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2021.08.06

【酸素系漂白剤】ってどんなもの? 上手な使い方や使用する際の注意点をチェック

小さな子どもがいる家庭なら、食べこぼしやシミ汚れの対処に困ることも多いのではないでしょうか? 酸素系漂白剤を使いこなせるようになれば、面倒な洗濯や掃除がぐっと楽になります。酸素系漂白剤の上手な使い方や、使用の際の注意点を紹介します。

【目次】
 ・「酸素系漂白剤」とは?
 ・「酸素系漂白剤」で落とせる汚れの種類
 ・酸素系漂白剤の使い方
 ・家中のさまざまな場所で活躍
 ・使用する際に気を付けたいこと

「酸素系漂白剤」とは?

子どもが一生懸命食べる姿はかわいいものですが、やはり気になるのは食べこぼし!「この汚れ落ちるかな?」と不安になった場合は、酸素系漂白剤の使用がおすすめです。

「酸素系漂白剤って何?」と思ったママは、漂白剤の役割や、酸素系・塩素系漂白剤の違いをチェックしてみましょう。

漂白剤 酸素系酸素系漂白剤 とは

(C)Shutterstock.com

まずは「漂白剤」について知ろう

「漂白剤」とは、化学反応で色素を分解する薬剤の総称です。強い脱色効果を持つのが特徴で、家庭用としては「洗濯用」「台所用」などがあります。子どもの食べこぼしのシミ・汚れを落としたり、まな板に付いた食材の色移りを落としたりするときに重宝します。

このほか、漂白剤に期待できるのは以下のような効果です。

・繊維の黄ばみを落とす
・除菌
・臭い除去

ただし、漂白剤を選ぶときは「酸素系」「塩素系」の表示に注意しなければなりません。

両者は特徴や漂白力が異なるほか、混ぜると有害な物質を発するものもあります。汚れの程度や繊維に与えるダメージなどを考慮して、用途に合う漂白剤を選ぶことが大切です。

「酸素系」と「塩素系」の違い

「酸素系」と「塩素系」は、主成分が異なります。両者の主成分は、以下の通りです。

・「酸素系」:過酸化水素や過炭酸ナトリウム
・「塩素系」:次亜塩素酸ナトリウム

まず酸素系は、泡で汚れを剥がして落とします。色素を漂白する力はなく、色柄ものの汚れ落としに使っても問題はありません。

一方で塩素系は、強い漂白力を持ちます。あらゆる色素を分解するため、色柄ものに使うと色落ち・柄落ちすることがほとんどです。強アルカリ性なので繊維にダメージを与えやすく、洗濯により生地を傷める恐れがあります。

色柄ものの洗濯だけなら、酸素系漂白剤の方が安心です。ただし、強い「除菌」「殺菌」効果を望む場合は、塩素系漂白剤の方が目的にかなっています。

「酸素系漂白剤」には2タイプある

酸素系漂白剤には「粉末タイプ」「液体タイプ」があります。どちらも同じ酸素系に分類されているものの、成分や漂白力は異なります。それぞれの主成分は次の通りです。

・「粉末タイプ」:過炭酸ナトリウム
・「液体タイプ」:過酸化水素

このうち、より漂白効果が高いのは粉末タイプです。粉末を水やお湯に混ぜると活性酸素が発生し、酸化作用で漂白します。

除菌効果が高く油汚れまで落とすため、お風呂や食器洗い、消臭などにも有効です。ただし素材に与えるダメージは大きく、デリケートな素材には使えません。一方、液体タイプは漂白力は粉末タイプほど高くないものの、素材を選ばずに使えます。洗濯用洗剤と混ぜて使うのが一般的です。

「酸素系漂白剤」で落とせる汚れの種類

酸素系漂白剤には、得意な汚れ・不得意な汚れがあります。家族の衣類に付いた汚れを漂白するときは、その汚れと漂白剤の相性を考慮することが必要です。

酸素系漂白剤で落とせる汚れの種類について見ていきましょう。

酸素系漂白剤 落とせるもの 汚れ 種類

(C)Shutterstock.com

汗ジミ・皮脂・カビ・油など

より漂白効果が高いといわれる粉末タイプの酸素系漂白剤は、弱アルカリ性です。家の中の汚れはほとんどが酸性ですから、粉末タイプだけで家中の汚れに対応できます。例えば、以下のような汚れには酸素系漂白剤が向いています。

・洗濯洗剤で落ちなかった汗ジミ
・靴下の皮脂汚れ
・カップの茶渋汚れ
・食べこぼしの油汚れ
・血液汚れ
・バスタブの汚れ
・洗濯槽の汚れ

このほか、衣類の黄ばみや生乾き臭を防ぐのにも、酸素系漂白剤が有効です。

また、同じく弱アルカリ性の性質を持つ洗浄成分として、「重曹」「せっけん」が挙げられます。洗浄力を重視するなら酸素系漂白剤ですが、使用するうえで体に与える影響が小さいという利点があります。

重曹やせっけんで落としきれなかった汚れについては、酸素系漂白剤を試してみるのがおすすめです。

使用できない素材に気を付けよう

漂白力が高い粉末タイプの酸素系漂白剤は、シルク製品やウール製品には使えません。繊維にダメージを与え、元の風合いや手触りが失われる可能性があります。

シルク製品やウール製品の漂白をしたい場合は、「液体タイプの酸素系漂白剤」を使いましょう。弱酸性のため、繊維を傷める心配がありません。ただし、用法・用量はラベルに書かれている指示に従うことが大前提です。

なお、金属染料や金属製のボタン・ファスナーなどは、粉末・液体問わず使えません。同様に、水洗い不可の製品に漂白剤を使うのも避けましょう。

酸素系漂白剤の使い方

日々忙しくしているワーママには、わずかな時間も惜しいものです。粉末タイプの酸素系漂白剤を上手に使って、家事の時短と効率化を目指しましょう。

酸素系漂白剤のおすすめの使い方を紹介します。

酸素系漂白剤 使い方

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洋服の汚れ・シミ

子どもの食べこぼしや泥汚れなどは、通常の洗濯だけではきれいに落とせません。洗濯機に入れる前に、酸素系漂白剤の溶液につけ置きするのがおすすめです。

1. 50℃以下のぬるま湯に規定量の酸素系漂白剤を溶かす
2. 汚れた衣類などをつける
3. 汚れが落ちたら入念にすすぐ
4. 洗濯機でいつも通り洗濯する

つけ置きは、洗面器やバケツなどでもできますが、洗濯機の「つけ置き洗い」コースを使うのも一つの方法です。また、衣類の汚れがあまりにもひどい場合は、事前にある程度汚れを落としておくことが必要です。

なお、つける時間が長過ぎると繊維を傷めてしまう恐れがあります。つけ置きするときは、長くても2時間以内に留めましょう。

上履き・靴

子どもが真っ黒に汚してくる上履きや革・金属装飾を使っていない靴も、酸素系漂白剤で簡単・手軽にきれいにできます。

1. 40~50℃のぬるま湯に、規定量の酸素系漂白剤を溶かす
2. 上履きや靴全体がつかるように入れ、20分以上浸す
3. 汚れが残っているところをブラシでこする
4. よくすすいでから乾かす

汚れがひどい場合は、つけ置きするのがおすすめです。頑固な汚れが浮き上がりやすく、軽くこするだけで汚れを落としやすくなります。

また、手洗いが面倒な場合は、そのまま洗濯機で洗っても。ただし砂や泥をきちんと落としておくこと、洗濯ネットに入れることは必須です。

洗濯が終わったら風通しのよい場所に置き、中までしっかりと乾かしましょう。

洗いづらい水筒の内部

水筒の内部に付着する汚れにも、酸素系漂白剤のつけ置きが有効です。基本的には放置するだけなので、手間も掛かりません。

1. 水筒に小さじ1杯程度の酸素系漂白剤を入れる
2. 50℃以下のお湯を入れる

この状態で30分から1時間程度放置すれば、水筒の内側に付着した茶渋汚れを楽に落とせます。

また、水筒全体をきれいにするなら、別の桶やボウルに酸素系漂白剤の溶液を作るのがおすすめです。ここに水筒のパッキンや部品をつけ置きしておけば、細部の汚れまで手間なくきれいにできます。

ただし、水筒を洗うときは、外側まで漂白液につけないよう注意が必要です。水筒の種類や塗料によっては、柄や色が落ちてしまう恐れがあります。

家中のさまざまな場所で活躍

粉末タイプの酸素系漂白剤は、家中の掃除に使えます。基本的には「つけ置き」掃除なので、忙しいワーママの「ながら掃除」に最適です。酸素系漂白剤を使った便利な掃除方法を見ていきましょう。

酸素系漂白剤 家 活躍

(C)Shutterstock.com

キッチンシンクの掃除

シンクの汚れで気になるのが、油汚れ・ぬめり・カビなどではないでしょうか。これをきれいにするには、酸素系漂白剤を使った拭き洗いでアプローチしましょう。

一工夫として、洗剤をかける前に温かいクロスで下拭きするのがおすすめです。汚れを落としやすくなり、洗剤を効率的に使うことができます。

また、排水口のゴミ受けや水切りなどはつけ置きするとよいでしょう。手で触れたくないようなひどい汚れも、簡単にきれいにできます。

バスタブの掃除

お風呂場を一気にきれいにしたい場合は、バスタブ内に酸素系漂白剤の溶液を作るのがおすすめです。以下の手順でバスタブ掃除に取り掛かりましょう。

1. 風呂釜の循環口から約5cm上まで水をためる
2. 酸素系漂白剤を300gほど入れて混ぜる
3. 1〜2時間放置する
4. スポンジやふきんでこする

酸素系漂白剤の量は、あくまでも目安です。バスタブの汚れが目立つ場合は、少し多めに入れた方が効果を実感しやすくなります。

また、バスタブに溶液を作ったら、風呂いすやおけ、お風呂用おもちゃなどもつけておくのがおすすめです。簡単な掃除では落とせないざらつきや汚れが浮き上がり、軽くこするだけでピカピカになります。

洗濯槽のカビ掃除

洗濯槽にカビ汚れがあると、洗濯物に汚れが付着したり悪臭が染み付いたりしやすくなります。ぱっと見で汚れていないように見える洗濯槽でも、2カ月に1回程度は掃除するのがおすすめです。

掃除手順は、次の通りです。

1. 洗濯槽に40℃以上のお湯を張る
2. 酸素系漂白剤を入れて5~6分程度洗濯機を回す
3. 2時間から一晩放置する
4. 洗濯槽に浮いているゴミをすくう
5. 洗濯機を回す
6. 2~3時間放置してゴミをすくう
7. 排水・脱水する
8. 底にたまったゴミや、ネットにたまったゴミを取り除く

汚れがひどい場合は、1回でゴミを取り切るのは難しいかもしれません。ゴミが出てこなくなるまで、「洗い→脱水」の過程を繰り返すのがおすすめです。

なお、ドラム式洗濯機に酸素系漂白剤を使うと、故障の原因となるケースがあります。機種にもよりますが、この方法でドラム式洗濯機を掃除するのは控えた方がベターです。

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使用する際に気を付けたいこと

酸素系漂白剤は塩素系と比較すると安心して使えますが、取り扱いにはやはり注意が必要です。酸素系漂白剤を使うときの、気を付けたいポイントを紹介します。

酸素系漂白剤 使用 注意 使い方 気をつける ポイント

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直接触れないように手袋をする

弱アルカリ性の性質を持つ酸素系漂白剤は、油分を分解する機能に優れているのが特徴です。そのおかげで油汚れに強いのですが、手に付着すると皮膚の油分まで落としてしまうことも。安易に触れるとひどい手荒れを引き起こす可能性があるため、掃除や洗濯では必ずゴム手袋を装着するようにしましょう。

また、酸素系漂白剤の溶剤を作るときや混ぜるときは、長さのあるヘラや棒状のものがあると便利です。

洗濯槽やバスタブといった大量のお湯を手でかき混ぜると、うっかり溶液に触れてしまうかもしれません。皮膚の弱い人が酸素系漂白剤を扱うときは、なるべく溶液や粉末に触れるリスクを下げるのが賢明です。

お湯の温度に注意

酸素系漂白剤の溶液を作るとき、お湯の温度は50℃程度が最適です。酸素系漂白剤は温度に反応して発泡し、泡で汚れを落とします。このときお湯の温度が30℃以下だと、主成分の過炭酸ナトリウムがうまく反応してくれません。一向に漂白が進まず、長時間つけ置きしても効果を実感しにくくなります。

かといって高温すぎるお湯では、反応が強過ぎます。漂白のスピードが速すぎて、汚れを完全に落としきれません。50℃くらいのお湯を使ってじっくり漂白した方が、汚れ落ちの実感をより得やすくなるのでしょう。

トップ画像・アイキャッチ/(C)Shutterstock.com

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