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【目次】
原因|なぜ肌のハリが不足したりたるみが進行したりする?
肌のハリが失われる原因として主に挙げられるのは以下の3つ。
・肌の乾燥
・紫外線
・加齢
これらはすべて、コラーゲンを減少させる原因になるのだそう。
コラーゲンは肌のハリ・弾力をキープする大事な成分。徹底的な保湿や紫外線対策、食生活の改善などが、コラーゲン減少を防ぐために有効だと言われています。
デメリット|ハリ不足がもたらす顔の印象変化
ほうれい線が目立ってくる
ほうれい線が目立ってくる、フェイスラインがもたつく…。
骨格や脂肪の付き方にもよるので必ずしも肌のハリ不足が原因とは言えませんが、ハリが失われるとシワやたるみにつながるため、「以前は気にならなかったのに」と感じる場合は要因の1つとして疑ってみてもよいかもしれません。
深いシワやクマが目立つようになる
美容皮膚科タカミクリニック副院長の山屋雅美先生によると、肌のハリや弾力が低下すると、シワが深く見えたり、クマが余計に目立ったりしてしまうのだそう。
「40代は肌のハリや弾力が低下し、深いシワやくまがより顕著に。目の下のたるみや上まぶたのたるみも気になり始めます」(山屋先生)
毛穴が目立ってくる
毛穴の種類はさまざまですが、肌のハリを失うことで目立ってくる毛穴は「たるみ毛穴」と言います。
たるみ毛穴は、加齢や乾燥、紫外線などの影響により、肌の奥の真皮にあるコラーゲン・エラスチンが変性し引き起こされます。
チェック|ハリ不足が進行している5つのサインとは
見た目や触った感触ですぐに気づく肌の乾燥やニキビと違い、ハリの低下は実感しづらいのが難点です。けれど、ハリを低下させる要因は身の回りに多く、たるみまで進んでしまうとリカバリーするのはかなり大変。早めのケアが何より有効です。
まずは、肌のハリが不足しているかどうかをチェックしましょう。下の5つのうちであてはまるものがひとつでもあれば、「ハリ不足進行中」のサインです。
1. 鏡で肌をチェックすると、頰や目の下に影が増えて疲れた感がある
2. 枕やシーツの寝跡、マスクの跡などがなかなか消えない
3. ほうれい線がくっきりしてきた
4. 斜めから見ると口角の横の肉がもったりしている
5. 頰に指をあて、軽く持ち上げると毛穴が目立たなくなる
対処法|肌のハリを取り戻すにはどうすればいい?
紫外線対策を徹底する
さまざまなエイジングに影響する紫外線。肌のハリ不足やたるみも無関係ではありません。
日焼け止めを毎日ちゃんと塗っていても、量が少なければ紫外線を防ぎきれません。せっかくのUVケアを無駄にしないためにも、あらためて正しい日焼け止めの量・塗り方をチェックしていきましょう。
\How to/
まずはパール粒1つ分を手に取ります。ローションタイプの場合は1円玉1枚分を。
指の腹全体に広げていきます。3回くらいクルクルして広げて。
日焼け止めを塗るのはスピードが勝負。両頬内側に指の腹を置き、外側に向けサッと塗りましょう。次に額やあご、フェイスラインに塗布。
さらに日焼け止めを少し足し、目元・口元などの細部に指先を使って塗っていきます。頬骨は重ね塗りするのがおすすめ。
最後は手のひらで軽くプレス。これにより肌にしっかり密着し、後に重ねるファンデーションのなじみも良くなります。
1. 顔全体と細部の2回に分けて塗ること
2. 指のはら全体で塗ること
「この2つを守れば顔が白浮きしませんし、メイクがくずれにくくなります。指先だけを使ってパーツごとに少しずつ伸ばす人がいますが、これだと塗っている間に日焼け止めの水分が蒸発してムラづきすることに。日焼け止めがムラづきすると紫外線が入る隙間ができたり、メイクの仕上がりに影響したりするので気をつけましょう。正しい塗り方をマスターして、太陽を気にせずお出かけを楽しみましょう」(ヘア&メイク 佐伯エミーさん)
乾燥対策を徹底する
肌トラブルの原因のひとつである乾燥。肌のハリ不足も乾燥がひとつの要因であるため、保湿ケアは徹底的に行うことを推奨します。
保湿というとコスメを使って肌にうるおいを与えることがすべてだと思われるかもしれませんが、塗り足すだけでは実は不十分。ここで紹介する乾燥対策は、与えるだけの保湿ではありません。
「保湿は“肌を整えたうえで与える”というサイクルが肝心。手持ちのスキンケアに『何か1品足せばなんとかなる』と思うのは間違いです。赤みやひりつきが出るほどではないけど、肌がとにかく乾燥するときは、まずクレンジングをマイルドな洗浄力に変えましょう。洗浄力が高いと肌の潤いや必要な皮脂までとりすぎてしまいます。40代からは皮脂を大切に守ることも美肌のカギです。そしてスキンケアの最後は、油分の多いクリームに切り替えるのがおすすめ。クリームは潤いに蓋をする役割だけでなく、栄養が豊富なので40代になったら使って欲しいアイテムです。しっかり浸透するように手のひらの圧で入れ込むようにつけると、ヌルつきやベタつきを感じません」(美容家 水井真理子さん)
乾燥対策1. 洗浄力がマイルドなクレンジングでメイク落としの乾燥リスクを抑える
「大人肌を考えたクレンジングで、洗浄力がマイルドなミルクタイプやクリームタイプがおすすめ。メイクを落とすときは、摩擦ダメージを与えないよう、ゆっくりやさしくなじませます。また、すすぎはぬるま湯(32〜34℃)にしましょう。高い温度では必要な皮脂が奪われてしまいます」(水井さん)
▲(右)イグニス モイスト プレミアム クレンジングクリーム 200g 5,500円(税込)
ふっくらハリ肌に洗い上げる。ダメージや不調を抱えやすい人に。
▲(中)カネボウ エンリッチド オフ クリーム 130g 3,850円(税込)
スキンケアクリームのような感触でメイクなじみもバッチリ。洗い上がりの肌はしっとりやわらか。
▲(左)インフィオレ スープレス クレンジングミルク N 150ml 5,500(税込)
コクのあるミルクタイプ。肌をトリートメントしながらメイクをオフ。
乾燥対策2. 濃密保湿のクリームを使う
「化粧水や美容液を浸透させてムチッとした肌に、濃密保湿のクリームをググッと入れ込むお手入れを朝も夜もしっかり行いましょう。日中は乾燥や紫外線によるダメージと戦う肌体力が必要ですし、夜の肌は1日中戦ってガソリンの給油ランプが点滅しているような状態。そこできちんとケアしないと翌朝の肌はバッテリーが上がった状態になってしまいます」(水井さん)
▲(右)ラ ロッシュ ポゼ トレリアン センシティブ リッチ 40ml 4,950円(税込)
濃密なのにベタつきなし。乾燥や肌荒れが起きにくい肌へ導いてくれる、低刺激設定クリーム。
▲(中)ミューノアージュ アドバンストリジュビネーションクリーム エンリッチ 30g 8,800円(税込)
しっとりオイルを配合したクリーム。コクがある感触でも伸びがよく、濃密なうるおいとハリに満たされたもっちり肌へ。科学分野などにも使われているエクソソームの働きに着目し、年齢によりもたつきがちになる肌印象にアプローチ。
▲(左)エレミス プロコラジェン マリンクリームウルトラリッチ 50ml 17,050円(税込)
海藻由来成分とコラーゲンで、肌の奥からしっとりうるおす。
3. 夜、寝る前にもう一度クリームをつける「手厚いケア」を
「夜のスキンケアから寝るまでに1時間以上空くようなら、寝る前にもう一度クリームを塗りましょう。乾燥しやすいパーツだけでもいいですし、全顔に塗ってもOK。乾燥がひどいときはこのくらい手厚くいたわるケアが必要です」(水井さん)
4. 日中はバームで“見えない絆創膏”を
「日中に肌の乾燥を感じたら、すぐに対処しましょう。『夜にスキンケアをちゃんとやればいいいかな』と放ってしまうと乾燥ダメージがどんどん進んでしまいます。ラッピングするような潤い力を持つバームで“見えない絆創膏”を貼り、肌を保護しておくと乾燥肌から早く抜け出せます」(水井さん)
▲(右)MiMC エッセンスハーブバームクリーム 8g 4,180円(税込)
水を1滴も加えず、植物由来の濃密な美容液だけでつくったバーム。シリコーン、ポリマー、界面活性剤がフリー処方で、デリケートな目元や口元のケアにも使えます。
▲(左)デュオ ザ 薬用レスキューバーム [医薬部外品] 28g 2,750円(税込)
乾燥やシミ、乾燥小ジワにアプローチ。じゅわっととろけてみずみずしい潤いとツヤを与える。
規則正しい生活を心がける
肌のハリを保つ&向上させるには、スキンケアだけではダメ。食生活や生活習慣も見直すことが大切です。
例えば、余分な皮脂による肌荒れを起こさないために、血糖値を急上昇させやすい炭水化物や脂質を多く含む食事を控える、肌の新陳代謝を高めるためにビタミンB2やB6などを積極的に摂取するなど。
美肌を保つには、タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルをバランスよく取ることが大切。栄養バランスの整った食事を心がけつつ、野菜や果物、発酵食品なども積極的に摂り、腸内環境を整えましょう。
睡眠不足を感じている方は、できるだけ早く解消しておきましょう。上質な睡眠を定期的に取ることは、肌の不調から脱出する特効薬です。
また、ストレスを抱えている自覚がある人は、リフレッシュすることもぜひ習慣化させて。
美容医療|肌のハリアップが期待できる治療法って?
スネコス注射
スネコス注射とは、アミノ酸・非架橋ヒアルロン酸を主成分とする薬剤のこと。皮膚のコラーゲンやエラスチン再生を促し、真皮を再構築させる治療法と言われています。肌に厚みやハリをもたらす治療法です。