仕事が遅くなるのはなぜ?
あなたは、自分の仕事のスピードの遅さに悩んだことはありますか?働く女性100人にアンケート調査しました。
【質問】自分は「仕事が遅い」と悩んだことはありますか?
・ある…31.4%
・ない…68.6%
※アンケートは30~45歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数121名。
自分は仕事が遅いと悩んだことはあるかと質問したところ、31.4%の人が「ある」と答えました。具体的に、どんな場面で自分の仕事の遅さに悩んだのでしょうか。体験談を教えていただきました。
体験談
・同じ作業をしているはずなのに、他の人の方が早く終わっていたり、その出来映えがあまり変わらない感じがする時に自分は仕事が遅いのかなぁと悩みます(30代・三重県)
・ミスをしないように、確実に仕上げようと思うとどうしてもゆっくりになり、なんでもサクサクできてしまう方からイライラされているのが感じ取れることがあり、ストレスで体調を崩しました(40代・千葉県)
・周りの人ができていて自分だけできていない。覚えたのに不安になってまた聞いてしまう。周囲から直接遅いと言われたことはないけど、そう思われてると自己嫌悪になってしまうことがあります(30代・栃木県)
・同僚とくらべて要領が悪いなと気付きました。慎重派なので、どうしても遅くなります(40代・福岡県)
仕事が遅い人の特徴
仕事が遅い人には特徴があります。あなた自身もあなたの部下も、この特徴に当てはまっているかもしれません。
几帳面すぎる
どちらかというと、仕事ができそうなイメージがある几帳面な人ですが、「細かなところまで完璧に仕上げたい」という思いが強く、仕事のスピードは遅い傾向があります。たとえば、フォントサイズやレイアウトにばかりこだわり、内容が全く仕上がっていないなどということがあるなら、几帳面すぎて仕事が遅いタイプかもしれません。
このタイプの人は、頼んだ仕事について全てを理解してからでないと作業に移れないという側面もあります。事前調査に時間をかけすぎるため、なかなか仕事が完成しないのです。仕事のできばえを左右しない細かな部分にまで、100%の力で臨んでしまいます。
集中力が続かない
仕事をしているようでいて、全く集中できていないということもあるかもしれません。本人は気付いていなくても、様子を見ていると作業をすぐに中断していたり、仕事が終わっていないのに同僚に合わせて休憩していたりと、仕事が遅くなる原因がたくさん潜んでいる可能性があります。
集中力は一度途切れると、再び同じ状態になるまでに時間がかかるものです。集中力が続かない人は、そのためのリセット時間が頻繁に必要なため、なかなか仕事が進みません。
要領が悪い
スムーズに仕事を進めるためには、要点をつかむことが欠かせません。仕事が遅い人は、要領の悪さから重要なポイントを押さえられていない可能性があります。仕事の流れが分かっていないことや、情報が整理されていないことがあるため、段取りが悪くなりがちです。何から手をつければいいのか分からず目についたところから始めてしまい、スケジュール通りにいかなくなることもあります。
頼まれたことを断れない
優しすぎる性格から、頼まれた仕事をうまく断れない要領の悪さを持っている人もいるかもしれません。雑用や他の人の仕事まで引き受けてしまうため、自分の仕事が遅れてしまうのです。
自分がこなせる以上の仕事を抱えていると、余裕のなさから集中できず仕事が遅くなってしまいます。また、結果的に残業時間が増えてしまうことで、周囲からも仕事が遅い人だと思われてしまいます。
考える時間が長い
仕事が遅い人は、仕事に着手せず考える時間が長い傾向があります。仕事の手順など、自分の中にその情報が定着する前から記憶を頼りに作業をしていたり、調べたり質問したほうが早い場合でも自分で答えを出そうと考え込んでしまうのです。
マイペース
仕事でもマイペースを貫く人は、周りを気にせず自分のやり方で仕事を進める傾向が強いため、仕事が遅くなりがちでです。
仕事が早い人のやり方を参考にしないほか、グループで仕事を進める場合にも自分の仕事のことだけを考えて優先順位を決めているとそこで仕事がストップしてしまいます。
仕事が遅いのはなぜ?
仕事のスピードを改善したいなら、まずは仕事が遅い原因を特定することから始めます。原因が分かれば、ぴったりの解決法があるはずです。
優先順位が分かっていない
何から先に始めればいいのか、仕事の優先順位が分かっていないと、効率的な仕事はできません。「仕事を優先度で分類できていない」から、仕事が遅い可能性があります。優先順位が分からないと、何から取りかかればよいかも分かりません。
仕方なくできることから始めますが、進めていくうちに先にしておかなければならなかったことが出てきたり、想定より時間がかかっていることに気付いたりするのです。余裕がないことに焦り始めると、仕事の質が低下することも考えられます。結果的に、きちんと仕事が完成するまでにたくさんの時間がかかってしまうのです。
仕事の内容をきちんと理解していない
きちんと仕事の内容を理解しているでしょうか?理解していないとしたら、それが仕事が遅い原因かもしれません。仕事の目的を理解していないと、ゴールがはっきりしないものです。すると、何をどのようにすればスピーディーに終わるかが分かりません。意味のないことに時間をかけてしまいがちです。
内容を理解していないため、指示にないことが起こったときの対処法が分からず、仕事の手が止まってしまうこともあります。間違った対応をしてしまえば、余計な手間に時間が取られることも考えられるのです。
時間配分ができていない
時間配分を意識して仕事をしていないと、計画通りに仕事を進めることはできません。それぞれの工程に必要以上に時間をかけてしまったり、自分のキャパシティ以上に仕事を受けてしまうため、締め切りや就業時間間近になって焦ってしまうのです。
時間配分を考えていない場合、余裕をもったスケジュールを立てていないことが多いため、アクシデントが起こった場合にも対応できません。結果的に、未完成の仕事が手元に多く残ってしまい、時間がかかってしまいます。
同じミスを繰り返す
仕事でミスをしてしまうことは誰にでもあることですが、仕事が遅い人は何度も繰り返す傾向があります。ミスをしてしまった際に原因究明や対策を講じていないため、同じミスをしてしまうのです。
同じミスを繰り返すことで、修正作業する時間が増えてしまい、作業完了までに通常より時間がかかることになります。
仕事が遅い部下や同僚への対処法
日常的に部下や同僚の仕事が遅いことに悩まされているのなら、対処法を知っておくことが大切です。あなたが対応を変えることで、仕事の遅い人が「できる人」に変わるかもしれません。
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明確な期限を伝える
あなたは仕事を部下や同僚に渡すとき、期限を伝えていますか?何も伝えていない場合や曖昧な指示をしている場合には、分かりやすく期限を伝えましょう。できるだけ早くではなく「今日の午前中までに」、余裕があるからゆっくり目ではなく「今週中に」というように、期限を設定するのです。すると、明確な目標が示されるため、スケジュールを立てやすくなります。
あわせて、仕事にかける所要時間も示すと、どのくらい時間をかければいいかがはっきりして、より取り組みやすくなるはずです。「1時間くらいあればできるはずだから、お昼までにお願いできる?」と頼んでみると、きっとスムーズに仕事を終わらせてくれます。
遅い原因を確認する
なぜ、あなたの部下や同僚は仕事が遅いのか、原因を確認することも大切です。仕事が滞る理由がどこにあるのかによって、あなたにできる対応には違いが出てきます。たとえば、全く新しい仕事で戸惑っているのであれば、仕事の内容をきちんと説明することで解決するかもしれません。完璧主義な性格によるこだわりが出ているのなら、最優先事項を伝えることでスムーズに進む可能性があります。
実際に仕事に取りかかる前に、どのような手順で取り組むか、スケジュールを提出してもらうのも有効です。手順の段階で誤りがあれば、その点を指摘することで効率よく仕事を進めてもらえます。
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仕事が遅いのを改善する方法
部下や同僚の仕事の遅さを改善するだけではなく、自分の仕事をもっとスピードアップさせたいと考えていませんか?より効率的に仕事に取り組むことで、子どもとの時間や夫婦で過ごす時間を、もっと取れるようになるかもしれません。
時間を意識しながら進行する
まず意識するべきなのが、時間です。「自分なりに仕事に期限を設定」することで、だらだらせずにすっきり仕事を終えられます。
後回しにしがちな期限のない仕事を、自分なりの締め切りを設けて早めに済ませておけば、緊急事態が発生したときでも余裕を持った対処が可能です。余裕があるため、緊急事態でも急な残業をせずに済みます。簡単なタスクであれば、タイマーで10分・15分と時間を区切って取り組むのもよいアイデアです。タイマーが動いている間は、その仕事に極力集中することで、一気に終わらせることができます。
作業方法を工夫する
最も効率よく仕事ができるように、自分なりの工夫をするというのも大切なポイントです。たとえば「時間がかかる作業を小さなタスクに分けておく」ことは、効率的な仕事に役立ちます。社内では、ひとつの仕事に集中できないこともあるものです。そのようなときでも、スムーズに仕事に取り組みやすくなります。
資料の作成なら、情報収集・情報の取捨選択・骨組みの作成・執筆・校正・レイアウトというようにタスクを整理すると、細切れの時間を効果的に活用可能です。集中しやすい時間に大切な仕事ができるよう、スケジュールを調整するのも方法のひとつ。朝に集中しやすいなら、15分早出して仕事に取り組むと、思いのほか作業がはかどります。
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ときには人に頼ることも必要
仕事は自分の力でするもの、という意識があるかもしれませんが「人に頼る」ことも選択肢に入れておくと、よりスピーディーに進みやすくなります。
たとえば、自分の知識や能力をはるかに超えている問題は、経験豊富な上司に相談することで、解決策が簡単にみつかるかもしれません。仕事が早いと評判の同僚に、効率的な仕事の仕方を聞いてみるのも有効です。メモの取り方や行動の仕方をまねることで、効率アップにつながる可能性があります。担当以外の仕事を頼まれたときに、うまく断ったり他の人に頼んだりすることも、身につけておきたいスキルです。
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広い視野をもつ
広い視野をもつことも、仕事が遅いことを改善するうえで欠かせません。業務の全体像や周囲の状況を把握することで、不要な仕事を省いたり、自分だけでなく全体を見て最適なスケジュールを組んだり、状況を見て仕事を割り振ることができます。
整理整頓をする
仕事のタスクや身の回りを整理整頓しておくと、探し物や考えごとで余計な時間をかけることを防げます。ただきれいに片付けていれば良いというわけではありません。よく使うものを手が届きやすい場所においたり、ToDoリストを見やすい位置に置いておくなど、自分が作業しやすいように整えましょう。
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