1カ所ではダメ!? 意外と知られていない初詣のしきたり
近所の神社に行ったり、ちょっと遠出をして有名な神社にお参りに行ったり。毎年、どこでお参りするか決めていないという人も。 それで今回は、本来の初詣の在り方について、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんに伺いました。
氏神詣と恵方参りの2カ所に参るという説も!
「日本では、その地域などに応じて、この様なしきたりや慣習は様々です。初詣は、自分の住んでいる土地を守ってくださっている神様を詣でる『氏神詣』とその年の縁起の良い方角にある寺社『恵方参り』の2カ所に参るという説があります。一方、主に西日本では、初詣には三社参りをするとも言われています。三社参りも諸説あるとは思いますが、主に次のとおりです。
1:氏神詣(先祖代々をお守りする氏神様)
2:産土神詣(出生地をお守りする産土神様)
3:鎮守神詣(特定の地域をお守りする鎮守神様)
ひとつの神社に詣った際に、その神社敷地内に『鎮守神様』をお参りする場所があることも。ですから、1カ所の神社内にいらっしゃるすべての神様にお参りする気持ちを大切にすると良いと思います」(西出さん)
知識として知っていることは大事だが、振り回される必要はない
「このようなことは、知識として知っておくことは良いですし、それをそうしたいと思う人はその様にすれば良いと思います。特にこの様な参拝に関するマナーで大切なことは、そこに行くまで、帰宅するまでの道中を安全に、周囲に迷惑をかけないこと。一緒に詣る人と仲睦まじく思いやりを持ち、参拝することではないでしょうか」(西出さん)
マナーコンサルタント
西出ひろ子
参議院議員秘書を経て政治経済ジャーナリストの秘書を経験。その後 マナー講師として独立渡英し海外で起業した経験もあるため、グローバルな視点からマナーをわかりやすく解説している。その実績や成果は、テレビや雑誌などでもマナー界のカリスマとして多数紹介されており、「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)や「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日)などのドキュメンタリー番組でも紹介された。基本のマナーとそこに気くばりを加えたワンランク上のマナーを紹介した新刊、『さりげないのに品がある気くばり美人のきほん』が好評発売中!
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西出ひろ子マナーサロンHP
イラスト/村澤綾香 構成/木戸恵子