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読み聞かせに面白い絵本を選ぶメリット
読み聞かせ用の絵本選びに迷ったら、面白い絵本を試してみましょう。親子で一緒に夢中になれる、面白い絵本を選ぶメリットについて解説します。
絵本が苦手な子どもにもおすすめ
絵本の読み聞かせをしても集中できず、途中で飽きてしまう子どもは少なくありません。絵本があまり好きではない子どもでも、笑える内容の絵本なら最後まで話を聞いてくれる可能性があります。
笑いながら読める面白い絵本は、読み聞かせの習慣をつけるのにうってつけ。絵本を読む楽しさを理解できるようになれば、次々と別の本に興味を示すようになっていくでしょう。
幼少期から絵本に親しんでいた子どもは、成長してからも自然と本が好きになる傾向があるようです。コメディタッチの絵本からスタートして、少しずつ本を読む楽しさを知っていきましょう。
コミュニケーションがとりやすい
面白い絵本は、聞いている子どものリアクションが大きくなりやすいのが特徴です。読み聞かせで子どもが笑っていると、ママ・パパも「もっと楽しませよう」と気持ちをこめて読めます。
子どもの反応が分かりやすいため、どの場面が好きなのか、どの部分を面白いと思っているのかを理解できるのもポイントです。子どもの好きな場面が分かれば、次に読むときにはより上手に読み聞かせできます。
「面白いね」「楽しいね」などと話しかけながら読んでいると、子どもも感想を言葉にしやすくなるようです。読み聞かせで子どもと触れ合うことは、コミュニケーションのきっかけにもなります。
感情豊かに読み聞かせできる
面白い絵本を選ぶ最大のメリットは、ママ・パパも子どもと一緒に盛り上がれることです。ママ・パパが絵本に夢中になることで気持ちがリラックスして、自然と抑揚のある読み方ができます。
読み聞かせがあまり得意ではないと思っている人にも、くすっと笑える絵本はもってこいです。子どもが絵本を楽しんでいるのが分かれば、緊張せずに読めます。
日中や寝る前など、子どもと一緒に楽しい時間を過ごせるのが読み聞かせの魅力です。いつも同じ絵本ばかりでは飽きてしまうかもしれませんが、笑える絵本は毎回新鮮な気持ちで読み聞かせができます。
子どもが喜ぶ面白い絵本の選び方
一口に面白い絵本といっても、その内容やタイプは多岐にわたっています。子どもの好みに合った絵本を選ぶコツを確認しましょう。
子どもが面白いと思うもの
面白い絵本を購入する際は、大人と子どもが考える「面白さ」が異なっていることに注意が必要です。大人の感覚で選んでも子どもには伝わりにくい場合があるため、あくまでも子どもにとって面白いかどうかを意識しましょう。
まだ文字が読めない年齢の子どもには、イラストを見るだけで笑える絵本が適しています。子どもが小さいうちは、文字の大きさや文章量を目安にするのもよい方法です。
子どもが話せるようになると、ダジャレなどの言葉遊びを理解できるようになります。成長に合わせて面白いと感じるものは変わってくるため、反応が悪くなったと感じたら新しい絵本を試してみましょう。
絵柄が分かりやすいもの
まだ小さい子どもの場合、文字よりも絵を見てストーリーを理解しています。個性的なイラストや、視覚的にも分かりやすい絵柄のものを選ぶのも、子どもに喜ばれるポイントです。
分かりやすさにこだわって選ぶことで、赤ちゃんにも絵本の面白さが伝わりやすくなります。指で線をなぞったり、カラフルな色使いを見たりと、絵本の楽しみ方はさまざまです。
読み聞かせをするときは、子どもを飽きさせない工夫が必要になります。言葉が分からなくても集中できるよう、中の絵柄を確認してから選ぶようにするのも効果的です。
0~1歳児向けの面白い絵本3選
まだ文字が読めない0~1歳の子どもでも、絵本の面白さを理解することは可能です。楽しい仕掛けやかわいいイラストが特徴的な、赤ちゃん向けの絵本を紹介します。
白泉社「へんなかお」
「へんなかお」はタイトルの通り、にらめっこをモチーフにした絵本です。独特なタッチで描かれたしまうまやライオンなどの動物たちが、ページをめくると面白い顔を見せてくれます。
表情豊かなキャラクターたちを見ているうちに、読んでいる人も笑顔になれるのがポイント。表情を真似して子どもを笑わせたり、親子でにらめっこをしたりと、読みながら遊びを取り入れてみましょう。
最後のページにはミラーシートが付いており、動物たちに自分の変な顔を見せられる仕掛けになっています。ユーモラスな動物たちと一緒に、表情を動かして遊べるのが楽しい絵本です。
商品名:白泉社「へんなかお」
著者:大森裕子
ブロンズ新社「だるまさんが」
ポピュラーな遊びとして知られている「だるまさんがころんだ」を題材にしています。ころんとしたフォルムのだるまさんが、「だ・る・ま・さ・ん・が」の言葉とともにさまざまな動きを繰り出す絵本です。
次はどんな動きをするのか、わくわくしながらページをめくれます。左右に揺れたり縦に伸びたりと、予想を裏切る個性的な動きに大人も笑ってしまうのが魅力です。
だるまさんのユーモラスな動きに、赤ちゃんも夢中になって絵本に集中してくれるでしょう。展開が分かっていても何度も読みたくなる、長く楽しめる絵本です。
商品名:ブロンズ新社「だるまさんが」
作:かがくい ひろし
Gakken「PETIT POOKA やさいさん」
にんじんやじゃがいもなど、独特なタッチで描かれたカラフルな野菜が登場する絵本。ビビッドな色使いと図形を組み合わせたような絵柄が、子どもの目を引きつけるでしょう。
ダイナミックな仕掛けがいくつも盛り込まれており、自然とページをめくりたくなるのが特徴です。土に埋まった野菜が次のページで姿を現すシンプルな内容なので、子どもでも理解しやすくなっています。
キャラクターを見ているうちに、野菜の名前や形を覚えられるのも魅力です。絵を見るのはもちろん、仕掛けを動かして遊べるため、子どもが初めてチャレンジする絵本にも適しています。
商品名:Gakken「PETIT POOKA やさいさん」
作:tupera tupera
2~3歳児向けの面白い絵本3選
2~3歳になると、次第に語彙が増えていきます。言葉の勉強にも役立つ面白い絵本をチェックしましょう。
ひさかたチャイルド「ふたごのたこたこウィンナー」
お皿に載ったたこウィンナーが、食べられないように逃げ回るというキュートな題材の絵本です。双子のウィンナーの冒険に、子どもはわくわくしながらページをめくりたくなるでしょう。
トマトの皿やハンカチの柄など、隠れたウィンナーを見つける探し絵遊びができるのもポイント。「どこにいるかな?」「ここにいた!」などと声をかけながら、飽きずに親子で遊べます。
詩人・言葉遊び作家の林木林が文章を手がけているため、イラストを見るのはもちろん耳に残る言葉遊びを楽しめるのが特徴です。さまざまな遊び方で、長く利用できる絵本が欲しい人に向いています。
商品名:ひさかたチャイルド「ふたごのたこたこウィンナー」
作:林 木林 絵:西村敏雄
KADOKAWA「パンどろぼう」
「パンどろぼう」シリーズは、数々の絵本大賞を受賞し、大人からの評価も高い一冊です。全身がパンに包まれたどろぼうが、世界一おいしいパンを探すためパン屋でどろぼうを繰り返します。
魅力たっぷりに描かれるキャラクターの、どこかシュールな表情も親子で一緒に笑えるポイント。パンどろぼうの正体を予想しながら読み聞かせると、声に自然と感情がこもるでしょう。
癖になるパンどろぼうのキャラクターは、子どもはもちろんママ・パパもとりこにするはずです。「パンどろぼうvsにせパンどろぼう」などの続刊が発売されているため、シリーズで揃えてみるのもおすすめ。
商品名:KADOKAWA「パンどろぼう」
作:柴田ケイコ
コクヨ「うんこのえほん」
ページに付いた扉をめくると、動物のうんちが出てくる仕掛け絵本です。たくさんの動物が登場するため、読みながら生態を学べます。
排泄を題材にしている絵本ながら下品になりすぎず、トイレトレーニングにも役立つのがメリットです。リアリティのある絵柄で描かれた動物たちを通して、トイレや排便への興味が高まるでしょう。
文章が少ないので、イラストを見て楽しめるのもうれしいポイントです。自分で仕掛け扉を動かしたり、擬音を多用した文章を声に出したりと、子どもだけでも楽しく読めます。
商品名:コクヨ「うんこのえほん」
作・絵:きのした けい
4~5歳児向けの面白い絵本4選
4~5歳になった子どもは、それまでより少し難しい内容の絵本も理解できるようになります。ママ・パパも一緒に笑える絵本を見ていきましょう。
文響社「おばけのかわをむいたら」
お笑い芸人としても活動しているたなかひかるが手がけた、独特な発想力が光る絵本です。表紙にもある通り、バナナのようにおばけの皮をむいていくシンプルなストーリーとなっています。
おばけの中身を想像したり、「何が出てくるかな?」と話したりすることで、読み聞かせがさらに盛り上がるはず。おばけが次々と変身していく姿に、早く次のページをめくりたくなります。
おばけの表情に思わずくすりと笑ってしまうような、シュールな絵柄も魅力的です。何も考えずに楽しめて、繰り返し読みたくなる絵本を探している人にも適しています。
商品名:文響社「おばけのかわをむいたら」
作:たなかひかる
サンクチュアリ出版「ぜったいに おしちゃダメ?」
目の前にあるボタンを押したくなる気持ちを利用した、ユニークな参加型絵本です。「おしたらどうなる?」「おしちゃおうよ」と誘惑してくるモンスターに、ボタンを押すことでさまざまな変化が起こります。
ママ・パパがモンスターになりきって読み聞かせをすれば、キャラクターと直接やりとりしているような気分になれるのが特徴。モンスターを元の姿に戻すために、さまざまなイベントが盛り込まれています。
絵本を振ったりモンスターをこすったりと、好奇心をくすぐる仕掛けに子どもも夢中になるのがうれしいポイント。分かりやすい内容なので、何度でも新鮮な気持ちで楽しめます。
商品名:サンクチュアリ出版「ぜったいに おしちゃダメ?」
著:ビル・コッター
PHP研究所「ふまんがあります」
「もうぬげない」などの作品で知られる、ヨシタケシンスケ氏が手がけたユーモア絵本です。大人に対して子どもが抱く不満を代弁した内容なので、共感できる子どもが多いかもしれません。
子どもの不満を親がかわしていくストーリーで、親子で感情移入しながら読めるでしょう。読み聞かせをしながら、両方の言い分についてどう思うかを話し合う楽しみ方も。
巻末にはぬりえが付いているため、読み終わった後も遊べます。怒られた子どもが大人に言い訳をする、「りゆうがあります」という絵本をセットで読んでも楽しめるのでおすすめです。
商品名:PHP研究所「ふまんがあります」
小学館「ひげじまん」
物語の主人公・おおなまずが、池から飛び出して旅に出るというストーリーです。長いひげが自慢の大なまずは、旅先で出会った「ひげじまん」たちに次々と勝負を挑んでいきます。
なまずたちの長く力強いひげを表現した、読む側も圧倒されてしまうようなインパクトのあるイラストが印象的な絵本です。文章もリズミカルなので、心地よいリズムを意識しながら読み聞かせができます。
魅力的なキャラクターを生き生きと描きながら、どこかおかしさを感じられる作風も魅力です。
商品名:小学館「ひげじまん」
作:こしだミカ
小学校低学年向けの面白い絵本2選
子どもが小学生になったら、読み応えのある絵本にもチャレンジしてみましょう。1人でじっくり楽しめる、低学年向けの絵本を紹介します。
講談社「狂言えほん かずもう」
日本の伝統文化である狂言を子どもにも分かりやすくアレンジした、「狂言えほん」シリーズのアイテムです。言葉遣いが分かりやすく工夫されているため、小さな子どもでも古典に親しめます。
読み聞かせは3歳から、1人で読むのは小学生頃からと成長に合わせて長く楽しめるのもメリットです。狂言ならではの同じ台詞とシーンの繰り返しや、ユーモラスな絵柄が笑いを引き出します。
実際に狂言で演じられている話を再現したストーリーなので、子どもが狂言に興味を持つきっかけになるかもしれません。もっと読みたいと思ったら、同じシリーズで何冊か揃えてみましょう。
商品名:講談社「狂言えほん かずもう」
文:もとした いづみ 絵:かとう まふみ
佼成出版社「おでん おんせんにいく」
さつまあげやたまごなど、おでんダネの家族が温泉ランドに遊びに行く姿を個性豊かに描いた絵本です。「おしるこの湯」や「ラーメンの湯」など、おいしそうなお風呂がいくつも登場します。
ダジャレを盛り込んだ文章や、個性的なタッチのイラストが子どもの興味を引きつけるポイント。文章量の多い白黒の絵本ながら、漢字が少なく字も大きめなのでスムーズに読み進められます。
64ページとややボリュームがあり、絵本というよりも児童書に近いといえます。子どもが気軽に読書にチャレンジできるような、読み応えのある絵本としても楽しめるでしょう。
商品名:佼成出版社「おでん おんせんにいく」
作:中川 ひろたか 絵:長谷川 義史
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