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2025.02.17

ファシリテーターとは? 意味からファシリテーターのコツまで解説

ビジネスシーンではさまざまなカタカナ語が使われます。カタカナのビジネス用語を使う人は、相手も意味を理解している前提でいることも少なくありません。そのため会話についていくには、幅広くカタカナ語の意味を知っている必要があるといえるでしょう。今回は「ファシリテーター」の意味を解説します。

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ファシリテーターとは

ビジネスシーンで使われるカタカナ語を理解するには、その言葉が持つ「正しい意味」を理解している必要があります。正しい意味を押さえていないと、齟齬が生まれてしまう可能性があるため、注意したいもの。本記事では「ファシリテーター」という言葉の意味を解説します。

会議

(c)AdobeStock

会議や商談などを進行する人

ファシリテーターとは、会議や商談などが行われる場面で、中立の立場に立ち、話し合いのかじ取りをする人を指します。参加者の発言を後押ししながら意見を整理し、合意形成へと導いていくのがファシリテーターの仕事です。

ファシリテーター【facilitator】 
1 物事を容易にできるようにする人や物。また、世話人。
2 集会・会議などで、テーマ・議題に沿って発言内容を整理し、発言者が偏らないよう、順調に進行するように口添えする役。議長と違い、決定権をもたない。
引用:小学館 デジタル大辞泉

この言葉の語源は「容易にする」「促進する」などの意味を持つ英単語「facilitate」です。この英単語から「相互理解を深めながら物事をうまく前進させる手法」を表す「ファシリテーション」が生まれました。転じて、ファシリテーションを行う人を「ファシリテーター」と呼ぶようになったとされています。

司会との違い

ファシリテーターと意味合いが似ている言葉として挙げられるのが「司会」です。

司会は、会議やミーテイングを進行する役割の人物を指します。司会に求められるのは「滞りのない進行」です。話し合いで合意形成ができるかについては、司会のあずかり知るところではないともいえるかもしれません。司会のみがいる話し合いの場では「参加者が発言をためらい、なかなか議論が進まない」といった事態が起こることも珍しくないでしょう。

一方、ファシリテーターの仕事は単なる進行役にとどまりません。話し合いの中で参加者の意見を引き出し、議論を熟成させた結果、合意形成ができるように話し合いの流れを引っ張っていくのが役割といえます。

ファシリテーターを成功させる手順

ファシリテーターの定義を知った後は、その役割についても押さえておきましょう。ファシリテーターの実像を知るのに役立つはずです。ファシリテーターが持つ役割を順を追って解説します。

タイムスケジュールを管理する女性

(c)AdobeStock

ゴールを設定する

ファシリテーションを成功させるには、ゴールの設定が欠かせません。

話し合いの結果として「参加者が納得できる合意形成」までたどり着くには、事前に「話し合いの進め方」をある程度デザインしておく必要があるといえます。「話し合いの進め方」を曖昧にしたままに話し合いを始めると、時間内に合意形成ができない可能性が高いためです。

「話し合いの進め方」をイメージする上で欠かせない要素が「話し合いのゴール(目的)」です。ゴールを明確にし、参加者に共有しておくことで、話し合いがあらぬ方向に進んでしまう事態を防ぐことも期待できます。

意見を出しやすい雰囲気をつくる

ファシリテーターの重要な仕事の一つが、参加者の発言を促すことです。この仕事を全うするためには、本格的な話し合いに入る前に行う「意見を言いやすくする雰囲気づくり」が欠かせません。

話し合いの現場では「参加者が緊張して意見が出ない」という状況もしばしば見受けられます。このような現象は、その場の空気が気軽に話し合いができる雰囲気に仕上がっていないのが一因と考えられるでしょう。

雰囲気づくりのためには、身近な話題から話し合いをスタートしたり、「相手の意見を否定しない」といったルールを設けたりするのが効果的といえます。

活発に意見が出るように促す

ファシリテーターの役割の一つとして、参加者から意見を引き出し、議論を活発化させることが挙げられます。

ファシリテーションを成功させる上で重要なのが「多様な視点からの意見を引き出すこと」です。たとえたくさんの意見が集まっても、同じ視点からの意見だけでは議論が深まらず、結果的に精度の高い合意形成には期待できないでしょう。

意見が途切れた場面で参加者に発言を促すだけでなく、時には出された意見に反対する主張を求め、多角的な視点に立った意見を募っていくことが必要です。

合意形成を図る

話し合いの結果として決定しなくてはいけないことがある場合、参加者がそれぞれに納得できる「合意」を築く必要があります。

ファシリテーターが機能している話し合いでは、参加者それぞれが思い思いの意見をぶつけ合うため、参加者全員から支持される意見に自然と収束するケースは珍しいといえるでしょう。意見の対立がある状況で、参加者全員がおのおのに納得する合意形成ができるかは、ファシリテーターの技量にかかっているのです。

何かを決める話し合いではなかった場合には、特定の考え方や意見に対する評価を行ったり、次の話し合いにつながる課題を見いだしたりするのが一般的といえます。

ファシリテーターを上手にこなすコツ

ファシリテーターの基礎情報や役割を整理した後は、その役割をやり遂げるコツをインプットしましょう。役割に加えて「上手にこなすコツ」を頭に入れておけば、もし突然ファシリテーターに任命されても、慌てることなく取り組めるかもしれません。

ミーティング風景

(c)AdobeStock

ファシリテーターを上手にこなすコツ
  1. 会議に必要な情報を事前に共有する
  2. 中立の立場を守り切る

会議に必要な情報を事前に共有する

ファシリテーションを成功させるには、話し合いに必要な情報の事前共有が欠かせません。

事前に共有しておきたい事柄には「話し合いで取り上げるべき議題」や「各議題を議論するために使える時間」などが挙げられます。これらの情報を事前に共有することで、参加者は話し合いに入る前に自分の意見をまとめやすくなり、充実した話し合いが実現する可能性を高める効果が期待できます。

情報を共有した後は、参加者に対してヒアリングも行いましょう。どのような意見・疑問・懸念点を持っているかを把握することで、より明確に「話し合いの進め方」をイメージできるはずです。

中立の立場を守り切る

ファシリテーターとしての役割を果たすには「話し合いに参加しないこと」が大切です。常に中立の立場を保ち、客観的に話し合いを見守る姿勢が重要といえます。

特定の意見に対してファシリテーターが賛成の立場に回れば、その意見に反対する人が意見を言いにくくなってしまうでしょう。たとえ「その意見いいな」と思っても、冷静な判断力を保ったうえで話し合いをコントロールするために、個人的な気持ちをぐっと抑えて中立の立場を守り切ることが大事です。

ファシリテーターは話し合いの成果を左右する

ファシリテーターは建設的な議論を行う上で欠かせない存在です。ファシリテーターがしっかり役割を果たせるかによって、話し合いの結果が大きく変わってくるともいえるでしょう。ファシリテーターを命じられる可能性があるのであれば、事前に仕事内容や上手にこなすコツを頭に入れておくことをおすすめします。

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