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2023.06.14

白いシャツの黄ばみについて—黄ばみの落とし方や必須アイテムを紹介【専門家監修】

プライベート、フォーマルとシーンを問わず活躍する万能な白シャツ。魅力は何といっても、清潔感や清涼感があるその白さ。本記事では、白いシャツの黄ばみを落とす方法や使用アイテム、洗濯時の注意点などを紹介します。

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白いシャツの黄ばみは目立つ!

白いシャツは季節を選ばない必須アイテム。場面を問わず、プライベートでお出かけするときにも、ビジネスシーンにも着用されますよね。着用すれば、「使用感」が出ます。白ければ白いほど、黄ばみや汚れなどは目立ってしまうもの。そういった黄ばみや汚れは落としにくいです。洗濯の仕方に困っているという人も多いのではないでしょうか?

白いシャツの襟元を持っている手元の写真

そうした衣類の悩みについて、着物や高品質のブランド衣類はもちろん、天然素材の品のメンテナンスを行なっている「きものトータルクリニック 吉本」の新井 修さんに対処法を教えてもらいました。本記事では、白シャツの黄ばみの落とし方や注意点などについて解説します。

白いシャツの黄ばみの落とし方と必要なアイテムを紹介

それでは早速、白いシャツの黄ばみの落とし方を紹介します。アイテム別に落とし方を挙げているので、まずはおうちにあるものや身近にあるもので試してみてください。

白いお皿と洗剤ボトル、黄色とオレンジのスポンジ、レモンが並んだ写真

1:固形石鹸

固形石鹸は、皮脂の黄ばみや汚れに効果的です。黄ばみが気になる部分に固形石鹸をこすりつけるようにして揉み洗いをすると黄ばみが落ちます。先人の知恵、揉むという作業は思った以上に効果があります。ただしシルクは摩擦に弱いので避けてください。

大まかに黄ばみや汚れが落ちたら洗濯機へ入れ、いつものように洗いましょう。

2:食器用洗剤

ファンデーションやリップなど、メイクをする際についてしまった汚れなどには、食器用洗剤がおすすめです。フライパンやお皿などについた油を落とす食器用洗剤は、シャツについた油分を含む油汚れにも役立ちます。

3:セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ソーダはやや強いアルカリ性の洗剤。黄ばみなどの汚れは、酸性であることが多いです。そのため、論理的には、酸性と反対の性質を持つアルカリ性が強いほど落としやすくなります。

セスキ炭酸ソーダを水10リットルに対し、大さじ1の割合で混ぜ合わせ、セスキ炭酸ソーダ水をつくります。このなかにシャツを浸け込み、1時間ほど放置します。水が汚れてきたら取り替えてください。3時間から一晩ほど浸けたら、固形石鹸の場合と同じように、洗濯機に入れて洗いましょう。

4:酸素系漂白剤

洗剤には、先に紹介した固形タイプや液体タイプのほかに、粉末タイプもあります。狭い範囲には食器用洗剤が向いていますが、広範囲な黄ばみを落としたい場合は、粉末タイプの酸素系漂白剤がおすすめです。

酸素系漂白剤は洗浄力が強く、シャツ全体の黄ばみに効果があります。パッケージの表示に従いながら、お湯に粉末を溶かしてつけておくだけで、大体の黄ばみは落とすことができる優れもの。お湯の温度は40度以上が効果的です。

30分程浸け置いたら、洗濯機に入れて洗濯をしましょう。

シャツの黄ばみ落とし、ビフォーアフター写真 上から 黄ばんだ襟元、黄ばみが取れた襟元▲酸素系漂白剤で落とした例

5:ベンジン

皮脂やファンデーションは油性汚れです。意外と知られていませんが、脂は油で落とすのがプロの間では常識。タオルにベンジンを染み込ませ、襟の部分を拭きましょう。

完全に乾いたら洗濯機へ。なお、ベンジンが乾いていない状態で洗濯機に入れると非常に危険なので、ご注意ください。

シャツの黄ばみ落とし、ビフォーアフター写真 上から 黄ばんだ襟元、黄ばみが取れた襟元▲ベンジンで落とした例

洗浄力が強い洗剤を使う際の注意点

塩素系漂白剤などの洗浄力が強いタイプの洗剤には注意が必要です。たとえば、塩素系漂白剤は、動物性の素材には使えません。動物性の素材は、ウール素材やシルク素材などが挙げられます。

また、色物や柄物のシャツを洗濯する際は、色が落ちないかのチェックも必要です。高級品のほうがよい色を出すために、堅牢度が低い傾向にあります。そのまま洗ってしまうと白い部分に色が移ることも。

部屋で白いTシャツを着てマグカップを持っている人の写真

ワイシャツ、Tシャツ問わず頑固な黄ばみには煮洗いやスチームアイロンを

「白いシャツ」といっても、ワイシャツだけではありません。Tシャツもありますよね。暑くなってくると重ね着でおしゃれを楽しむことも難しくなりますが、そんなときは白いTシャツにデニムをさらっと合わせてアクセサリーをつけ、大人なこなれたスタイルに。肌寒くなったらカーディガンやジャケット、ライダースなどジャンルも問わず合わせやすいので、数枚は持っておきたいアイテムです。しかしワイシャツと同様に、黄ばみや汚れも気になりますよね。

頑固な黄ばみや汚れには、スチームアイロンも併用するのがおすすめです。黄ばみや汚れに、酸素系漂白剤と重層を混ぜたものをすり込み、アイロンのスチームを当てます。スチームを当てることで、洗浄力が高まるのです。ある程度落としたら洗濯機へ入れて洗いましょう。

白いシャツが黄ばんでしまう原因とは?

黄ばみや汚れを落とす方法も大事ですが、そもそも黄ばまないように気をつけたいもの。そこで、シャツが黄ばんでしまう原因を紹介します。

白シャツの黄ばんだ襟元の写真

1:皮脂の酸化による黄ばみ

まず1番は、皮脂の汚れです。皮脂がシャツに付着したまま酸化することで、黄ばんでしまいます。シャツの襟周りが黄ばみやすいのは、首の皮膚とシャツの襟が長時間密着しているからです。

2:洗濯時のすすぎ不足による黄ばみ

「シャツの黄ばみや汚れを落とそう」と思って、多めに洗剤を入れている場合は要注意です。洗濯機では、既定の洗剤の量に合わせてすすぎが行われます。つまり、既定の量より多くの洗剤を入れてしまうと、洗剤の洗い残しが衣服に残ってしまうのです。

洗剤に含まれる蛍光増白剤が酸化してしまうことで、シャツに黄ばみが発生してしまいます。実は洗剤は多ければ多いほどいいというものでもないのです。

3:不十分な乾燥による黄ばみ

衣服の保管に、湿った場所は適していません。じめっとした場所での保管は、シャツの黄ばみや劣化、カビの繁殖につながります。

4:日焼けによる黄ばみ

直射日光の当たる場所で保管していませんか? 直射日光は衣服にとってあまりよくありません。もちろん、先にも挙げたようにじめっとした場所での保管も避けたいですが、長時間日光に照らさないようにも気をつけましょう。日焼けにより、シャツの色や柄があせたり、黄ばんで見えたりしてしまいます。

最後に

本記事では、白いシャツの黄ばみの落とし方について紹介しました。白いシャツの魅力といえば、清涼感や清潔感です。使用感があったり、黄ばんでいたりするとその魅力が半減してしまいますよね。

着用後はすぐに洗濯をしたり、適した場所に保管したりするなどを心がけることで、よりきれいな状態を保つことができるでしょう。

また、本記事で取り上げた方法を駆使することで黄ばみにくくなるだけでなく、汚れがついてしまったとしてもすぐに対応すれば本来の白さにまた戻すことが期待できます。ぜひ、参考にしてみてください。

プロフィール写真 赤いソファと木のローテーブルが置かれた部屋

監修

きものトータルクリニック吉本

吉本は、創業80余年の歴史を持つ、京都発祥の染み抜き・お直し専門店です。京都・日本橋・南青山・金沢・高松・鹿児島に店舗を構えています。着物をはじめ、高級衣類や鞄などのクリーニング・染み抜きや修復を行なっております。他店で難しいと言われた品も、最高峰の修復技術でお直しします。 →HPはこちら

執筆/京都メディアライン

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