健康的に痩せるための運動とは
「筋トレ+有酸素運動」がベスト
効率よく痩せるためには、筋トレだけ、ウォーキングだけ、というように運動を単発で行うよりも、有酸素運動と無酸素運動の2種類を組み合わせて行うことが大事。
有酸素運動とはウォーキングや水泳、サイクリングなど、酸素の力で糖質や脂肪を燃焼する運動のこと。体脂肪を燃焼させることだけでなく、呼吸循環器系機能の向上も見込めます。
無酸素運動とは腹筋やスクワットなどの筋トレ。短距離走のような短い時間で大きな力を発揮する、強度の高い運動も無酸素運動に含まれます。酸素を使わず糖をエネルギー源として利用し、筋力アップするために効果的な運動になります。
無酸素運動自体の消費カロリーは、かなりハードなトレーニングでない限りそれほど多くありませんが、筋肉を鍛えることは痩せるために非常に効果的です。全身の筋肉量がアップすることで基礎代謝量が上がり、結果脂肪が燃焼しやすくなるだけでなく、痩せた後もリバウンドしにくくなります。ボディラインにもメリハリができるのが特徴。
有酸素運動だけ、無酸素運動だけ、という運動の仕方よりも両方取り入れた方が効率的なのです。
室内でできる【筋トレ&有酸素運動】
お腹まわりを引き締める簡単エクササイズ
ドローインは、お腹に力を入れて凹ますだけでインナーマッスルが鍛えられる、最強のエクササイズ。立ったまま&服のままできるので、ぜひ取り入れてみましょう。
\簡単! どこでもできる! 「ドローイン」の3STEP/
1.子宮を引き上げるようなイメージで、姿勢を正して立つ。お腹まわり&チャンピオンベルトを巻くあたり、手を腰にあてたときに触れるところがコルセット筋(腹横筋)。ここを意識!
2.自動ドアの扉をグーッと閉じるイメージで、口から息を吐きながらゆっくりお腹を凹ませる。コルセット筋をしっかり使うのがポイント。
3.お腹を凹ませたまま、さらに息を吐き続けて自動ドアをきつく閉める。そこから、お腹を凹ませたまま鼻から息を吸う→口で息を吐きながら限界までドアを閉める、を繰り返す。
※お腹に気持ちが集中するあまり、腰が曲がるのはNG!
家事の合間にできる!ながらエクササイズ【3つ】
短時間で負荷がかかるエクササイズなので、最初はキツイと感じるかもしれませんが、できるだけ早く痩せたい人におすすめな3つをご紹介!
1:テレビ見ながら「全身筋トレ」
後ろ姿を追求して生まれた、超コスパ筋トレ。肩幅に足を開いて立ち、前に腕を伸ばしてからグッと後ろに引く。
1.ゆっくり腕を引く
上腕三頭筋(二の腕の裏側)を意識しながらゆっくり引く。
2.指先まで力を入れる
腕を伸ばすときは、指先までピシッと伸ばす。
3.反り腰はNG!
お腹にしっかり力を入れて、腰が反らないように注意。
2:料理しながら「タケノコ体操」
普段使わない部分を動かして、くびれにアプローチするストレッチ。腕を伸ばして頭上で手を合わせ、「ふっふっふっ」と吐く息に合わせながら体を左右に振る。
1.手が前に出るのはNG!
両腕は耳の脇。腕が顔の前に出ないようにする。
2.かかとをピタッと閉じる
足を開いたときよりも負荷がかかるため、最初は足を開いてもOK。
3.慣れたらスピードチェンジ
ゆっくり曲げるとストレッチ、素早く左右に振ると筋トレ要素がアップ。
3:料理しながら「ドンキーキック」
四つん這いでやる本来のドンキーキックを、立ったままできる簡易版にアレンジ。美尻&美脚づくりにおすすめ! 台に手をつき、伸ばした脚をゆっくり後ろに引く。
1.お尻で脚をもち上げる
勢いをつけず、お尻の筋肉を意識しながら、片脚を後ろに引き上げる。
2.体をよじらない
脚を高く上げようとして体がよじれるのはNG! 姿勢はまっすぐ。
3.つま先と膝を伸ばす
足を遠くに伸ばすイメージで、膝からつま先まで直線になるように。
広範囲の筋肉を鍛えられるプランク
背筋や腰回りなど、広範囲の筋肉を効率的に鍛えられます。「基礎代謝が高まる」「姿勢がよくなる」などのうれしい効果も期待!
1. うつ伏せになり、足を真っすぐ伸ばす
2. 肘を肩の真下の位置に置く
3. 肘で支えるように体を起こす(横から見て腕から手にかけてのラインが直角になるように)
4. 頭から足先までが一直線になった状態で10秒キープする(腰の位置が上がったり下がったりしないように注意)
下半身を鍛えられるランジ
ヒップや太ももなどを集中的&効率的に鍛え、すっきりとした理想の下半身を目指しましょう。お尻に負荷がかかっていることを意識しながら行うのがポイント。
1. 足をそろえて真っすぐ立つ
2. 片方の足を大きく1歩踏み出す
3. 横から見て足のラインが直角になるように膝を曲げる
4. 上半身は起こしたままで1~2秒キープする
5. 上半身が倒れないよう意識しながら元の姿勢に戻る
6. 2~5のステップを左右それぞれ10~15セットを目安に繰り返す
朝と寝る前【ストレッチ】で代謝を上げて痩せやすく
【朝】硬い体をゆるく伸ばすストレッチ
“よく眠ったはずなのに、朝起きたときなぜか体が硬くなっている”と感じたことはありませんか? それは私たちの寝ている間の姿勢やくせ、リモートワーク生活で知らず知らずのうちにたまったストレスなど、さまざまな要因が関係しているから。ストレッチトレーナー・菅原みどりさんにうかがいました。
「睡眠中は筋肉や関節を動かさない時間が長いため、血流やリンパの流れがとどこおって、筋肉が自然と硬くなってしまいます。人によってはストレスによる歯ぎしりが出たり、空調で体を冷やしてしまったり、もともとの体のゆがみから深い呼吸ができていないためにリラックスできないなど、さまざまな影響が考えられます。
そこで朝おすすめしたいのが、布団の中から始めるゆるやかなストレッチ。頭の先とつま先を、できるだけ遠ざけるようなイメージで行ってみてください」(菅原さん)
1. 仰向けのまま両手を組んで頭の上に上げて、つま先はピンと伸ばします。上下に気持ちよく伸びながら、自然な呼吸で10秒キープ。
2. 組んだ両手はそのまま、両足はかかとを突き出してふくらはぎを伸ばします。腰が反らないよう、自然な呼吸で10秒キープ。
3. 足を開いてひざとつま先を外側に向けて立ちます。腰を深く落とした四股を踏むような中腰の体勢から、肩を前に入れるように上体をひねって10秒キープ。
4. 反対側も同様に、肩を前に入れるように上体をひねって10秒キープ。両足の股関節がよく伸びているのを感じながら行ってみてください。
5. 足を肩幅より少し広めに開けて立ち、両手を後ろで組んだらそのまま静かにあごを上げ、胸を反らして10秒キープ
6. 息を吐きながら上体を静かに前に倒して、お尻を天井に向けるように前屈しながら10秒キープ。体が固い人は床に手がつかなくても大丈夫です。
「ストレッチを指導するとき、ひとつのポーズを何秒くらいキープするのかは専門家によって異なります。時間をかけて筋肉をじっくり伸ばせれば理想的ですが、トータルの所要時間が長かったり、難しすぎるポーズだと、どうしても続かなくなってしまいます。やらずに筋肉を伸ばす時間がゼロになってしまうよりは、たとえ10秒でも、毎日継続して行うことで体はよい状態を保てます。
またストレッチを行う際には、決して頑張りすぎないことも大切です。硬くなった筋肉を無理に伸ばそうとすると、かえって筋肉を痛めてしまいます。“ああ、気持ちいいな”と感じる程度の心地よさで、毎日少しづつでもストレッチの時間をもつことからスタートしてみてください」(菅原さん)
【夜】リラックスしながら体を伸ばして1日の疲れを押し流す
引き続き、菅原さんに教えてもらいました!
「今日の疲れはその日のうちに解消しておきましょう。夜寝る前のストレッチでは、下半身の筋肉や腰をゆるませるポーズで、たまった疲労をとり去ります」(菅原さん)
1. 両脚を開いて座り、ひざが天井を向くように脚を伸ばします。
2. そのまま前に上体を倒していきます。気持ちのいいところで止めたら、背中の筋肉が伸びるのを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ。
3. 息を吐きながら体を右のほうへ滑らせていき、上体を右足の上に乗せます。腕をしっかり伸ばして背中と脇腹の筋肉が気持ちよく伸びるのを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ。
4. 左腕が上にくるようにして、体を横向きに開きます。体の左側の筋肉が気持ちよく伸びるのを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ。
5. 次に、右足が90度になるように曲げてその上に上半身を乗せ、左足は後ろにまっすぐに伸ばします。ひたいは組んだ手の上に置きましょう。お尻の筋肉が気持ちよく伸びるのを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ。
6. 終わったら、逆側も同様に行います。ひとつひとつ、丁寧に行いましょう。
「できれば、お風呂上がりやシャワーを浴びたあとなど、体があたたまって筋肉が伸びやすいときに行うとさらに効果が上がります。体がゆるむことで副交感神経が優位になり、リラックス効果が得られて睡眠の質の向上が期待できます。
1日のうちでストレッチをする時間がなかなかないという人は、夜ストレッチだけでも実践してみてください。体と心が気持ちよく整って、明日への活力が生まれてきます」(菅原さん)
おわりに
健康的に痩せるために大切なのは、日々の食事や運動を見直して習慣化することです。また、十分に睡眠をとる、入浴習慣を付ける、ストレスをためないことも心がけてくださいね。 無理なく効率よく、理想の体を手にいれてください。
▼あわせて読みたい