ワークアウトとは何か?
体を引き締めたい、痩せたいと思ったとき、「ワークアウト」をイメージすることはありませんか? ワークアウトとは、運動以外にも、さまざまな分野で広く使われている言葉。ビジネスの分野では、「問題解決手法の一つ」として知られます。
今回は、ワークアウトの持つ意味の中から、「運動」「問題解決手法」について見ていきましょう。
ワークアウトの意味を辞書で確認
ワークアウトには、次の意味があります。
▷ワークアウト【workout】
練習。また、練習試合。
(出典:小学館 デジタル大辞泉)
練習といっても、運動の分野に限定するわけではありません。
ワークアウト(運動)について紹介
ワークアウトというと、運動や体を鍛えることをイメージするかもしれません。健康志向が高まっていることもあり、宅トレやジムなどで、ワークアウトをしているという人もいるでしょう。
ワークアウトに似た言葉に、エクササイズやトレーニングがありますが、実はそれぞれニュアンスが異なります。その違いもチェックしておきましょう。
体を強化するために取り組むのが、ワークアウト
ワークアウトとは、自分のフィジカル面(肉体面)を強化するために取り組む運動を指します。今よりもたくましくなりたい、今よりも体を引き締めたい、スタイルアップしたいという場合に、ワークアウトに励むというイメージです。
具体的には、筋トレやジムで鍛えるということが、ワークアウトに当てはまります。
エクササイズやトレーニングとの違い
ワークアウトと混同しやすいのが、エクササイズやトレーニングでしょう。それぞれニュアンスが異なりますので、違いを紹介します。
エクササイズとは、体を強くして健康になるための身体活動のこと。フィジカル面だけでなく、メンタル面(精神面)も鍛えることを意味します。運動不足解消のためにウォーキングやジョギングをする、楽しみながら心身を鍛えたくてダンスをするというのは、エクササイズになると考えてよいでしょう。
トレーニングは、もともとは、特定の仕事などに必要なスキルを身につけるための過程を指す言葉。アスリートやダンサーが身体能力を高めるために体を鍛えるのは、トレーニングに該当します。
しかし、日本で使われているトレーニングの意味には、ワークアウトやエクササイズも含めることが多いですよね。トレーニングは、運動全般を表す際にもよく使われています。
ワークアウトを取り入れるメリットとは?
ワークアウトを生活に取り入れると、さまざまなメリットをもたらすとされています。
・自律神経が鍛えられ、体の調子が整う
・幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌が増える
・脂肪が燃焼され、体形が整う
・太りづらい体になる
上記以外に、ワークアウトが習慣化したことで生活習慣の改善につながる、メンタル面にプラスの効果をもたらすというメリットもあります。
ワークアウトの注意点
ワークアウトに取り組むのは、体形を整えたいという人が多いはずです。しかし、体形はワークアウトのみで作られるわけではありません。特に意識したいのが、バランスのよい食事をとること。ワークアウトを頑張っても、ジャンクフードばかり食べていたら、思うような効果は得られません。
また、ワークアウトは、適切な方法で行うことが大切です。早く結果を出したいと考え、毎日欠かさずワークアウトをしたとしても、方法が違えば効果を感じることはできないでしょう。加えて、体の状態によっては、ワークアウトが適さないということもあります。
自己流のワークアウトがケガにつながってしまう、体を傷めることになるという例は意外と多いもの。ワークアウトを自己流で行うのであれば、無理をするのは避けなければなりません。ワークアウトの方法がわからない、自己流は不安という人は、専門家にサポートの依頼を検討してみてはいかがでしょうか。
もう一つのワークアウト(問題解決手法)もチェック
ここからは、ビジネスシーンで導入されることがあるワークアウトについて見ていきましょう。
問題解決の手法の一つであるワークアウト
組織の人材開発や、問題解決などに効果があるとして注目されているのが、ワークアウトです。そもそもは、アメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)が導入した業務改善プログラムで、同社の課題とされていた官僚的な社風を打破する力になったとされています。
トップダウンではなく、従業員参加型
ワークアウトは、トップから指示命令されてするのではなく、従業員自ら参加し、協力し合って問題解決やアイデア出しを進めていきます。このスタイルには、従業員の意欲や責任感を高める効果があるとされており、上手く活用できれば、組織全体の士気の向上を底上げできる可能性を持ちます。
ワークアウトがもたらす効果とは
上述の効果以外に、組織の風土改善や、コミュニケーションの改善、各従業員の問題解決力の向上についても、期待できるでしょう。ワークアウトでは、現場リーダーや中間管理職がメインとなりますが、彼らには「自ら変革をやり遂げる力」を期待する組織が多いはず。ワークアウトによりこの層の能力やスキルを向上させることは、組織力の底上げにつながるともされています。
イノベーションにつながる効果も
ワークアウトは、従来のやり方にとらわれることなく、多角的な視点で解決策を導き出すことを重視するもの。そのため、新しいアイデアやアプローチを取り入れることにも、適しているとされます。
新しい視点に気づく人が増えたら、それがイノベーションにつながるということも。GE社が社風を変えることに成功したのも頷けますね。
まとめ
ワークアウトというと、運動や体を鍛えることをイメージしがちですが、実はさまざまな分野で幅広く使われています。そもそもは「練習する」という意味を持つ言葉なので、応用しやすいのかもしれません。
運動のワークアウトは、フィジカルを鍛えるということ。体形を変えることを目的として取り組みます。また、組織力や従業員の能力向上を目的に、組織が導入するワークアウトもあり、そちらは従業員参加型のプログラムを指します。ワークアウトは、さまざまな使われ方をするということを押さえておきましょう。
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