光熱費の請求額が高い!
生活するうえで欠かせない電気とガスですが、料金値上げが続いています。なぜこんなにも高いのでしょうか。
光熱費が高騰している理由
光熱費が高騰しているのは、エネルギー価格の影響を受けていることが要因のひとつです。日本は火力発電による発電量がもっとも多いのですが、火力発電全体のうち、天然ガスや石炭、石油などがその電源となっています。
天然ガスはLNG(液化天然ガス)として他国から輸入されているのですが、新型コロナウイルスによる経済活動への打撃、ウクライナ情勢、中東で石油施設の爆発や火災などが相次いだことなどから、価格の上昇や供給懸念が強まりました。この影響を受け、価格の高騰が続いているというわけです。
それ以外にもさまざまな要因が複雑に絡んでおり、すぐの解決は難しいと考えておく方が無難でしょう。
光熱費を節約する方法とは
値上げが続く光熱費ですが、個人レベルで光熱費を節約するのが賢明といえます。ここからは電気とガス、両方の節約方法について、今すぐできるものを紹介。ぜひ参考にしてください。
今すぐできる光熱費の節約方法:電気代
電気代の節約方法についてみていきましょう。
契約の電力会社や料金プランを見直す
契約している電力会社と他社の料金比較をしてみましょう。基本料金や従量料金以外に、燃料調整額もチェックを。燃料調整額は電力使用量が増えると上がります。低圧電力プランなどを取り入れている電力会社もありますので、調べてみるとよいでしょう。
また、料金プランや契約アンペア数の見直しも節約につながることがあります。
電気を使う家電の使い方を工夫
家電の節約方法もみていきましょう。できそうだと思うことから取り入れてみてください。
▷テレビやパソコンは早めに電源オフ
まずテレビやパソコンの明るさや音量を下げてみましょう。これだけで年間2,000円程度の光熱費が節約できます。また、1日1時間でもテレビを消すと年間643円程度、パソコンの使用時間を1時間減らすと年間1,200円程度の節約になることがわかっています。
▷待機電力はオフに
家電の待機電力をオフにするのも効果があります。コンセントからプラグを抜く、オートOFF機能を使うなどして主電源オフを徹底した場合、年間4,200円程度の節約になります。
▷LED電球を使い、使わない照明はこまめに消す
白熱電球や蛍光灯電球をLED電球に替えるのも一つの方法です。LED電球の消費電力は少ないですが、明るさや色合いは蛍光灯などと変わりません。また長く使うこともできます。
使わない照明をこまめに消すようにするのも節約に。1日1時間、使用時間を減らすことで、年間900円程度料金を下げることに期待ができます。
冷暖房や給湯器も工夫
消費電力が大きいとされる冷暖房の節約方法を紹介します。
▷冷暖房は必要なときのみ使用
たとえば冬場の日差しが温かい時間帯は、暖房をオフにしてみましょう。エアコンの運転時間を1日16時間から9時間に減らすことで、年間5,000円程度の節約につながります。
▷カーテンや服もひと工夫を
また、カーテンや服を工夫し、冬場は設定温度を少し下げる(夏場は設定温度を上げる)のも効果的。季節に合わせてカーテンを替えたり、インナーを工夫してみたりするのもおすすめです。暖房の設定温度を22℃から20℃にして1日9時間使うようにすると、年間で7,000円程度の節約になります。
それ以外にも、早めにスイッチオフにする、電気カーペットはピンポイントで使う、こたつには上掛けと敷布団を使うなども効果があるとされています。
家事でできる工夫
家事でできる工夫についてもチェックしておきましょう。まず洗濯はエコモードの使用を。8キロタイプの縦型全自動洗濯機を使用し、すすぎ回数を1回分減らすと年間2,100円程度が節約できます。また、洗い時に残り湯を使用するのも一つの方法として挙げられます。お湯が温かいうちに利用すると汚れが落ちやすく、節水効果も期待できます。
掃除機を使う頻度を減らしてみるのもおすすめです。ホウキやモップ、ドライシートやウェットシートを使った掃除を取り入れてみましょう。
今すぐできる光熱費の節約方法:ガス料金
ガス料金についての節約もチェックしていきましょう。
ガスの契約会社や料金プランの見直しをする
電気料金同様、契約会社や料金プランの見直しがおすすめです。特にガスの場合はプロパンガス(LPガス)から都市ガスに変えるだけで料金が下がることがあります。料金プランと合わせて、他社との比較をしてみましょう。
お風呂の入り方を工夫
ガスをよく使うのがキッチンとお風呂です。どちらも生活に欠かせないものですが、少しの工夫を取り入れてみましょう。
▷お風呂の設定温度を少し下げる
まず、お風呂の設定温度を下げてみましょう。お風呂好きの日本人は高めの湯温にしていることが多いとされます。設定温度を42℃にしているなら、2℃下げて40℃にしてみましょう。そうすることで年間2,600円程度節約できます。
▷足し湯よりも追い焚き機能を使う
お風呂追い焚き機能がついていれば、足し湯よりもそちらを使いましょう。残り湯が温かい場合は追い焚き機能の方が省エネです。場合によっては、1年で1万円程度の節約になることもありますので、ぜひ試してみてください。
その他、水量を見直す、お風呂のふたを活用する、お風呂を沸かしたら時間をあけずに入浴をする、シャワーや給湯温度を下げてみるなども効果があるでしょう。
調理のときの工夫も忘れずに
▷給湯器の温度を下げ、お湯を沸かすときはお湯から
蛇口のお湯を使うときは湯温を下げて使ってみましょう。給湯器の設定温度を40℃から37℃にし、1日2回手洗いしたとしたら、年間1,700円程度の節約になります。
またお湯を沸かす際は、水からではなく給湯器でお湯を出し、それを沸かす方が節約になります。沸騰したらすぐに火を止めたり、調理の際、ガスの火をなべ底からはみ出さない程度にしたりするのも効果的。鍋を火にかけるときにふたをする、底が平らで大きな鍋底の鍋を使うと、熱効率が良くなり節約につながります。
このように電気とガスを使用する際、少しの工夫を積み重ねることで料金の節約ができます。ひと手間を惜しまず、できそうなことからトライしてみましょう。
最後に
世界情勢やエネルギー問題により高騰が続く光熱費ですが、日常の使い方を工夫するだけで料金節約につながります。契約会社やプランの見直しをしながら、生活でできる工夫を取り入れて無駄を省いていきましょう。ただし寒さや暑さを我慢しすぎると体調を崩すことにつながります。その点は十分に注意し、やり過ぎないようにしましょう。
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン
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