「私事で大変恐縮ですが、4月1日付で○○部に異動となりました」
社内の事情を取引先に伝えるときや、私的な用事により休暇を申請したい時などに使えるのが、上記のフレーズ。ビジネスシーンに個人的な事情を持ち込んで申し訳ないという気持ちを伝え、謙虚な姿勢をみせることで相手に失礼のないスムーズなやりとりができます。
「大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます」
依頼のビジネスメールの締めとして覚えておくと便利なのが、こちらのフレーズ! よく使われている「よろしくお願いいたします」よりも改まった言い回しです。取引先や顧客様などに使うことで、礼儀正しい印象を与えます。
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言い換え表現にはどのようなものがある?
「大変恐縮ですが」を多用しすぎると、「恐縮」という言葉が持つ「申し訳ない」と思う気持ちが薄れているように相手に伝わるかもしれません。同じような意味を持つ表現もありますので、使い方をマスターしていきましょう。
「恐れ入りますが」
「大変恐縮ですが」はとても丁寧な表現ですが、どこか堅苦しいですよね? 意味は同じでも、表現を柔らかくしたものが「恐れ入りますが」になります。会話中に使いたい場合や距離の近い上司などに使う場合は、こちらの方が自然です。
「僭越ながら」
「僭越」とは、自分の身分を超えた出過ぎたことをすること。目上の人に意見を述べる際など、冒頭に「僭越ながら」と一言付け足すことで、謙虚な姿勢を示すことができます。
しかし、年齢やポジションが相手よりも上の立場である場合は嫌みと捉えられることも… 。きちんと自分の立場をわきまえて使いましょう。
「あいにく」
相手の依頼や要望に応えられないときに使えるのが、「あいにく」。「あいにく」とは、期待や目的にそぐわず、残念であることを表します。「大変恐縮ですが」と比較すると、かなりライトに使える表現ですので、日常的な日程調整の際などに重宝するでしょう。
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英語表現とは?
「大変恐縮ですが」のようなクッション言葉を英語に訳すのって難しいですよね? ここでは、覚えておくと便利な、「大変恐縮ですが」の英語表現をご紹介します。
「I’d like you to confirm the attached documents if you don’t mind.」
(もしよろしければ、送付書類のご確認よろしくお願いいたします)
何かを依頼する際、相手の都合を気遣う一言があるかないかで与える印象が変わりますよね。「もしよろしければ」のように、相手の都合を考慮した上で依頼をする表現が“if you don’t mind” です。
「I’m afraid I have another meeting on that day.」
(大変恐縮ですが、その日は別の会議が入っています)
“afraid” は、残念に思う、申し訳なく思うといった意味を持ち、「恐縮」に近い表現になります。事実を伝えるだけよりも、“I’m afraid” が文頭に付け足されることで、柔らかく断ることができますよ。
「I’m sorry to trouble you, but I appreciate your support.」
(ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、ご支援よろしくお願いいたします)
“I’m sorry to trouble you, but~.” は、相手の労力を使わせてしまうことに対して、とても申し訳なく思う気持ちを伝える表現です。謝罪の言葉である“sorry” が入ることで、“afraid” よりも強く申し訳なさを感じている様子が伝わります。
最後に
依頼する際や、お詫び・感謝の気持ちを伝える際など、様々なシーンで活用できる「大変恐縮ですが」。便利な言葉だからこそ、誤解を招かないよう使い方には注意を払いたいもの。「大変恐縮ですが」を上手く使いこなし、良好な人間関係を築くデキる大人を目指したいですね。
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