【目次】
・肌質はどうすれば改善できる?
・肌質改善に向けて見直したい生活習慣
・乾燥を防いで肌トラブルを改善
・適切な食事で体の中から肌質改善
肌質はどうすれば改善できる?
食生活や生活習慣の乱れ、化粧やヘアスタイルなどでも原因となって肌荒れが起きてしまいます。少しでも肌質を改善するには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
食生活や生活習慣を見直そう
ニキビや肌荒れを少しでも減らしたいと思っている人は、食生活を見直すことが重要なポイントです。血糖値を急上昇させやすい炭水化物や脂質を多く含む食事は、余分な皮脂の分泌を促しやすいため、肌質を改善できるどころか肌環境を悪化させてしまいます。
肌の新陳代謝を高めるためにも、ビタミンB2やB6などの摂取を心がけましょう。ビタミンB2が多い食品には、緑黄色野菜・納豆・チーズ・海苔が含まれます。ビタミンB6が含まれる食品は、魚・レバー・卵黄・牛乳・キャベツなどです。
タバコやアルコール、コーヒーなどの嗜好品は、美肌作りに欠かせないビタミンCの吸収を阻害してしまいます。無理に禁煙や禁酒までしないとしても、回数と量を減らすよう努めましょう。
化粧やヘアスタイルにも注意
顔のニキビや赤みをファンデーションやコンシーラー、髪の毛などで隠す人も多いのではないでしょうか。油分の多い化粧品を肌トラブルに重ねると、皮膚に蓋をして皮脂の排出・皮膚呼吸が行われなくなってしまいます。長時間その状態が続けば、肌荒れが悪化する可能性もあります。
自宅に帰ったらなるべく早くメイクを落とすようにしましょう。また、肌に優しいミネラル100%のコスメに変えてみるのもひとつの方法です。少しでも肌荒れを改善するためには、まとめ髪系のヘアアレンジで患部に触れないよう、清潔を保ちましょう。
肌質改善に向けて見直したい生活習慣
肌質改善に向けて今からできること
1:睡眠をしっかりとる
残業続きで就寝時間が遅くなったり、子どもの夜泣きで睡眠時間が取れなかったり…。 生活スタイルや環境で違いはあれど、睡眠不十分は健やかさを脅かす大敵。疲れがリセットされず、体調や肌の質などにダメージが表れやすくなります。
人により適した睡眠時間は異なりますが、起きた時に心身がスッキリできるのが理想。睡眠が充実していると肌コンディションや思考力もアップします。寝過ぎて疲れたという場合もあるので、自分にあった睡眠時間を模索していきましょう。上質な睡眠を取ることが肌の不調から脱去する特効薬です。
2:目を酷使しすぎない
仕事のパソコン作業だけでなく、SNSやゲームなど、スマホやタブレット画面を凝視する時間が増え続けている現代。テレビだけではなく、ネットの映画観賞や番組視聴など、オンでもオフでも目を使う機会が多いですよね。眼精疲労もお疲れ顔を加速させる大きな原因。アイゾーンの血行不良は、目の下のクマが際立ったり、目力の低下、顔の表情にまで影響します。
現代社会ではなかなか離れられない眼精疲労ですが、意識的に目を休ませることが大切です。目元の血行を促進させるため、ホットタオルで温めるのもおすすめ。また眼輪筋を鍛えることで、まぶたのたるみが改善したりスッキリすることも。両目交互に瞬きをしたり、硬く閉じたりしてみてください。
3:ストレスはお風呂でリフレッシュ
仕事やプライベートの悩みをずっと考えていると、無意識に深刻な顔つきになってしまいます。また心身のストレスにより夜眠れなくなったり、食欲がなくなって栄養不良になるなど、疲れを助長させる要素がどんどん増えてしまいます。
さっとシャワーで済ませてしまうという人は、あえてお湯に浸かる習慣をつけてみましょう。体が温まることで全身の血行が促進し、凝り固まった心身の疲れも癒されるはず。リラックス効果により、眠りの質がアップするなどの相乗効果も期待できます。
4:笑顔で表情筋を使う
リモートワークや人と会って話す機会が減っている影響で、無意識に表情が乏しくなってきている人もいるようです。慢性的に表情筋が衰えてしまうと、口角が下がり元気のない印象に。
「疲れた顔」になっている時は、体力ダウンに加えて、心に引っかかることを抱えている場合も。考えても解決しないことには執着しすぎず、あえて休息をとり、問題は一旦保留にして、思い切り笑ってみましょう。表情筋を動かすことで気持ちが上向きになったり、解決策やアイデアが湧いてくることもありますよ。
5:化粧品やケア法を見直す
ファンデーションと肌色が合っていなかったり、メイク方法が古いことで、本人の魅力が発揮されていない場合も。肌の不調を指摘されて、全く自覚症状がない場合には一度確認してみると良いかもしれません。
目元や唇の保湿も忘れずに。また、指を使い老廃物をリンパに流すイメージで行うリフトマッサージも取り入れてみて。
乾燥を防いで肌トラブルを改善
ニキビも肌荒れも。感想は肌トラブルの大敵
日常的にマスクをつけている現在、マスクによる肌荒れに悩む人が増えています。肌荒れやニキビはマスクをしていることに関係しているのか、自由が丘クリニックの皮膚科医である松浦佳奈先生にうかがいました。
マスクで肌が荒れる原因はふたつあります。ひとつは、マスクが肌に触れることによる刺激。ふたつめは自分の呼吸や気温の上昇によるマスク内の蒸れ。このふたつは肌の乾燥を招くのです。ひとつめはなんとなくわかるけど、「蒸れて乾燥するの?」と疑問に思われるかもしれません。でも実はマスクの中の湿度が高くなると、肌本来が持っている水分が出ていってしまうんです(松浦先生)
肌の乾燥で表面の角質がめくれて内側の水分の流出につながる
皮膚の表皮の、いちばん外側にあるのが角質。正常な状態だとキメが整ってレンガのように連なり、内側の水分や美肌に必要な成分が保たれている。
マスクによって皮膚が擦れたり蒸れたりすると、角質がウロコのようにめくれ、内側の水分や美肌に大切な成分が出ていってしまう。
乾燥がさらなるニキビを招くことも! 肌の水分と油分のバランスは保湿で角層を整えて
ニキビ=油っぽいのが原因だから、念入りに洗顔したりさっぱり系のスキンケアアイテムを使う、と思い込んでいる人もいるはず。
実はニキビができる人ほど、肌が乾燥している傾向にあります。人間の肌の表面には油の膜が張っているんですね。それは、肌自らが持つ水分が蒸発してしまわないように、ラップのような役割をしているんです(=肌のバリア機能)。肌に水分が足りていない人ほど、肌を守るための油分をもっと出そうとして毛穴が詰まってしまい、ニキビができやすくなるというメカニズムです(松浦先生)
なるほど。肌が乾燥していて、「水分が足りない! そのためには油分だ! 油分を出さなきゃ!」と過剰に油分が出過ぎるということなんですね。
乾燥状態のうろこのような角層なのに油分が過剰に出てくると、毛穴にその油分が詰まってアクネ菌が活発になりニキビにつながるんです。角層は、紫外線やホコリなどの刺激から守る役目もあるため、角層がガサガサになると様々な悪影響を受けやすい。角層を守るためにはとにかく保湿がいちばんです(自由が丘クリニック 皮膚科医 松浦佳奈先生)
顔が油っぽいから、ニキビができているからとせっせと洗顔して、そのあとは軽いケアしかしない…というのは間違い。刺激にならない程度に洗顔をし、きちんと保湿ケアをしないとさらなる悪化につながってしまいます。
マスク生活の今、大事なのはとにかく保湿することです。普段の1.5〜2倍の保湿をしてほしいですね。保湿というと『化粧水をたっぷりつければいいんですか?』とか『ワセリンをベタベタになるくらいつけたらいいですか?』と聞かれます。保湿するには水分も油分も大事。肌に水分をたっぷり入れて、それが蒸発しないように油分で膜を張ってあげる。バランスよく整えれば、マスク生活が明けてからも美肌を保てると思います(松浦先生)
適切な食事で体の中から肌質改善
皮膚科医が教える肌におすすめな栄養素
偏った食生活は美肌の大敵! 美肌を保つには、5大栄養素と呼ばれているタンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルをバランスよく取ることが肝心です。
栄養バランスが偏った食事が続くと、健康な体を維持できず、代謝が悪くなり肌荒れや体型の崩れにもつながります。若い頃より太りやすくなったからと、カロリーばかり気になり、食事制限をして必要な栄養が足りなくなるようでは、美しさを保てません。肌荒れを予防するために、野菜や果物、乳酸菌を積極的に取り、腸内環境を整えましょう。
また、肉や魚などのタンパク質を多く取ると筋肉量が増え基礎代謝が上がるため、体型維持に役立ちます。忙しくてバランスの良い食事を用意できないときのために、牛乳や野菜ジュース、バナナなどの手軽な食品を常備しておくのもおすすめです。
肉や魚などの動物性タンパク質は、肌の潤いを保つ細胞間脂質やハリを高めるコラーゲン、セラミドの原料となる必要なもの。ですが、肉食ばかりの食生活では腸内環境が乱れ、吹き出物など肌トラブルを招きます。筋トレ中で肉ばかりを食べていて「ある日突然、肌にブツブツができた」と驚かれる人もいますが、肉食続きで腸内環境が乱れてしまったためです。また、逆に野菜ばかりの食事では、コラーゲンやセラミドなどを肌が作れずに乾燥などの肌あれに直結します。健康で美しい肌のためには偏った食事をせず、野菜、肉、魚、海藻、穀物などできるだけいろいろな食材を摂りしましょう(まいこ ホリスティック スキン クリニック 院長 山崎まいこ先生)
肌質改善におすすめな栄養素
ビタミンA
肌のバリア機能をサポートする働きがあります。緑黄色野菜に多く含まれますが、効率よく吸収させるには動物性食材も必要。赤身肉やうなぎに多く含まれます。
亜鉛
意外と見落としがちな栄養素ですが、肌の潤いのカギとなる重要な成分。牡蠣や煮干し、レバーなどの動物性食品や、わかめや海苔などの海藻に多く含まれています。
鉄分
女性は不足している人が多く、鉄分が足りないと皮膚炎が起きやすくなります。レバーに多いのは一般的ですが、おすすめはビーツ。鉄分はもちろん、トータルで栄養価が高く「飲む輸血」と言われるほど。
オメガ3脂肪酸
くるみやアマニ油などに含まれるオメガ3脂肪酸。ダイエット食材の印象が強いですが、じつは花粉症などのアレルギーによる炎症を抑える働きがあります。ブリ、サバ、サンマなどの青魚の脂にも多く含まれます。
アンチエイジングにもおすすめな「アボカド」
アボカドはギネスブックに紹介されるほど、栄養価の高い食材。具体的にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか?
オレイン酸
オレイン酸は脂質ではあるものの、体にたまりにくく悪玉コレステロールを減らす働きを持ちます。
ビタミンE
アボカドには動脈硬化や過酸化脂質の生成を抑える、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富です。
食物繊維
便秘を防ぎ、生活習慣病の予防や改善も期待できる食物繊維が豊富に含まれています。
葉酸
胎児の発育に欠かせない葉酸も。妊婦さんだけでなく貧血気味の人にもおすすめです。
アボカドに含まれる栄養素は美容効果にも期待大!
アボカドに含まれるビタミンEには肌荒れの改善や細胞の新陳代謝を促す効果があるため、若々しい肌を維持し肌に潤いをもたらします。さらにアボカドにはビタミンCも。ビタミンCには疲労回復や美白効果もあるので、美容にぴったりです。
食べ過ぎには要注意
いくら優秀な食材だとは言え、アボカドばかり食べるのはNG。アボカドの適量は1日半分。食物せんいやビタミンE、葉酸、カリウムなど健康や美容に嬉しい栄養素が豊富ですが、脂質も非常に多く含まれます。アボカドの平均的なカロリーは1つ250キロカロリー。脂質は21グラム以上。
そのため1日一個以上のアボカドは食べ過ぎです。どんなに栄養価が高くても、脂質の量とカロリーを考えて適量を食べるようにしましょう。
ビタミン豊富で美容に◎!ダイエットにもおすすめな「キウイ」
キウイ100gあたりのカロリーは、ひとつ53kcalほど。皮の部分(廃棄率15%)を抜くと、可食部87gほどでひとつおよそ46kcalほどになります。キウイは低カロリーな上、栄養価も高く、質の高いフルーツです。
キウイの栄養価って?ダイエットに向いてる?
キウイには美肌に欠かせないビタミンCがたっぷりと含まれています。特に黄色い果肉のサンゴールドキウイには、レモン8個分以上のビタミンCが!
さらにキウイは食後の血糖値上昇度合いを示すGI値が低いので、急激な血糖値の上昇を防いでくれます。そのため、糖質を控えたい人にもおすすめで、メタボ対策も期待できます。
そしてキウイに含まれる酵素「アクチニジン」には、タンパク質の分解を促進してくれる働きがあります。お肉や魚などのタンパク質が豊富な食品と一緒に食べることで、消化をサポートしてくれる役割も。ダイエットだけでなく、健康、美容にも嬉しいフルーツなのです。
ダイエットの大敵、便秘を解消する
便秘解消に大切な食物繊維。この食物繊維には2つの種類があり、ひとつは穀類や野菜に多く含まれている「不溶性食物繊維」。これは水に溶けないので、胃や腸の中で水分を吸収して膨らみ、腸の動きを活発化させてくれます。
もうひとつは昆布やわかめ、こんにゃくに多く含まれる「水溶性食物繊維」。水溶性食物繊維は、腸内で分解されると善玉菌を増やし整腸効果をもたらしてくれます。
お腹の中からきれいにするためには、この2つの食物繊維のバランスが重要で、黄金のバランスは「不溶性:水溶性 2:1」と言われています。ところが食物繊維が豊富と言われる食べ物のほとんどが、不溶性食物繊維。
そんな中キウイは水溶性食物繊維をバランス良く含む代表選手!食物繊維が豊富な食品の中でも、お通じ改善に最適なフルーツなのです。
肌質に大きく関係している「腸」はヨーグルトがおすすめ
ヨーグルトは、乳酸菌だけではなく、カルシウムやタンパク質も多く含まれており、さらには腸内環境を整えてくれる食品として広く知られています。ヨーグルトを食べることで体に良いことがたくさんあります。具体的なメリットやヨーグルトの働きについてご紹介します。
便秘、下痢の解消に期待できる
私たちの体の中には善玉菌と悪玉菌が存在しており、善玉菌があることによって有害な物質を体外に運ぶ役割をしています。この善玉菌をいかにコントロールするかが重要なポイントとなります。運動、水分の不足やストレスなどによって腸内の善玉菌が減少すると、腸内環境が悪化して便秘や下痢が引き起こされてしまいます。解消には善玉菌を増やすことが大切です。
ヨーグルトには善玉菌の栄養になるビフィズス菌や乳酸菌が豊富に含まれており、善玉菌の増殖に貢献してくれます。善玉菌が増えれば、悪玉菌が減少して腸内環境の働きが正常に戻ります。便秘や下痢は腸内環境の悪化を知らせる腸からのサイン。サインを見過ごさず、ヨーグルトを上手に取り入れて腸の健康を目指しましょう。
肌の調子を整えてくれる
肌荒れにも生活習慣やストレス環境などさまざまな原因がありますが、腸内環境の悪化が原因の場合、腸内環境を整えることで肌荒れの解消につなげられます。ヨーグルトは、お肌の調子を整えたいときに有効な食品とも言われています。
ヨーグルトを食べ続ければ、ビフィズス菌や乳酸菌などを摂取することができ、善玉菌の栄養となり正常な腸内環境が維持されることになります。正常な状態を維持することによって、体の内からきれいになり、自然と肌荒れしにくい状態をキープできるようになります。スキンケアによる美肌作りも必要ですが、ヨーグルトを食べて体内から美しい肌を育てるのもおすすめです。
アレルギーを抑えてくれることも
ヨーグルトは、花粉やウイルスなどのアレルギー症状を抑えらると考えられている食品です。アレルギー物質に体内の免疫細胞が敏感に反応すると、くしゃみ・せきなどの症状が引き起こされます。ヨーグルトは過剰な反応を落ち着かせてくれるため、アレルギー症状の緩和にもつながります。また、免疫力アップにも貢献し、健康維持のためにも摂取したい食品です。
手軽に食べれるのでおやつにも◎!「アーモンド」
アーモンドは、全食品の中でビタミンEの含有量がトップクラス。ビタミンEには抗酸化作用や血行促進作用があるとされ、まさに“アンチエイジングビタミン”。
「飲む点滴」の甘酒の美容効果がスゴイ!
甘酒が何やら体にいいらしい…ということはご存じの方もいると思いますが、具体的な効果を知らない方もまた多いのでは。甘酒の栄養についてご紹介します。
美と健康をサポートしてくれる栄養が凝縮
甘酒にはブドウ糖、アミノ酸、ビタミンB群、ミネラルなどが豊富に含まれていて、これは点滴とほぼ同じ成分なのだそう。日々の健康と美容をサポートしてくれる栄養がギュギュッと詰まっているんですね。
腸内環境を整えて便秘の予防にもつながる
さらに甘酒には腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を改善してくれるという働きもあるそうです。「最近胃腸の調子がイマイチ…」なんていう方にもおすすめ。
老廃物を流し美肌効果にひと役
そしてビタミンB群が豊富!ビタミンB群は血行と代謝がアップし、皮膚の状態を整えるとか。美肌のために欠かせない栄養素をとれるんです。
このようにいいこと尽くめの甘酒。昔は夏バテを防ぐ栄養ドリンクとして飲まれていたようですが、最近はスーパーなどでも手軽に購入できるのでシーズン問わず取り入れていきたいものです。
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