全て取り出す
2.ハンディモップと掃除機で上から順にホコリを取る
3.アルコール除菌スプレーで棚や壁を拭く
4.ドアを開けてしっかり乾燥させる
5.衣類を戻す
棚にいきなり掃除機をかけるとホコリが舞い上がり、部屋に広がってしまいます。ハンディモップで1カ所に集めてから、掃除機で吸い取りましょう。
また、クローゼットは湿気がこもりやすいため、アルコールでカビの胞子を除菌し、きちんと乾かしてから衣類を戻します。
クローゼット掃除の前に断捨離を済ませておくと、出し入れする衣類が少なくなり効率的です。
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カーペットの奥の汚れは「ゴム手袋」でかき出す
カーペットには髪の毛や糸くずなど、掃除機では取り切れない汚れがたまっています。一度絡み付いてしまうと、粘着テープやブラシを使ってもなかなか取れません。
しつこいカーペット奥の汚れには、「ゴム手袋」が活躍します。ゴム手袋をはめた手でカーペットの表面をなでると、絡まっていた毛や糸くずが面白いように取れます。
家族でどのくらい取れるか競争してみると、楽しく掃除ができるでしょう。
子ども部屋は子どもと一緒に掃除しよう
子ども部屋の掃除は、子どもと一緒に取り組むのがおすすめ。自分の部屋を自分で掃除することで、責任感や自立心が育まれます。
一緒に掃除するとはいえ、親の口出しは最小限に留めます。おもちゃや文房具の断捨離は、子どもの意見を聞きながら、納得して手放せるように誘導してあげましょう。
収納場所やしまい方も、あれこれ世話を焼くのではなく、本人に任せます。自分で決めれば、使いにくいと感じたときに自ら改善方法を考えるようになります。
床・壁・家具などの掃除も、やり方を教えて見守りましょう。自分の力できれいになった部屋を見れば、達成感が得られます。
きれいな状態を保ちたくて、散らかすことも減るかもしれません。
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窓周りの大掃除のコツ
窓周りには室内のホコリや手垢のほかに、排気ガスや花粉など、外から入ってくる汚れが目立ちます。
ガラス・網戸・サッシは、それぞれ素材が異なるため、掃除にもコツが要ります。窓周りをスッキリときれいにするポイントを見ていきましょう。
拭き跡が残らない窓掃除の方法
窓ガラスの掃除は拭き跡が残りがち。拭き跡の原因は、主に残った洗剤の成分や雑巾の繊維です。
水切り用のスクイージーとマイクロファイバークロスを使って仕上げれば、洗剤成分も布の繊維も残らず、ピカピカになります。
窓用洗剤をスプレーして汚れをなじませたら、スクイージーで洗剤をしっかり切ります。スクイージーが届かない場所に残った洗剤は、マイクロファイバークロスで拭き取りましょう。
網戸の汚れ落としは「破れたストッキング」で
網戸のホコリ取りには、破れて履けなくなったストッキングが便利です。ストッキングに古い靴下やカットした古布を入れ、お団子のように丸めます。
お団子にしたストッキングを網戸に当てて動かすと、静電気の効果で簡単にホコリが取れます。使い終わったらそのまま捨てられ、後片付けも簡単です。
【網戸掃除】は天候もポイント! 簡単にできる汚れの落とし方と予防法|便利グッズもご紹介|Domani
サッシの隅の汚れは「ドライバー」や「割り箸」
サッシの隅にたまった汚れはブラシやスポンジが届かず、落としにくいものです。マイナスドライバーや割り箸のように、先が細い棒状のアイテムを活用しましょう。
ウェットティッシュや洗剤液に浸した布を先端に巻き付け、汚れを拭き取るだけなので簡単です。洗剤を使用した場合は、水拭きと乾拭きも忘れないようにしましょう。
最後にアルコール除菌スプレーを吹きかけておくと、カビの発生を予防できます。