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2023.04.09

机の高さはどう選ぶ?机の高さが重要な理由や最適な高さ、計算方法とは【専門家監修】

机に向かうことが多い現代人にとって、机の高さは重要です。正しい高さの机で作業をすることで、体の負担を減らし、集中力を高めることに。本記事では、机の高さの重要性や、自分に合った高さの計算方法などについて解説します。

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机の高さが重要な理由

毎日の仕事や勉強で机に向かう時間が多々ある人は多いでしょう。しかし、机で作業しているうちに肩が凝ったり、腕が痛くなったりしたことのある人もいるかもしれません。体が疲れると集中力も下がりますし、効率も下がってしまいます。

そんなときは、使用している机の高さが適切ではないのかも。そこで、おうちの快適空間をつくる街のリフォーム屋さん「アトリエボックス」でインテリアデザイナーをされている堂本章弥さんに、机の高さが重要な理由や基準、計算方法、合わない際の対処方法についてお話をうかがいました。

まず、机の高さが重要である理由を紹介します。

ノートパソコンで仕事をする人の手元の写真

1:姿勢や健康に影響する

机の高さが適切でないと、長時間の作業・勉強により体に負担をかけることになります。机の高さが低いと、ずっと背中を曲げた状態になり、猫背にもなりやすいです。反対に、机が高いと腕や肩が上がってしまうので、負担がかかります。その結果、腰痛・肩こり・首の痛み・頭痛・血行不良などの身体の不調を引き起こすことにつながりかねません。

姿勢の悪さは、便秘、腸炎、胃潰瘍、逆流性食道炎、無気肺、肺炎などの原因になり得ます。さらには、心理面にも影響を及ぼし、気分がすぐれない状態になることも。

これらのことを踏まえると、正しい高さの机であることは重要であることがわかります。特に、成長期の子供には気をつけてあげたいところです。

机に向かい腰に手を当てている人の写真

2:生産性や集中力に影響する

机の高さが合わないと、腰痛や肩こりなどを引き起こします。これは、長時間の作業や勉強で疲れやすくなり、集中力が切れやすくなるため、生産性の低下につながることも。

適切な高さの机を使うことで、快適な作業環境をつくり出し、生産性や集中力を高めたいですね。

机の高さの基準

一般的に、机の高さは床から60~75cm程度が適切とされています。また、椅子の座面から机の手を置く面までの差のことを差尺(さじゃく) と呼びますが、差尺は27~32cm程度が心地よいサイズです。ちなみに、理想は31センチとされています。

さらに食事とパソコン作業では、最適な高さが異なります。パソコン作業においては、食事のときよりも天板が低い方がタイピングがしやすいでしょう。そのことを踏まえると、パソコン作業用に考えるなら計算から導き出された数値より2~3cm引いた差尺にするのがおすすめです。

デスクの上に置かれたノートとPCモニター、観葉植物の写真

机の高さだけではなく、肘を曲げたときの角度も重要。肘を曲げたときの腕と机の角度が90度になるようにするのが理想です。また、座った際に足裏全体がつくかどうかも重要なポイント。足の裏が床から浮いていると、体圧が均一に分散されません。

「デザインが素敵だから」と海外ブランドの机や椅子を購入すると、思ったよりも高さがある場合もあるので注意が必要。なぜなら、海外製品は靴を履いた想定でつくられていることもあり、一般的なものよりも高く設計されているケースが多いからです。このようなミスマッチは、机や椅子に限りません。生活習慣が異なる国の家具を買うときに覚えておくと、役に立ちます。

机の高さの計算方法

的確な机・椅子の高さを計算する方法も。次のような式になります。

・適切な座面の高さ(センチ)=身長×1/4
・最適な差尺(センチ)=身長×1/6

 

たとえば、自分の身長が160cmの場合。適切な座面の高さは40cm(160cm×1/4)となり、最適な差尺は約27cm(160cm×1/6)になります。これらの計算結果から導き出される妥当な机の高さは約67cm(座面の高さ+差尺)に。

ただし、この計算方法はあくまで目安です。実際にこれらの高さで座ってみると、違和感がある場合も。必ず実際に座って、座り心地を確認してみてください。

机の高さが合わないときの対処方法

机の高さが合わない場合は、以下のような対処方法があります。ぜひ試してみてください。

ソファに置かれた4つの幾何学模様のクッションと白地のクッションの写真

1:机の高さを変える

机の高さを調節できる場合は、自分に合った高さに調節してみましょう。無段階で机の高さを変更できる、上下昇降デスクもあります。ゲーミングデスクは、調整機能付きのものが増えている傾向に。また、電動式・ガス圧昇降式・主導昇降式などいろいろなタイプがあるようです。

なお、高さや差尺に迷った場合は少し低めに設定するのがおすすめ。机の脚を長くするのは簡単ですが、低くするのは難しいからです。

2:椅子の高さを調節する

椅子の高さを調節することで、肘と机の角度を90度にすることができます。椅子にも、机同様にサイズ調整できるのがたくさんありますよ。特に、オフィスチェアやゲーミングチェアなどは、高さを調整できるものが多いようです。机の高さを調整するよりは、椅子の高さを調整した方が個人の体格にも合わせやすいですね。

3:足置きを使う

机や椅子の高さ調整ができない場合は、足置きを使うのも有効。座面と床の間の距離を調整し、適切な姿勢を保つことができます。

4:クッションやクッション材を使う

椅子にクッションやクッション材を置くなどして、座面の高さを調整することができます。また、椅子が固い場合には座り心地をよくしてくれるでしょう。

最後に

机の高さは、健康や生産性にも影響することがわかりました。それならば、適切な高さの机を使いたいもの。自分にとって快適な作業環境を整えたいと思ったとき、そして子供の机を選ぶときなどに、本記事をひとつの参考にしてみてください。

どうもと ふみやさんの写真

監修

堂本章弥(どうもと ふみや)

株式会社Atelier Box取締役。
リフォームやインテリアの提案を通して、お客様に豊かなライフスタイルを提供。増改築相談員、インテリアデザイナー、空間ディスプレイデザイナー1級の資格を保有。趣味は建築物巡り。国内問わず毎年数回は旅行をし、旅先の建築物や町の雰囲気を満喫している。

構成・執筆/京都メディアライン

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