掛け布団は自宅で洗濯できる?
毎日使う掛け布団。たまには洗濯したいけれど、「サイズが大きいから、洗濯するのは難しそう」と感じたことはありませんか? 実は、条件さえ揃えば自宅でも洗濯することができるのです。本記事では、掛け布団の洗濯方法や頻度について紹介します。
通常の洗濯物に比べて、サイズの大きい「掛け布団」。自宅では洗濯が難しいと思われがちですが、水洗いが可能な素材であれば洗濯可能。洗濯する際には、まず洗濯表示を確認しましょう。布団の生地がシルクやレーヨンなどの水に弱い素材でできている場合は、自宅での洗濯は避けて、クリーニングに出すのが無難です。
また、水を吸収しやすく、乾燥に時間がかかってしまうウレタンや、生地が縮みやすい羊毛なども、洗濯にはあまり適さないため、洗濯する際には注意が必要。
洗濯表示に洗濯機マークや手洗いマークがついている場合は、自宅で洗濯することができます。洗濯機を使って洗う際、洗濯機の7割から8割の容量で収まるサイズの掛け布団であれば、洗濯することができるでしょう。洗濯機に収まり切らない場合は、浴槽で踏み洗いするのがおすすめ。
また、汗やよだれなどで汚れやすいベビー布団も、洗濯機マークや手洗いマークがついているものであれば、洗濯することができます。ただし、そのまま洗濯機で洗うと、生地が傷む原因になってしまうため、洗濯ネットに入れたり、手洗いコースに設定したりして、できるだけ優しく洗いましょう。
掛け布団を洗濯するメリット
掛け布団は大きくてかさばるため、「洗濯するのが面倒」、「目立った汚れが付着していないから天日干しだけで大丈夫」と考えている方も少なくないでしょう。しかし、洗濯することで得られるメリットは、寝心地がよくなるというだけではないのです。ここでは、掛け布団を洗濯するメリットについて紹介します。
1:生地の劣化を防ぐことができる
人は寝ている間、コップ1杯ほどの寝汗をかくと言われています。季節を問わず、寝汗をかく理由は、体温を下げて質の高い睡眠を取れるようにするためです。しかし、寝ている間にかいた汗や皮脂などは布団の生地や中綿に浸透してしまい、天日干しをしたりカバーを洗ったりしても、肝心の布団本体の汚れは落とせていないのです。
汚れが付着したまま、衣替えの季節を迎えて掛け布団をそのまま押し入れにしまってしまうと、生地の劣化を招くことにつながります。布団のふかふか感を長持ちさせるためにも、汚してしまった時や季節の変わり目には、布団を洗濯して清潔に保ちましょう。
2:ダニや雑菌の繁殖を抑えることができる
汗や皮脂汚れがつきやすい布団には、その分湿気も多く含まれます。湿気がたまりやすい布団にはダニが繁殖しやすくなり、気が付かないうちにダニの死骸やフンが大量に付着しているということもあるかもしれません。
また、ダニの繁殖はアレルギーを引き起こす原因になるだけでなく、布団の生地を傷めてしまう恐れもあるのです。天日干しをしてダニ対策をしても、湿気がたまってしまえば再びダニが繁殖してしまうことに。定期的に布団を洗濯し、乾燥機を使用することで、ダニの発生を抑えることができるのです。
洗濯に必要なもの
では、掛け布団を洗濯する際に必要なものについて紹介します。まずは、中性洗剤です。アルカリ性の洗剤で洗うと、布団の生地を傷めてしまう恐れがあるため、洗濯する際はおしゃれ着用の中性洗剤を使用しましょう。羽毛布団の場合も、中性洗剤を使って洗濯することで、生地の劣化や使用感の変化を防ぐことができます。
次に必要になるのが、洗濯ネットです。洗濯機を使って洗えるタイプの布団でも、そのまま洗ってしまうと側生地を劣化させる恐れがあります。そのため、布団用の大きい洗濯ネットの中に入れて洗濯するのがおすすめ。このとき、事前に布団のサイズや厚みを確認し、サイズに少し余裕のあるネットを使うことで、布団の型崩れを防ぐことができます。
また、厚みやサイズ感のある布団は、しっかりと広げて干す必要があります。乾燥が不十分だと、雑菌の繁殖や嫌な臭いが発生する原因に。室内外を問わず、ほかの洗濯物と重なることなく広げて陰干しすることができるだけのスペースを確保しましょう。
掛け布団の洗い方
掛け布団を洗う際、どのようにして洗っていますか? ここでは、掛け布団の洗い方について紹介します。
1:掛け布団を洗濯ネットに入れる
まずは、掛け布団を洗濯ネットに入れます。このとき、無理やり詰め込むのではなく、中の空気を抜くようにして筒状に丸めながら入れると、きれいに入れることができます。
2:洗濯機に水を張り、洗濯液を作る
布団を洗濯機の中に入れてから洗濯すると、洗剤が全体に行きわたりにくくなるため、洗濯槽に水を溜めて、中性洗剤を混ぜた洗濯液を作ってから布団を入れるようにしましょう。ぬるま湯で洗うと、きれいな仕上がりに。
3:掛け布団を入れて洗濯する
洗濯槽の洗剤が十分に溶けたら、掛け布団を中に入れましょう。通常のコースで洗うのではなく、毛布洗いコースや手洗いコースなどの優しい洗い方で洗濯すると、側生地や中綿が傷みにくくなります。
4:脱水した後、陰干しする
掛け布団を十分にすすいだ後で、脱水を行います。長時間脱水するのは負担が大きいため、1分から2分程度で終わらせましょう。洗い終わった掛け布団を干すときには、物干し竿を2本使って干すと、中綿が偏ったり型崩れしたりしにくくなります。また、風通しもよくなるため、早く乾かすことができるのです。物干し竿にかけたら、かたよった羽毛を両手でほぐしたり、布団の端を持って振ったりすることで、全体の形を整えます。
直射日光に当たると色落ちしてしまうことがあるため、なるべく陰干しするようにしましょう。また、浴槽で踏み洗いする場合は、浴槽の縁に布団をかけたまま1時間ほど放置して脱水します。
洗濯する頻度は?
布団を洗わずに放置していると、雑菌やダニが繁殖してしまう原因になりますが、頻繁に洗濯しすぎると、かえって布団の生地を傷めてしまいます。そのため、衣替えの時期に合わせて洗濯するのがおすすめです。
布団をしまうときや、しまっておいた布団を使うときには、一度洗濯をすることで、布団を清潔に保つことができるとともに、快適に使うことができるでしょう。
最後に
今回は、掛け布団の洗濯方法や洗濯に必要なもの、洗濯する頻度について紹介しました。毎日使う布団には、天日干しするだけでは落としにくい汗や皮脂などの汚れが付着しています。布団を快適に使い、質の高い睡眠を取るためにも、丁寧に洗濯して手入れをしましょう。
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