トマトの旬は春と秋から冬にかけて
トマトの旬は、春と秋から冬にかけてなんです。トマトの原産地は南米アンデスだといわれています。アンデスは高地で、日差しは強いものの、それほど暑くなく涼やかな気候の土地。そのことから、意外にもトマトは真夏の高い気温が苦手なのだそう。しかし、トマトが育つには十分な日差しが必要です。
そのため、日差しが十分にあっても気温が上がり過ぎない春や、秋から冬にかけてが、トマトの最もおいしい季節だといわれています。
なぜ春と秋冬のトマトはおいしい?
気温が高い夏はトマトの成長が早くなり、トマトの糖度が上がる前に収穫されてしまいます。そのため、真夏のトマトは少々水っぽいものが多いそう。しかし、春や秋から冬にかけて育ったトマトは、成長が緩やか。十分に実の糖度が上がってから収穫することができるため、甘味のあるトマトになるのです。
トマトはどんな野菜?
トマトはナス科ナス属の植物です。南米アンデス山脈が原産のトマトが日本に入ってきたのは江戸時代で、その当時は食用ではなく観賞用でした。食用として用いられるようになったのは、明治時代に入ってからだそうです。
トマトに含まれる栄養は?
トマトが持つ栄養について整理しましょう。
リコピン
トマトは赤い色がとても印象的ですが、この赤色の成分はリコピン。リコピンには強い抗酸化作用があり、体内での活性酸素の発生を抑えてくれる作用があります。そのため、美肌効果のほか、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防も期待できるでしょう。
ビタミンC
トマトには鉄の吸収を高めたり、コラーゲンの生成を促したりするビタミンCが豊富に含まれています。また、美肌効果や抗酸化作用があるとも。
カリウム
カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する作用があり、血圧を下げる、むくみケアにもつながります。
おいしいトマトの見分け方は?
きれいな丸みのもの
ひび割れや角ばったトマトは水分量が少なかったり、中が空洞になっていたりするものも。つるっとしていてきれいな丸みを帯びているトマトを選ぶとよいでしょう。
艶があって濃い赤色のもの
白っぽいものや色にムラがあるものは、水っぽく味が薄い可能性があります。艶があって濃い赤色がおいしいトマトの特徴です。
お尻の先から白い放射状に筋が伸びているもの
トマトのお尻には、スターマークと呼ばれる筋が入っています。この筋が放射状に広がっているものは糖度の高いトマトであることが多いです。甘いトマトを選びたい場合、お尻の部分の筋を見てみるとよいでしょう。
ヘタがピンとしているもの
トマトは収穫から時間が経つにつれ、ヘタが萎びて黄色っぽくなります。ヘタがピンとして、青々としているものが、収穫からそんなに時間が経っていない新鮮なトマトの証です。
ずっしりと重みのあるもの
色形が同じくらいで、どのトマトにしようか迷ったときは、手に取って重い方を選ぶとよいでしょう。重みのある方が旨味や栄養素が詰まっているとされています。
トマトの栄養素を効果的に摂取する食べ方は?
豊富な栄養素を含むトマト。その栄養素は、余すことなく食べたいところ。トマトの栄養素を効果的に摂取する食べ方をみていきましょう。
1:油と一緒に食べる
トマトに多く含まれるリコピンは、油に溶けやすい性質を持ちます。そのため、トマトと油を一緒に摂取することでリコピンの吸収率がグンとアップするのだとか。おすすめは、オリーブオイル。トマトとの相性も抜群です。トマトソースのパスタや、カプレーゼなど、イタリア料理にはオリーブオイルとトマトを使った料理が多くあります。
トマトの栄養素を効率的に摂るのに、オリーブオイルを多く使うイタリア料理はおすすめでしょう。
2:加熱調理する
本来ビタミンは、熱に弱いとされています。しかしトマトに含まれるビタミンCは、熱に強く加熱調理をしても損なわれにくいそう。また、リコピンも熱を加えることで吸収率が上がるとされています。そのため、トマトは加熱調理をして食べるのがおすすめです。
トマトの摂取量の目安は?
トマトの摂取量の目安は1日あたり2個、ミニトマトの場合は10~15個といわれています。トマトは食べ過ぎると体を冷やしたり、下痢や便秘の原因にもなります。またトマトには、シュウ酸が含まれているため、胆石や尿路結石ができてしまうリスクも。トマトの食べ過ぎには注意が必要だとされています。
トマトを使った料理レシピ
トマトを使って簡単にできる料理のレシピを紹介します。
サーモンとトマトのカルパッチョ
トマトに含まれるリコピンと、サーモンに含まれるアスタキサンチンには抗酸化作用があります。アンチエイジングにもおすすめのメニューです。
【作り方】
1. 刺身用のサーモンを薄切りにする
2. トマトを厚さ1cmくらいにスライスする
3. 器にトマトを円状に並べたらその上にサーモンをのせ、スプラウトを上に添える(お好みでサワークラフトなどを添えるのもおすすめ)
4. えごま油とポン酢を1:1で合わせたドレッシングを作り、カルパッチョにかけたら出来上がり!
【ダイエット中にもおすすめ!】鶏肉ときのこのスープ〜味噌仕立て〜
低脂肪・高たんぱくの鶏むね肉と、トマト・エリンギを使ったダイエット中にもおすすめのスープです。
【作り方】
1. 鶏むね肉やエリンギ、玉ねぎは食べやすい大きさに切り、トマトは4〜6等分に切る
2. 鶏むね肉と一緒にエリンギ、玉ねぎをを煮込み、最後にトマトを入れ火が通るまで煮込む
3. 火が通ったら仕上げに味噌ををとき、器に盛りつける
4. 彩りにスプライトをのせたら出来上がり!
トマトとペコロスの赤味噌スープ
▲写真左
【作り方】
1. トマト中玉2個を輪切りにする
2. 1とペコロス3個をダシに入れ、一煮立ちさせる
3. 2に赤味噌を溶いたら完成!
海鮮トマト鍋
【作り方】
1. EXVオリーブオイルを入れた鍋を火にかけ、玉ねぎとニンニクを入れて火を通す
2. 1にシーフードミックスを入れ、火が通ったらAを入れてひと煮立ちさせ、カットトマトを入れてさらに煮込む
トマトしらすポン酢
【作り方】
1. トマトを食べやすい大きさにザク切りする
2. 器にトマトを入れ、その上にしらすを多めにのせる
3. ポン酢醤油とごま油を回しかけ、ゴマをふりかける。お好みで大葉をのせれば出来上がり!
ガスパチョヌードル
糖質0麺とトマト缶を使用したガスパチョヌードル。夜遅くに食べても罪悪感が少ないのも嬉しいポイントです。
【作り方】
1. ボウルに「カゴメ 濃厚あらごしトマト」2缶、ビネガー、オリーブオイル、タバスコの適量を混ぜ合わせる
2. 器に糖質0麺(ひえ麺やあわ麺でもOK)を盛りつけ、作ったトマトソースを上からかける
3. お好みで細切りにしたネギやきゅうり、大葉をのせたら出来上がり!
最後に
トマトがおいしい季節は、意外にも春と秋から冬にかけてということがわかりました。また豊富な栄養価を効果的に摂るために、炒めたり焼くなどの加熱調理がおすすめです。トマトのおいしい季節、春と秋から冬には、糖度が高く味の濃いトマトを楽しんでみてください。
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