■ビジネスシーンで使う
・時は金なりの精神で、他社に先駆けたビジネス戦略を立てる必要がある
・時は金なりと思い、今朝はいつもよりも30分早く出社した
・仕事が早く終わったが、時は金なりなので、余った時間を明日の準備に充てようと思う
「時は金なり」の類語3つ
時は金なりの類語として挙げられるのは、主に以下の3つです。
1.時は得がたくして失い易し
2.一刻千金
3.歳月人を待たず
それぞれの意味や使い方をご紹介します。
1.時は得がたくして失い易し
時は得がたくて失い易しは「ときはえがたくてうしないやすし」と読み、好機を得ることは難しいという意味で使われることわざです。
好機はそもそもなかなかめぐってこないものであり、たとえめぐってきたとしても、油断しているとすぐに去ってしまいます。そのため、好機を逃さないように構えておくことが重要です。「時は得がたくて失い易しという言葉を胸に刻んで、常に準備をしていく」というように使いましょう。
なんとなく時間を過ごさないよう戒めるニュアンスは、時は金なりと同じです。ただし、時は得がたくして失い易しは、その目的が好機会を得るためと明確である点が特徴です。
2.一刻千金
一刻千金は「いっこくせんきん」と読み、わずかな時間でも大金の価値があること、そこから転じて時間を無駄にしてはいけないという意味の四字熟語です。時間はお金と同じように大切なものであるため浪費してはいけないという意味をもつ、時は金なりと、ほぼ同じ意味と捉えてよいでしょう。
一刻千金を構成する「一刻」はわずかな時間のこと、「千金」は大金を指します。具体的には、一刻は旧暦で2時間をあらわす「一時」の4分の1、つまり30分のことです。また、千金は1000枚の金貨を意味する言葉です。
「非常に有意義な時間を過ごせて、一刻千金の思いがした」というように使います。なお、混同しやすい四字熟語に一攫千金(いっかくせんきん)があります。発音が似ているため間違いやすいですが、一攫千金はたやすく莫大な利益を得ることを指し、まったく別の意味である点に注意しましょう。
3.歳月人を待たず
歳月人を待たずは「さいげつひとをまたず」と読み、人の都合にかかわらず、時間や年月は過ぎ去り機会は失いやすいため、無駄に過ごしていけないという意味のことわざです。
もともとは、時間は待ってはくれないため、その瞬間を心ゆくまで楽しみなさいというニュアンスの言葉でした。しかし、時は金なりと同じように戒めの意味で使われることが多いようです。
時間の尊さを意識しよう
時は金なりは、時間はお金と同様に価値があることを意味する言葉です。転じて、時間を無駄に過ごしてはいけないという戒めとして使われることが多いでしょう。
時は金なりは、ベンジャミン・フランクが「若き商人への手紙」のなかで、使ったのが由来とされています。しかし、そのときベンジャミン・フランクがもっとも伝えたかったのは、時間を失えばその時間で稼げる可能性のあったお金を失うこと、つまり機会損失を避けることの重要性でした。
このように時は金なりには、時間の大切さとともに、機会損失を避けるように促す意味も含まれています。時は金なりの意味や由来を知り、時間の尊さを意識しましょう。
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