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LIFESTYLE レジャー

2022.08.02

ジオパークの泊まれる拠点施設「Entô(エントウ)」の魅力を徹底解説!島根県・隠岐諸島への家族旅【後編】

 

我が家のパパに「これ読んでみて♡」と勧めてみれば、きっと今度の休みはパパ主導のお出かけに!絶賛育児真っ只中な旅のプロが、自身の体験をもとにパパ目線の「旅育」子連れ旅をご紹介。今回は東京から飛行機と電車、フェリーの乗り継ぐ長旅で島根県・隠岐諸島へ出かけた様子をレポート!後編では魅力あふれるホテル「Entô」を紹介します。

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ずっと行ってみたかった「遠島」のホテル

今回の旅では、中ノ島に2021年7月にオープンしたばかりの「Entô(エントウ)」というホテルに滞在しました。「Entô」は、「遠島」がその名前の由来のひとつになっていて(公式ページより)、これは文字通り「遥か彼方、遠く離れた島」、そしてかつて刑罰のひとつであった「島流し」を意味します。実際、中ノ島は後鳥羽上皇や後醍醐天皇が島流しされた歴史があり、流刑の地として選ばれただけある隠岐諸島の「遠さ」については前編のアクセスでも紹介したとおり。

ただし、遠いということは旅において決して悪いことばかりではありません。遥か彼方だからこそ育まれた独自の文化や生態系は、旅の非日常感をより際立たせてくれるし、長い移動時間も一人で物思いにふけたり、同行者と絆を深めたりすることにも繋がります。かつて世界中を旅していた経験から、苦労してたどり着いた分、旅の感動は増すということも身に染みて知っていたので、ここはオープンを知ってからずっと、「いつかは訪れたい」と願っていたホテルでした。

▲船から見た別館「Entô Annex NEST」。奥行きが浅く横に広い客室からは、部屋のどこにいてもジオパークの雄大な景色が楽しめます。港からは徒歩で3分ほど。

▲大型ホテルとしては全国で初めて、環境負荷の少ないCLT工法を採用。木材の表面部分には地元島根県産のスギを使用しています。

▲3階建ての別館に客室は計6タイプ。滞在した「NEST DX」はプライベートテラスに加え、オーシャンビューのバスタブも備わります。

▲目の前には島前カルデラの絶景。時々内航船やフェリーも行き交い、1日中眺めていても飽きることはありませんでした。

隠岐を学べるジオルームやジオラウンジ

「Entô」は、そんな遠路はるばる訪れる価値が十二分にあるホテル、と断言できます。特におすすめは、2021年に新たに生まれ変わった別館「Entô Annex NEST」。額縁のような窓フレームが最大の特徴で、「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」の風景をまるで絵画のように楽しむことができます。

この景色だけでもはるばる隠岐諸島に来てよかったと思える素晴らしさなのですが、「Entô」の魅力はそれだけではありません。館内に「Geo Room “Discover”」という入場無料の展示室が設けられ、そこで地球と隠岐の成り立ちや隠岐諸島の魅力を学ぶことができ、さらに隣の「Geo Lounge」では恐竜や三葉虫など古生物の化石も展示。ただの宿泊施設ではなく、ジオパークをより深く知るための拠点施設として存在しているのです。旅を通じて何かを学びとって欲しいと考える「旅育」にとっても、「Entô」は最高の環境と言えるでしょう。

▲隠岐の文化や生き物が模型として並ぶジオルーム“ディスカバー”。最終的には実際に目で見てほしいとの考えから、色は付けずあえて白で展示しているそう。

▲途方もなく長い年月が作り出した化石と景色。時の流れに思いを馳せ、地球のロマンを感じられるのがこちらのジオラウンジです。

▲本館にある「Entô DINING」。おしゃれな雰囲気ですが、個室風のお部屋もあり、お子様セットや子供用チェア、バウンサーなども揃ったキッズフレンドリーな対応!

▲隠岐のブランド食材「岩牡蠣 春香」。他にも熟成平政や隠岐牛など地元の味覚が揃うコース料理は絶対食べてほしいおすすめ。野菜は海士町産のみというこだわりも◎。

「ないものはない」。だからこそ子供と向き合える贅沢な時間

面白いと思ったのは、中ノ島のある海士町のスローガン。ずばり、「ないものはない」。これは「なくても仕方がない」という開き直りの姿勢と、「大切なことはすべてここにある」というふたつの意味が込められたものになっています。コンビニもスーパーもない島ですが、生命力あふれる海や自然に囲まれ、隠岐牛や海産物などおいしい食材も豊富。島民の方々もみなさん優しく、「ないものはない」のスローガンがとてもしっくりくる島です。

「Entô」もこのスローガンに共通するところがあり、部屋にはあえてTVも置かず、隠岐の自然と、そして家族とゆっくり向き合う時間を提供してくれています。「Entô」で見た朝日や夕日に対して、息子は誰よりも「すっごいきれいだね〜」と興奮。旅を繰り返す中で、彼が空や大自然などの綺麗な景色を愛でる習慣を身につけているのを感じていて、そうした子供の素直な感性は、これからも旅を通じてもっともっと磨いていってあげたいと思っています。隠岐諸島はそんな考えの旅育にぴったりな旅先。今回、身に染みて感じました。「ないものはない」という素晴らしいスローガンが、これから長い人生を歩んでいく息子にとっても、ひとつの考え方として身につけばとても嬉しいと思います。

▲自然と一体化できるプライベートテラス。空と山と海、素朴な景色だけど、これが最高に贅沢な眺めというのは息子もなんとなくわかってきているようでした。

▲やることも多くない島だから必然的に早寝早起きになり、空を眺める時間が多くなります。この日も明け方ふと目を覚ましたら、鮮やかな朝焼けが窓の向こうに広がっていました。

▲ちなみにベッドガードや子供用食器、ベビーカーなど、子供用の貸出備品はとても充実。おむつも少数であれば無料で提供してくれる、とてもキッズフレンドリーなホテルです!

▲日本にもこんな素敵な旅先があったのだと痛感した隠岐諸島の旅。円安で海外に行きづらい今、国内にも十分「旅らしさ」を味わえる島が島根県にありました!

▶︎Entô

いかがでしたでしょうか?今回は隠岐諸島の中ノ島と西ノ島を旅する様子をお伝えし、ホテル「Entô」をご紹介させていただきました。はるばる行く価値のある旅先とホテルですので、ぜひ子連れ旅でも計画してみてくださいね!

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トラベルエディター

伊澤慶一 

旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、雑誌のホテル特集ページ制作を手がけたり、「ワーケーション」や「ステイケーション」をテーマに連載記事の執筆、また自らのInstagramアカウントで日々おすすめホテル情報を発信している。
アカウント:@izawakeiichi

【これまでの記事はこちら】
▶︎連載・終わりなきパパJOURNEY Vol.1
▶︎連載・終わりなきパパJOURNEY Vol.2
▶︎連載・終わりなきパパJOURNEY Vol.3 前編
▶︎連載・終わりなきパパJOURNEY Vol.3 後編
▶︎連載・終わりなきパパJOURNEY Vol.4 前編
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▶︎連載・終わりなきパパJOURNEY Vol.5 前編
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