スキンケアにコットンを使うメリットって?
衛生的で安心
スキンケアの際、ハンドプレスではなくコットンを使うメリットとは何なのでしょうか?その理由について皮膚科医の泉さくら先生にお話を伺います。
まず最も大きなメリットの一つが、コットンを使用する方が衛生面で安心できるという点です。「手はきれいに見えても雑菌が付いているかも?」という不安がある人も、きちんと保管されたコットンであればそこまで敏感になる必要はありません。
また、手に化粧水を出すときに容器の口が肌に触れることで、内部に雑菌が侵入し繁殖する可能性もあります。この点もコットンを使用すれば、肌と容器の口との直接の接触を防ぐことができ、安心することができるでしょう。
化粧水の浸透力アップ
コットンを使うと、化粧水の効果を顔全体に行き渡らせやすくなります。手で化粧水をつけると、顔全体につけているつもりでも「よくつくところ・全くつかないところ」が出てきてしまいます。顔や手には凹凸があり、手が当たりやすいところと当たりにくいところがあるためです。毎日きちんとスキンケアをしていても、期待通りの効果は得られないかもしれません。
一方、コットンでのスキンケアは、顔の部分ごとにコットンを滑らせて化粧水を浸透させるため塗りムラができにくく、顔全体を均一にスキンケアしやすくなります。手を使ったときのように「顔を大雑把に触って終わり」になりにくく、丁寧なお手入れを実現できるはずです。
コットンパックの基本的なやり方
ひたひたのコットンを10分間肌にのせる
コットンを使ってローションパックする場合は、カットタイプのコットンを使います。ひたひたに化粧水をつけたらコットンを層に分けるように割いて、肌にのせていきましょう。また、乾燥が気になる季節にはローションだけでなく、乳液パックも効果的です。べたつきが気にならず、まんべんなくなじませることができます。
大判サイズを薄く割いて使えば、1枚のコットンで顔全体をパックできます。ただし、パックをしたまま放置しないようご注意を。コットンが乾いてきたら化粧水を足し、常に濡れている状態を保つことが大切です。
肌の上にのせたコットンは、10分程経ったら外します。コットンを長く顔に貼り付けていると、肌トラブルを招く恐れがあります。長く乗せるほど効果が高まるように思えますが、必ず10分程度で止めましょう。
肌の乾燥がひどいと感じるときは、肌の様子を見ながら、できれば毎日パックを続けるのがおすすめです。
【肌悩み別】コットンパックのやり方
・【メイク崩れが気になる】ベースメイク前にコットンパックを!
メイク崩れするのが気になるという人は、崩れない肌作りが肝心です。ヘア&メイクの佐伯エミーさんにメイク前のコットンパックのやり方を伺いました。
「肌が乾燥すると皮脂が過剰に分泌されるためメイクがくずれやすくなります。保湿には化粧水やオイルなど様々な方法がありますが、くずれを防ぐためには水分をしっかり与えてあげることが大事。化粧水を2〜3枚のコットンにたっぷり含ませて割き、両頬、額、こめかみ、フェイスライン、鼻に貼りつけて5分程度パック。コットンが乾いてきたら化粧水を足します。保湿しながらクールダウンできるので、肌が引き締まってファンデーションの密着度もアップします」(佐伯さん)
コットンパック後は乳液やクリームで蓋をしますが、ティッシュオフも忘れずに行いましょう。
「乳液やクリームの油分が浸透しきれず肌表面に残っていると、ファンデーションのくずれを招きます。乳液やクリームをハンドプレスでしっかりなじませたあと、ティッシュを肌にあて軽く押さえて余分な油分を吸収させて。このひと手間だけでもメイクくずれしにくくなります」(佐伯さん)
・【乾燥がひどい】美容オイルをなじませてからコットンパックを!
乾燥がひどい場合は、油分→水分→油分の順でサンドイッチ状に保湿すると、深く浸透しうるおいを溜め込むことができます。
「洗顔後、スキンケアの最初に美容オイルをつけることで次に使う化粧水が深く浸透しやすくなり、潤いの持続力もアップします。メイク前なのでスクワランなどのサラッと軽いオイルを使うのがおすすめです。オイリー肌や混合肌の場合は乾燥しやすい部分のみでOKで、Tゾーンや鼻下、あごは避けましょう」(佐伯さん)
「化粧水を深く浸透させるためにはコットンパックが最適。頰、額、鼻、あごはもちろん、こめかみや鼻下など、できるだけ隙間なくパックします。化粧水の量が足りないとしっかり補水できないので、コットンにたっぷり含ませましょう。顔全体にコットンをのせたら2分程度パックします。この間に次のプロセスのマッサージをします」(佐伯さん)
「こめかみや耳まわりは血管やリンパが集まっている部分で、ここをマッサージすると血行がよくなり、老廃物が流れやすくなります。手のひらの下側の厚みのある部分をこめかみにあて、肌に垂直に圧をかけながら小さく円を描くようにマッサージします。こめかみを15秒ほどマッサージしたら、耳上→耳後ろ→耳下も同様に行います」(佐伯さん)
「繊細な目まわりはツボ押しでめぐりを高めます。ひとさし指、中指、薬指の3本を眉にあて、やさしくプッシュします。プッシュ→指を離す→プッシュを20秒ほど繰り返したら目尻側、目の下も同様にプッシュします。眼窩と呼ばれる目まわりの骨に沿って、眼球を押さないように気をつけましょう」(佐伯さん)
「コットンパックのあとは、いつも通りのスキンケアを行います。アイテムのパッケージなどに記載されている使用量の通りにつけるのがおすすめです。肌全体につけたら、ハンドプレスでしっかりなじませます。ハンドプレスは美容液、乳液、クリームのそれぞれをつけるたびに行います。手の甲で肌に触れてヌルつきや水っぽさがなければ、なじんだサインです」(佐伯さん)
「最後は、肌表面に残っている余分な油分などをオフするため、ミスト化粧水を顔全体にふきかけます。顔に直接かけるのではなく、顔の少し上にふきかけて落ちてくるミストを浴びます。そのあと、すぐにティッシュをやさしく肌にあて、ミストとともに余分な油分をオフ。こうすると下地やファンデーションの密着力が高まります」(佐伯さん)
・【日焼け後のケア】シミ・シワ・ゆらぎ肌を回避するコットンパック
うっかり日焼け後のケアにもコットンパックは有効です。化粧水のコットンパックでたっぷり保湿後、美白コスメでシミリスクを摘み取りましょう!
まずは頬など、乾燥がとくに気になる部分に化粧水をひたひたに含ませたコットンをのせ、5分ほどパックします。
次に、速攻&集中ケアが可能な美白美容液でシミリスクを摘み取ります。
▲ポーラ ホワイトショット CXS[医薬部外品」25ml 16,500円(税込)
睡眠中は日中受けたダメージを修復するため、スリーピングマスクを使って肌をラッピング!再生力をサポートし、翌朝絶好調のもっちり肌に!
▲(右から)
ファミュ ローズウォーター スリーピングマスク 50g 4,620円(税込)
ポーラ アペックス マスク 921 54g 11,000円(税込)
コットンパックにおすすめな化粧水
アクセーヌ モイストバランス ローション
▲360ml 6,050円(税込)
コットンパックにはサラッとした保湿化粧水がおすすめ。水のように軽いテクスチャーで肌の奥にスーッと入り込み、内側から潤いで満たします。
イミュ ナチュリエ ハトムギ化粧水
▲500ml 715円(税込)
口コミでも人気の高コスパ化粧水。ベタつかないさっぱりした使用感でひたひたコットンパックにおすすめ。全身の保湿やプレ化粧水としても使用OK!
matsukiyo|セラミド化粧水
▲500ml 514円(税込)
少しとろみがあり、使い心地はさっぱり。日本酒由来の保湿成分を配合したセラミド化粧水。保湿力抜群でコットンパックにおすすめ。朝夜の保湿とコットンパックで、たっぷりと使用しても1ヶ月は持つ大容量!
コットンパックにおすすめなコットン
コットンは「肌への優しさ」「サイズ」「タイプ」で選ぼう
スキンケアに使うコットンを探すと、バリエーションの豊富さに驚かされます。満足のいくコットンを選ぶには、どのような点に注目すればよいのでしょうか?
肌に優しいかどうか
肌に直接触れるものだけに、刺激を感じるコットンは避けたいところ。特に敏感肌の人は、わずかな刺激が肌トラブルにつながることがあります。コットンは肌当たりが優しく、快適に使えるものを選びましょう。
肌に優しいコットンかどうかは、個人の肌の状態や感じ方によって異なります。そのため「コレ」と断言するのは難しいですが、素材や製法にこだわって選ぶと自分にとって「当たり」のコットンを選びやすくなるはず。
例えば有機栽培されたオーガニックの綿花のみを使ったコットン、蛍光剤不使用のコットンなど。この他、人と地球に優しい繊維製品の国際規格証である「エコテックス」の認証を受けたコットンもあり、敏感肌の方には特におすすめです。
用途に合うサイズ・タイプか
一般的なコットンは「レギュラー」か「大判」サイズに大別されます。小さい方がポイント使いしやすいというメリットがありますが、拭き取りやパッティング、パックなどに使うときは大判サイズが便利。
また、コットンの形状も見逃せないポイントです。コットンには両端に処理が施された「サイドシールドタイプ」、切りっぱなしそのままの「カットタイプ」があります。コットンパックに使用する場合は、割きやすい「カットタイプ」がおすすめ。タイプによって使用感が異なるため、いくつか試してみて自分にとって使いやすいサイズ・タイプのコットンが見つかるといいですね。
ブランドで選ぶのもあり
消耗品ではありますが、ブランドもののコットンはやはり質が違うといえます。使い心地や素材にこだわったものが多いので、使っていても安心感があるはず。
コットンの価格についてはドラッグストアのコットンと比較すると割高な印象ですが、パッケージや仕様に高級感があるのも魅力の1つ。「高い」といってもコットンなので、手が届かないほどの価格ではありません。いつも頑張っているワーママのプチ贅沢には最適といえるのではないでしょうか。
ブランドマークが刻印されたコットンなど贅沢な品を手にすれば、毎日のスキンケアも気分が上がるはず。お気に入りのコスメブランドがあれば、ぜひコットンもチェックしてみましょう。
スキンケアを格上げする天然コットン「ミカエルのよくばりコットン」
▲120枚入り 313円(税抜)
コスパ抜群の天然コットン。マシュマロのようなふわっとした感触で、60mm×80mmの大きめサイズ。肌にのせても毛羽立つことなく、化粧水や乳液がしっとりなじみます。割いても全く毛羽立つことなく、まるで新しいコットンが現れたよう。4枚に分けると1枚がかなり薄くなるので、使用目的に合わせて3枚や2枚など割き方を変えるのもおすすめです。たっぷり化粧水を含んでくれるので、すぐに乾くこともなくコットンパックをすることができます。