会話の例文
「承知しました」の正しい使い方、例文は下記のとおりです。
【例文】
・「この資料を午後までにまとめておいてくれ」と上司から指示を受けた場合:「承知しました、お任せください」
・「5人で予約をお願いします」とお客様から言われた場合:「5名様でのご予約、承知いたしました」
メールの例文
続いて「承知しました」をメールで使用する場合の例文をご紹介します。
【例文】
・「注文数を10個から100個に変更してください」とメールで依頼された場合:「承知いたしました、100個に変更をしておきます」
・「こちらの納期は1か月後でお願いできますでしょうか?」と質問されて承諾する場合:「承知いたしました、1か月後で問題ございません」
【承知しました】の類語との違いを解説
前述のとおり「承知しました」は目上の人に対して使う言葉で、とくにビジネスシーンで重宝されます。しかし、どのようなシーンにも最適というわけではありません。
「承知しました」と伝えると「依頼の内容を理解し引き受けた」ことになります。そのため、ただ返事をするときに使用するのはおすすめできません。依頼された仕事を引き受けられないときや、使い方に違和感をおぼえる場合には、下記のような類語に言い換えてみましょう。
了解しました
「了解しました」も「承知しました」と同様に、「わかりました」と伝えるときに使用する言葉です。「了解」には、相手の事情を思いやって納得する、理解するなどの意味が含まれています。そのため「了解しました=理解しました」と言い換えることもできるでしょう。
ただし「承知しました」と同じ意味でも、ニュアンスが異なるため注意してください。「承知しました」は謙譲語でへり下った意味がありましたが、「了解しました」にはそれが含まれていません。そのため、目上の人に対して使う場合には、謙譲語にあたる「承知しました」を使いましょう。
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了承しました
「了承しました」も「わかりました」と伝えるときに使います。意味は「相手の事情や申し出を納得して承知すること」です。「承」の文字が使われていることから、一見すると謙譲語のようですが、「了承しました」は目上の人には使いません。なぜなら「それで大丈夫です」「許可します」といった、上から物を言うニュアンスが含まれているからです。
同僚や後輩に対して言うのは構いませんが、上司や社外の人に対して使う言葉としては「承知しました」が無難といえるでしょう。
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かしこまりました
「かしこまりました」もよくビジネスシーンで耳にする言葉です。「かしこまる」には、「目上の人の言葉を謹んで受け止める」という意味があります。謙譲語でやわらかい雰囲気が出る「かしこまりました」は、メールや文書よりも会話のなかで使用されることが多いでしょう。
またその優しい印象から、サービス業などで接客する店員がお客様に対して返事をするときにも使用されます。目上の人に対しても失礼にならないため、「承知しました」と「かしこまりました」のどちらを使っても大丈夫です。
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【承知しました】の英語表現
最後に「承知しました」を英語でどう表現するのかご紹介します。目上の外国人と接する機会がある人は覚えておきましょう。
フォーマルなビジネスシーンでの英語表現
・Of course(承知しました)
・I agree with you(あなたに賛成です)
・I understand(わかりました)
・Certainly(かしこまりました)
社内などのカジュアルなシーンでの英語表現
・Sounds good(了解、いいね)
・All right(了解しました)
・I got it(かしこまりました)
【承知しました】はビジネスシーンに最適な言葉!
「承知しました」には「わかりました」と返事をすると同時に、「依頼されたことを理解し引き受ける」といった意味も含まれます。謙譲語で丁寧な言い回しのためビジネスシーンで重宝する言葉ですが、誰彼構わず、どのような状況にでも使用してしまうと、不自然になる可能性があります。
ぜひ「承知しました」の正しい意味を理解して、使い分けてみてくださいね。
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