ときには気合を入れて！
やらなければならないことがあるのに、なかなか気合が入らないときってありますよね。そんなとき、「よしっ」と心を決めることを「一念発起する」と言います。
本記事では、「一念発起」の意味や使い方、類語表現などを一緒に見ていきましょう。カジュアルな表現からビジネスジーンでも使える表現までバリエーションを増やすことで、幅広い場面に適した対応をすることができるはず。
「一念発起」とは？
さっそく、「一念発起」の意味を確認しましょう。
「一念発起」の意味
「一念発起」とは、「ある事柄を達成しようと決心すること」という意味の四字熟語です。「いちねんほっき」と読みます。「発起」の「発」は「はつ」とも読むため「いちねんはっき」と読んでしまいそうですが、「ほっき」なので注意してください。
「一念発起」は、もともと仏教用語で「今までの心を改めて、悟りを開こうと発心すること」もしくは、「仏門に入る」という意味があります。
「一念発起」の使い方を例文で紹介
日常会話では、基本的に「一念発起」は仏教用語としてではなく、「ある事柄を達成しようと決心すること」というニュアンスで使われることが多いです。ここでは、その使い方について例文と一緒に紹介していきます。
1：「一念発起してリーダーを務めたプロジェクトが、ようやく実を結んだ」
「一念発起」は幅広い場面で使うことのできる、便利な表現です。また、今回取り上げた例文のように、なにか新しいことを思い立って始める人のことを「発起人（ほっきにん）」と言ったりもしますね。
ちなみに、株式会社の設立者および定款に署名した人のことも「発起人」と言います。あわせて覚えておきましょう。
2：「いままでろくに勉強をしてこなかったが、合格するために一念発起して毎日8時間以上勉強した」
「一念発起」は、主に「いままでやらなかったこと」や「やりたくなかったこと」を始めようというときに使われます。この例文のように、今までしてこなかったことを気合を入れて始める、そんなときに使ってみてください。
3：「私、一念発起してダイエットはじめようと思うんだよね」
カジュアルな会話のなかでも「一念発起」は使うことができます。より決意のかたさが伝わるのではないでしょうか。
「一念発起」の類語表現とは？
ここからは、「一念発起」の類語・言い換え表現について見ていきましょう。
ちなみに、語彙力や表現力を養うには、ひとつの事柄に付随して枝葉のように蓄えていく方法がおすすめです。ひとつひとつ独立して覚えても、なかなか身につきにくいもの。関連付けることでいもづる式に記憶しやすくなります。
1：一大決心
大きな決断をすることを「一大決心」と言います。読んで字のごとく、ですね。なにかに向かって行動を起こす、決意をするというニュアンスで、「一念発起」の類語表現といえます。
2：腹を決める
「腹を決める」とは、「覚悟する・決心する」ということ。覚悟を決めることを強調した表現です。「一念発起して起業した」と同じように、「腹を決めて起業した」と言い換えることができます。ややカジュアルなニュアンスです。
3：緊褌一番
かたいニュアンスであまりなじみのない表現も紹介します。 「緊褌一番（きんこんいちばん）」は、「こころを引き締めて、十分な覚悟をもって物事に取り組むこと」という意味です。「緊褌」には、「ふんどしをしっかり締めること」という意味があります。
最後に
「一念発起」は、多くの人が1度は耳にしたことがあるでしょう。 それでも、改めて深堀りしてみると、もともとは仏教用語であったり、類語表現には「緊褌一番」という難しい四字熟語があることなど、新しい発見もあったのではないでしょうか。
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