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2022.12.03

「弥」の意味とは? 熟語表現や「弥」を使った名前を紹介

「弥」とは、大きく広がっていく様子、長い時間を表す常用漢字。「弥」が使われる言葉や表現は様々で、意外な意味を持つものも。今回は「弥」の意味や、「弥」の使われる熟語表現、「弥」を使った名前を紹介します。

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「弥」という漢字の意味とは?

「弥」という漢字について、日常生活で目にする機会は多くとも、そのものの意味までは意外と知らないかもしれません。

「弥」には、「いちだんと」「すみずみまで行きわたる」などの意味が含まれます。そのため、「弥」が使われる熟語表現には、大きく広がっていく様子を表すものが多いです。これらの意味は、「弥」の旧字体である「彌」の成り立ちに由来すると考えられています。

輝く太陽の光のフレアを使用した、抽象的な動きの速いストライプ ライン

また、言葉の一部として使われるだけでなく、「遠い」や「高い」などの状態を表す語を強調する副詞として使われることも。例えば、「弥(いや)高い」と書くと、たいそう・一段と高いという意味になります。

「弥」は音読みで「ビ」「ミ」と読み、訓読みで「や」と読みます。「いよいよ」という表現は、あらゆる場面でよく見聞きしますよね。この「いよいよ」は、「弥」の訓読みの「や」に接頭語の「い」がついた「いや」が音変化して「いよ」となり、それを重ねて強調した語であるといわれていますよ。

「弥」が使われている熟語や表現とは?

ここでは、「弥」が使われている熟語表現について解説します。よく知られているものから難しい表現のものまで紹介しますので、意味を確認しておきましょう。

弥 意味

弥生(やよい)

旧暦の3月のこと。草木が一段と生い茂る様子を表す「いやおい」という言葉が、「やよい」に変化したという説が有力です。寒い冬が終わり、一面が草木や花で暖かく色づいていくような素敵なイメージがあります。

弥栄(いやさか)

あまり見慣れないこちらの熟語は「いやさか」と読み、「ますます栄えること」を意味します。また、繁栄を祈って叫ぶ声を指すこともあり、祝福の気持ちを表す時に使う「ばんざい」と少し意味が似ています。

元の木阿弥(もとのもくあみ)

こちらは、「良くなったものが、再び元の状態に戻ること」「努力や苦労が無駄になること」という意味です。このことわざの由来には諸説あり、定かではありません。また、類義語として「水の泡」「ぬか喜び」などが挙げられます。

弥久(びきゅう)

こちらの熟語は「びきゅう」と読み、「長期間にわたること」を意味します。また、「長期間何もせず、無駄な日々を過ごすこと」「やるべきことをせずに時間を浪費すること」を、曠日弥久(こうじつびきゅう)といいます。

弥縫(びほう)

こちらは「びほう」と読み、「欠点や失敗をその場しのぎで取り繕うこと」を意味する熟語です。また、そのような手段のことを「弥縫策」といいます。ここまで紹介した「弥」の意味とは打って変わって、「その場しのぎ」という意味として使われているのが面白いですね。

「弥」という漢字は名前にもおすすめ

「弥」という漢字は名前としても使われることが多く、特に「弥」を使った男の子の名前は、「たまひよ赤ちゃんの名前ランキング」でも度々ランクインしています。

大きく広がっていくことを意味する「弥」という漢字。この字を使った名前の多くには、おおらかで心優しい人になってほしい、鋭い洞察力を持って人生を切り開いてほしいといった願いが込められています。広く活躍できる人になってほしいという願いをこめて、性別問わず使われることの多い漢字です。

図書館内の机に本が積まれた様子

一方で、「弥」という漢字の成り立ちには、名づけにふさわしくない悪い意味が含まれているのではないかという意見もありますが、先述の通り、「弥」は旧字体の「彌」が元となっています。そして、部首の弓が形を、爾(ジ)が音を表す形声文字であるため、「弥」自体に特に悪い意味は含まれていません。

「弥」が使われる名前とは?

ここでは、「弥」が使われる名前について紹介します。男の子にも女の子にもおすすめできる名前も紹介しているため、名づけの際にぜひ参考にしてください。

弥 意味

朔弥(さくや)

こちらは漢字二文字で「さくや」と読みます。「朔」とは新月のことで、宇宙に関連する漢字。広がるという意味のある「弥」と組み合わせることで、広い心を持ったおおらかな人になってほしいという願いがこめられた名前となります。とても神秘的で理知的な響きの名前です。新月の日や、夜に生まれた子には特におすすめの名前でしょう。

優弥(ゆうや)

こちらは、優しい・和やかという意味を持つ「優」と、大きく広がるという意味を持つ「弥」を組み合わせることで、包容力のある心優しい人になってほしいという願いが込められた名前となっています。また、呼びやすい名前で親しみを感じるという意見もあり、人気が高いです。

弥(わたる、あまね)

こちらは、漢字一文字で「わたる」もしくは「あまね」と読み、性別問わずおすすめの名前です。「弥」という漢字には、「ひとわたり」「あまねく」という意味が含まれているため、それが名前の由来であるといえるでしょう。古風で、凛とした雰囲気があるのも特徴的です。

弥月(みつき、みづき)

こちらも、性別問わずおすすめの名前です。広がる・続くという意味を持つ「弥」と、「月」という漢字を組み合わせることで、月光のような優しさと穏やかさを持ち続けてほしいという願いが込められた名前となっています。「弥」を使うことで、とても風情のある名前となります。

参考:たまひよ 赤ちゃんの名前ランキング

最後に

今回は、「弥」という漢字の意味について、また、「弥」を使った名前について紹介しました。よく知られた漢字ではありますが、あらゆる言葉にこの「弥」の漢字が用いられていて、面白いですね。

また、「弥」には、大きく広がる・長く続くという意味があり、これらの意味からは、発展する・成長するということも連想できます。そのため、わが子に豊かな人生を送ってほしい、人として大きく成長してほしいという願いを込めて、「弥」を名前として使用するのはおすすめできるでしょう。

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