【目次】
・そもそも僻みとは?
・僻みっぽい人に共通する特徴
・なぜ僻みっぽくなってしまうの?
・もっと素直に!僻み根性を直す方法
そもそも僻みとは?
僻み(ひがみ)という感情は、人が社会生活を送るかぎり避けて通れません。誰かと自分を比較して「ネガティブな気持ち」になった経験は、誰もが持っているでしょう。しかしながら、僻みの本質をきちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか。僻みっぽくなると、周囲の人を嫌な気持ちにさせるだけでなく、自分自身を苦しめることになります。対処法を考える前に、まずは僻みの意味を正確に把握しておきましょう。
物事をねじ曲げて捉えること
僻みとは、物事をねじ曲げて受け取る「ひねくれた気持ち」のことを指します。人からかけられた言葉や目の前の事実を「素直に捉えられない状態」です。さらに、僻みっぽくなっているときには被害妄想が強くなっている傾向があります。人から励まされたり、優しい言葉をかけられたりしたときに、僻みっぽい人は素直に受け取れません。バカにしているに違いない、見下されたと感じて、逆恨みをすることすらあるのです。
僻みと妬みと嫉み、意味は微妙に異なる
僻みと似た言葉として妬み(ねたみ)、嫉み(そねみ)が挙げられますが、微妙に意味が異なります。妬みと嫉みはほぼ同じような意味合いであり、人が自分より優れた環境や能力を持っていることをうらやみ、憎らしく思う感情です。妬みと嫉みはセットで使われることが多く、読んで字のごとく相手に嫉妬(しっと)の気持ちを抱いています。妬みは「悔しさ」が強く、嫉みは「憎しみ」が強いとされており、どちらにしても、相手に対して攻撃的な感情を抱いているのです。ただし、僻みのように物事を曲げて捉えることはありません。
僻みっぽい人に共通する特徴
僻みっぽい人の思考は分かりやすく、傍から見ていても普段の言葉や振る舞いから読み取れます。僻みっぽい人に見られる特徴は、「相手に対して負の感情を持ちやすいこと」「ネガティブな思考回路」です。今自分が僻みっぽくなっているのでは、と感じている人や、周囲に僻みっぽい人がいるという人はチェックしてみましょう。
他人への悪口、陰口が多い
僻みっぽい人は、被害妄想に陥っていることが多いです。自分より優秀だと感じる人が近くにいる場合、自分が正当に評価されないのはその人物のせいだと感じています。
結果、自分がより良く思われるために努力をしようとするのではなく、優秀な他人を引きずり降ろそうと考えるのです。悪口や陰口を言ったり、揚げ足取りをしたりして相手の足を引っ張ります。自分が相手の悪口を言い、さらに周囲も同調することで自分が上に立てた気分になり安心するのです。
負けるのが嫌い
僻みっぽい人は卑屈で自虐的な思考をすることが多い一方で、負けず嫌いでもあります。自分と他人を人一倍比較してしまうからこそ、自分の方が勝っていたいという感情が出やすくなっています。周囲から見れば些細なことであったとしても、勝ち負けにこだわります。負けたときには敗北感から「さらに僻む気持ち」が強くなって苦しむことが分かっているため、どんな手段を使ってでも勝とうとするのです。
何事もネガティブに考える
どんなことでもネガティブな意味に捉えてしまうところも、僻みっぽい人の特徴です。自分以外の人を信用せず、他人は自分を陥れようとしている、見下しているという思考が根底にあります。例えば誰かから褒められたとしても、上辺だけのお世辞だと考えたり、当てつけや皮肉の言葉だと考えたりするのです。
なぜ僻みっぽくなってしまうの?
誰しも最初から僻みっぽいわけではありません。僻みっぽさの根底には何かしらの理由やトラブルが隠れていることが多いのです。なぜ人は僻みっぽくなってしまうのか、考えられそうな原因を三つ紹介します。自分自身や周囲にいる人に当てはまっていないかチェックしてみてください。
自尊心が高すぎるから
僻みっぽくなる原因の一つに、「高すぎる自尊心」が挙げられます。自分が誰よりも優れているべきだと考えており、自分より優秀な他人がいるという状況に耐えられないのです。
多くの場合、僻みっぽい人の自己評価と実際の実力には大きなギャップがあります。本人には自覚がないため、なぜ周囲が自分を評価してくれないのかが分かりません。その結果、どんどん他人への猜疑心ばかりが膨らんでしまい、心がひねくれてしまうのです。自分が誰よりも優れているという証明をしようとした結果、すぐに優劣をつけたがったり、発言でマウンティングをしたりするようになります。
コンプレックスがあるから
コンプレックスを抱えているせいで僻みっぽい性格になることもあります。見た目や才能、家柄など自分の力ではどうにもできないことのほか、過去のトラウマなどコンプレックスの形はさまざまです。自分が持っていないものを他の人が持っていると感じたとき、僻みの気持ちが生まれやすくなります。自分のコンプレックスが強調され、気持ちを刺激されてしまうのです。
ストレスがたまっているから
ストレスをため込んでいるときに、僻みの感情を持ってしまう人もいます。ストレスは誰もが大なり小なり持っているものですが、ストレスをため込みやすいうえにキャパシティが小さい人は、ちょっとしたことで余裕を失ってしまうのです。
ストレスに振り回されている間は余裕もないため、素直になれず、ひねくれた言動をしてしまいます。本来であれば嬉しく思えるよいことも、悪く捉えてしまうのです。好調そうな人を見つけると、うらやましさが憎らしさに変わり、攻撃的になってしまいます。
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もっと素直に!僻み根性を直す方法
常に人を僻んでばかりいると、いつしか自分の性根に染みついた性格になってしまいます。周囲も自分も不快にさせ傷つける僻み根性は、なるべく早く直してしまいましょう。僻み根性を直すために心がけたい習慣は大きく分けて三つです。現在自分の僻みっぽい性格で悩んでいる人は実践して、素直さを取り戻しましょう!
人と比較するのをやめる
僻み根性を直す第一歩として、人との比較をやめることから始めましょう。そもそも僻みは気持ちを向ける対象がいなければ生まれない感情だからです。比較すると、相手の優れた面ばかりが際立って見えてしまいます。しかし、相手は人知れずコンプレックスを抱えていたり、不幸を感じていたりするかもしれません。自分が僻みを向けている立場や能力は、大変な努力の末に正当に手に入れたものかもしれないのです。
自分と相手は置かれている状況も考えていることも全く違います。互いを見える部分だけで比較したところで何の意味もありません。
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自分の優れているところを見つける
人にばかり注意を向けることをやめたら、次は自分の優れているところに目を向けましょう。僻みっぽい性格を改善するためには、自分の得意分野を伸ばして自信を持つことが効果的です。自分の趣味をとことん楽しんだり、得意なスポーツに打ち込んだりしましょう。他人を気にすることなく没頭できる自分だけの世界があれば、心が乱されることもありません。これだけは誰にも負けないと思えるほどのものが確立できたときには、他人を僻む必要がないほどの自信につながります。
どんなことにも感謝の気持ちをもつ
どんなことにも感謝することが、他人を僻む気持ちにブレーキをかけてくれます。僻んでいるときは、他人の親切をお節介だと思ったり、嫌みに感じたりして素直に受け取れません。人に感謝の気持ちを持って接したとき、相手の言葉や行動をねじ曲げることなく素直に捉えられるようになるはずです。今までは当たり前のように自分に与えられていたものが、本当はありがたいものだったのだと気付けます。気持ちが満たされれば、人を僻む気持ちは自然と薄れていくものです。
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