エアコンの設定温度が低く、風向きが妥当であっても、エアコンから吹き出る風そのものが少量であれば、十分に部屋は冷えません。風が十分にあれば、部屋の中で対流が起こるので、部屋全体が涼しくなります。
また、エアコンは熱い空気を冷やすときに電力を多く消費するので、その代わりに風量を増やすことで、消費電力を抑えられます。結果的に、電気代の節約にもつながるのです。
なお風量の設定ですが、自動運転モードにするとよいでしょう。設定温度になるように、エアコンが最適化してくれます。
エアコンと併用! 効率的に涼しくしてくれる道具について
エアコンと併用して利用することで、効果的に涼しくする道具があります。
扇風機
エアコンと併用する道具でメジャーなのが扇風機。扇風機の風を自分に当てれば涼しく感じますし、発生した空気の循環によって冷房の効率も向上します。
扇風機を置く場所ですが、エアコンと向き合うように風下に置くのがおすすめ。そして、扇風機の首は上を向くようにしてみてください。これで、下に向かいやすい冷たい空気が上に向かうので、部屋の空気が循環するというわけです。
サーキュレーター
サーキュレーターは涼しくするためというよりも、空気の循環に特化した家電です。扇風機に比べると羽の面積が小さく、風も直線的。扇風機ほど涼しくなることはありません。風圧が強く、天井までしっかりと風が届くようになっています。スタイリッシュなデザインの商品も多いです。
遮光カーテン(または遮光機能のあるレース)
窓から入る日光を遮断して熱を防ぐことで、室内の温度上昇を抑制します。日差しが強い夏は、家の中に差し込む光が強烈です。日差しによっても室内温度は上昇し、夏の屋外から入る熱エネルギーの約70%は窓からだとも。実際、夏に窓から入ってくる光によって、室内はかなり暑くなるものです。
夏はなるべく遮光カーテンを閉めておくようにすることで温度上昇を抑え、エアコンの効果を下げずに済みます。遮光カーテン以外にも、遮光機能のあるレースもおすすめ。
自分の体感温度を下げるグッズ
自分自身の体感温度を下げることで、涼を取ることも可能です。
たとえば、ハッカ油は体感温度を下げる効果があるとされています。そこで、数滴のハッカ油を水に薄めて清涼スプレーにし、体に吹きつけてみてください。ほかにも入浴時に湯船に数滴ハッカ油を垂らすと、お風呂上がりに爽快感があっておすすめです。使う量には気をつけましょう。
また、タオルにハッカ油を数滴入れた水を染み込ませて、エアコンの風が出る場所に置いておくと、ハッカの匂いが部屋全体に広まり、涼しく感じられます。
なお、ハッカ油を使うには注意したい点も。ペットを飼っているのであれば、ハッカ油がペットに害がないか事前に調べるのをおすすめします。一例を挙げるとするなら、猫の場合。ハッカ油の成分を体内で分解できず、肝機能が低下するリスクがあるので危険です。
ネッククーラーも便利です。USBに充電して使う電動タイプや保冷剤・冷却ジェルのタオルタイプがあります。電動タイプは、内蔵ファンで涼しい風を送ることで体温を下げ、デザイン性が高い商品も多いので街の中でも違和感なく使用できます。タオルタイプは、中にある保冷剤などを凍らすことで、体を冷やします。保冷剤が溶けるまでは効果が持続。ほかに、ネック扇風機も便利です。髪の毛が長いと絡まりやすいので、くくるなどして使用するのをおすすめします。
最後に
エアコンの風向きの設定は、快適さや効率的な冷暖房効果に大きく影響します。また、冷房時と暖房時で、風向きを変える必要があるのは意識したいところ。
風量も、エアコンを効果的に稼働させるための重要な要素です。風量が増えるだけでも、涼しく感じます。さらに、ハッカ油やネッククーラーなどのエアコン以外のアイテムを上手に活用するのも有効な手段です。
環境や季節に合わせて最適な設定と道具の選択を行い、快適な生活につなげてください。
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