仕事に遅れそうなときの連絡方法は?
「まずい! 会社に遅れそう!」と焦った経験は、ありませんか? こんなとき、どのように連絡したらよいのか気になるところですよね。プライベートでも遅刻の連絡は気まずいものですが、仕事となると、さらに気が重いのではないでしょうか。 「どうしよう…」と悩んでいるときはもちろん、今後のためにもぜひチェックしてみてください。
まず、仕事に遅刻しそうなときの連絡方法を見ていきましょう。
原則として知っておきたいのは、特に連絡方法が指定されていない場合、遅刻の連絡は電話ですることが基本ということ。というのも、メールやチャットなどは、埋もれてしまうことも考えられるからです。また、すぐに確認してもらえるとは限りませんよね。
また、遅刻しそうなときは、なるべく早めに連絡するのがマナーです。遅れてから連絡するのと、事前に連絡するのでは、全く印象が違います。
連絡先は、直属の上司が基本。中には、仲のよい同僚などにLINEなどで連絡して、「上司に伝えておいて」と伝言する人もいると聞きます。しかし、これは社会人のマナー的には、アウトとみなされることも。自分で上司へ電話連絡するのが原則と押さえておきましょう。
とはいえ、最近では、遅刻の連絡をメールですることが許されているケースもあるようです。また、通勤電車の中で、電車が運転見合わせになってしまったなど、電話ができないという状況もあるでしょう。もちろん、会社のルールを確認してからの方が安心ですが、場合によってはメールで遅刻の連絡をすることもあります。
メールの例文は?
遅刻をメールで連絡する際、「どのような書き方がいいの?」と悩む方も、いるのではないでしょうか? ここからは、メールの例文を見ていきましょう。
件名例
○○課 名前 電車遅延のため出社が遅れます
本文例
おはようございます。〇〇課の〇〇です。
電車内のため、メールでのご連絡で失礼致します。
現在、人身事故により○○線が遅延しておりまして、会社に着くのが〇時頃になってしまう見込みです。
ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
また、メールで連絡した後も、返信がすぐに返ってこない場合もあります。その際は、電車を降りた後などで、上司へ電話を入れるとよいでしょう。「電話は苦手だな」という人も、そこはぐっとこらえて。電話連絡も必要なときがあるということも、押さえておきたいポイントです。
遅刻連絡において気を付けたいポイント
遅刻はあまり望ましいものではありません。そのため、連絡する際は慎重にしたいところ。そこで、ここからは、遅刻のメールでの連絡時に、気をつけたほうがよいポイントを解説します。
1:件名を分かりやすくする
メールでの連絡でまず気をつけたいのは、タイトルの書き方。上司は、日々多くのメールを受け取っている可能性が高いですよね。特に、顧客や取引先等の連絡を優先するという上司も多いかもしれません。そうなると、部下からのメールは、タイトルが分かりにくいと「後で読もう」とスルーされてしまう可能性もあります。
「電車遅延のため、出社が遅れてしまいます」など、伝えたいことを明確にタイトルに書いておくのがおすすめです。
2:理由と到着時刻を伝える
遅刻の際に忘れてはならないのは、遅刻の理由と到着予定時刻を伝えること。中には、「すみません。ちょっと遅れます」などと言葉足らずなメールを送ってしまうケースもあると聞きます。
しかし、これを受け取った上司からすると、「なぜ遅れているの? いつ出社してくるの? 」という点が気になるでしょう。また、「仕事のやる気がないの?」というような憶測を生んでしまう可能性もあります。
「○○線が車両点検のため遅延しており、出社予定時刻は〇時です」などと、遅刻の理由と出社予定時刻をしっかり伝えるようにしましょう。
また、何か緊急で対応しなければいけない仕事や、来客予定などがある場合は、その旨も上司に伝えて対応を相談するのも忘れずに。
3:謝罪の言葉を必ず添える
遅刻の連絡の際、謝罪の言葉も必ず添えるのがよいでしょう。例えば、電車遅延などの場合「遅れたのは、私のせいじゃないのに、なぜ謝らなければいけないの?」と思う方もいるかもしれません。また、体調不良の場合も、「別に好きで体調不良になったわけじゃないから」などという意見もあるようです。
しかし理由はどうあれ、遅刻することで、業務に少なからず影響を与えてしまいます。こういった場合、「大変申し訳ございません」という謝罪の言葉があるかないかで、かなり印象が変わってきます。
4:長々と言い訳しない
メールで連絡する際、長々とした文章で言い訳を書き連ねるという人も、中にはいるようですね。もちろん、電話であってもこれはおすすめしません。まして、文章が長くなると、読む人にとって負担になり得ます。忙しい上司からすると、これはイライラの原因になることも。タイトルを分かりやすくした上で、本文も簡潔にするように心がけましょう。
遅刻が多いとどうなる?
時には、体調不良や、家族の急病、電車遅延など、やむを得ない理由で遅刻せざるを得ない日もあるかもしれません。
しかし、遅刻が度重なる場合は、人事評価がマイナスになり、昇給や賞与など、お金のことにも影響がある可能性が高くなります。また、あまりにも遅刻が多い場合、減給処分を受けるなどもあり得ます。
多くの企業が、出勤履歴などを人事評価の項目に入れているため、せっかく業務成績がよかったとしても、遅刻の多さでマイナス評価になってしまうことがあります。
もちろん、完全成果主義の風潮の会社で「営業成績さえよければ、遅刻は気にしない」という会社もありますが、これはレアケースかもしれません。
また、会社の人事評価以外にも、同僚などとの人間関係が悪くなることも。特に忙しい職場では、一人の遅刻によって周りにかなり負担をかけてしまうこともあり得ます。
実際に、遅刻を繰り返していたところ、だんだんと同僚がよそよそしくなり、ランチや飲み会などにも誘われなくなったというケースも聞きます。そのため、遅刻はできる限りしないように、日頃から気を付けたいですね。
最後に
この記事では、遅刻の連絡方法や、メールで連絡する際の例文、注意点などを解説しました。遅刻はなるべく避けたいものですが、体調不良や電車遅延など、どうしても避けられない時もあるかもしれません。そんな時のために、おさえておくと安心でしょう。
執筆
塚原社会保険労務士事務所代表 塚原美彩(つかはら・みさ)
行政機関にて健康保険や厚生年金、労働基準法に関する業務を経験。2016年社会保険労務士資格を取得後、企業の人事労務コンサル、ポジティブ心理学をベースとした研修講師として活動中。趣味は日本酒酒蔵巡り。
事務所ホームページ:塚原社会保険労務士事務所
ライター所属:京都メディアライン
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