Domani

働く40代は、明日も楽しい!

 

LIFESTYLE 暮らし

2023.08.23

「2023年8月、第二子出産顛末記」【竹内由恵連載vol.11】

タレント・竹内由恵さんによる、「はじめまして」に囲まれた日々を綴るエッセイ。今回は、第二子出産を目前に控え、里帰りして思うあれこれのお話。

Tags:

二度目の出産を終えて感じたこと

改めまして、先日第二子を出産しました!Instagramに温かいコメントをたくさんいただき、ありがとうございます。さて、この二度目の出産について、記憶が確かなうちに書き残したいと思い、赤ちゃんが寝ている間にこのエッセイを書いています。しばしお付き合いいただけたらと!

第二子を抱っこする竹内由恵さん

第一子は自然出産&スピード出産。第二子はどうする?

「無知ほど怖いものはない」と言いますが、第一子の時の初めてのお産は、我ながら強い気持ちが前面に出ていたなと思います。「陣痛の痛みを知っておきたいから自然分娩にする!」と決めて、麻酔学級も受けず、無痛分娩や和痛分娩といった麻酔分娩の可能性を断ち臨んだ人生最初のお産。(私の産院では麻酔学級を事前に受けないと麻酔分娩は受けられませんでした)。

陣痛開始から3時間でのスピード出産でした。

担当してくれた助産師さんに「途中で弱音もはかず、勇敢でした」と褒めていただいたのがとても嬉しかったのを覚えています。

とはいえ、実際に出産を経験した感想は、「次に出産するとしたら絶対に麻酔分娩にしよう」でした。それくらい壮絶な、2度と味わいたくない痛みでした。

だから今回の出産は、麻酔分娩にするつもりでした。

ところが出産が近づくと、「あの痛みにもう一度向き合おう」という謎の負けん気が顔を覗かせ、「とりあえず自然分娩に挑戦して、あまりにも痛かったら麻酔をしてもらおう」ということにしたのです。

▼第一子の出産記はこちらから

「麻酔にするなら今が最後のチャンス」

そして本番。前日の夜から前駆陣痛が始まり、朝8時から陣痛促進剤を投与し、8時半ごろから本陣痛が始まりました。

ちなみに夫は立ち会わず、別室で待機し、産まれた瞬間に参加してもらうことにしていました。

前回の出産で、痛みに耐える私の姿をただ見ているだけなのが辛かったようで、私もわざわざ苦しんでいる姿を見られたくないような気持ちがあったのです。

途中、前回も立ち会ってくださった助産師さんがエールを送りに顔を出してくださり、「二度目の出産でも勇敢な姿を見せたい!(また褒められたい!)」とますます自然分娩に向けて気合いが入りました。

「第ゼロ感」(映画「スラムダンク」の主題歌)や「止まらない~Ha~Ha」(ボクシング那須川天心さんの登場曲として好きになった矢沢永吉さんの名曲)を聴きながら出産に臨む私の姿は、もはや闘いに行く戦士そのもの!

陣痛の痛みを仮想の対戦相手と見立て、相手の鋭いパンチを交わしていきます。

奴ら(陣痛)の攻撃はどんどん激しさを増していきます。

陣痛の波がきている間は、深く呼吸を吐いて痛みを逃していくのですが、強さが増していくと、自然と喘ぎ声に変わっていきます。

ああ、辛い。苦しい。これからもっときつくなるんだよなあ…、麻酔どうしようかなあ…。正直、マヂで麻酔にしたい。

「麻酔するなら、今がラストチャンスですが、自然分娩で大丈夫ですか?」と助産師さんの声がします。

…むしろ麻酔分娩がどんなものか知っておきたくない?エッセイにも経験談を書けるかもな。でも…諦めたらそこで試合終了ですよ。いや、でもそもそも麻酔をすることはなんのあきらめでもないぞ。スラムダンクの安斎先生の声が無意味に登場したりしながら、自分の中で葛藤が続きます。

その間にも陣痛の波は激しさを増していきます。

ああ、もうだめ!「麻酔してください!」

あれだけ自分は戦士だ、陣痛と戦う!言っておきながら、結局、麻酔分娩に落ち着くことになりました。

麻酔科の先生が訪れるまで、幾度となく陣痛の波がきて果てしなく感じたのですが、麻酔を入れてもらうと、一気に痛みから解放されました。

その後私が冷静さを取り戻したことは、夫に、産後に食べるために菓子パンを買ってきて、とお願いしたことからも伝わってくると思います。

夫曰く、その時の私の表情は、すでに出産を終えたようなやり切った表情だったそうです(笑)。

そして夫はパン屋に向かってくれるのですが、そこで予想外の展開が待っていました。

夫はパン屋へ、でもあっという間に出産の時はきた

麻酔を入れると通常、分娩のスピードが落ちるので、出産まではしばらくかかるだろうと踏んでいたのですが、その30分後に破水、あれよあれよと出産まで進んでしまったのです。

「旦那さんはどこですか?」「あ、今病院出ちゃってます」「呼んでください!」

しかしながら夫が病室に戻ってきた時には、赤ちゃんはすでに誕生していました。

「あ、え?産まれたの?」とポケッとその場に立ち尽くし、しばらくしてから静かに動画を撮り始めた夫。

ちなみに、夫が買いに行ったパン屋は閉まっていたそうで、何も買っておらず。

出産直後の竹内由恵さん

元々夫婦の間で、出産の現場には夫は立ち会わず、産まれてすぐに病室に入ってもらう流れにしよう、と決めていたので計画通りだったのですが、出産の瞬間を共有できなかったのはなんだか残念な気持ちになってしまいました。

お産の現場で男性ができることは少ないとはいえ、その場にいることで一緒に乗り越えた感が生まれるものなんだな、という教訓になりました。

とはいえ、今回の出産に関して夫は長男の面倒を全面的にみてくれて、その他のことでもすごく支えてくれたので、二人で協力しながら乗り越えたことは間違いないです。

そして麻酔分娩の感想としては、産まれた瞬間の感動をじっくり味わう余裕があり、これはこれで経験できてよかったです!

自然分娩の時はあまりの痛みで魂が抜けてしまい、産後はなんの感情も沸かなかったのですが、今回は、我が子の姿を見たとたん、涙がとめどなく溢れてきました。

長男、いよいよ「お兄ちゃん人生」の始まり!

出産後の竹内由恵さん

ここから4人家族としての新たなページが始まります。

今は病室でこのエッセイを書いているのですが、退院して日常生活が始まったらどんな毎日が待っているのか。不安もありますが、楽しみでしかありません!

竹内由恵さんの第二子

二人育児についてはまたこのエッセイでご報告させてもらいますね。

タレント

竹内由恵

1986年、東京都生まれ。子ども時代に父の仕事でアメリカやスイスで海外生活を5年経験後、高校は日本の進学校で学び、慶應義塾大学に入学。2008年にテレビ朝日アナウンス部に入社。同年『ミュージックステーション』のサブ司会に抜擢され、『やべっちFC』や『世界水泳2011』などスポーツ番組のキャスターを経て、『スーパーJチャンネル』や『報道ステーション』などのニュース番組のキャスターとして活躍。33歳で結婚を機に退社し、夫の勤務地である静岡での暮らしをスタート。35歳で長男を出産。妊娠中からインスタグラムでマタニティライフや静岡での暮らしをイラストエッセイとして発信。その率直でユニークな内容が注目を集めている。趣味はカフェ巡り。大好きなコーヒーについて学ぶため、昨年UCCドリップマスター資格も取得。
インスタグラム:https://www.instagram.com/yoshie0takeuchi/

竹内由恵連載

Read Moreおすすめの関連記事

スマートフォンプレビュー

【登録無料】
Domaniメルマガ会員募集中

管理職世代の通勤コーデ、明日は何を着る?子供の受験や習い事、
どうする?人気モデル、ハイセンスなDomani読者モデル、教育のプロたちから
発信されるタイムリーなテーマをピックアップしてお届けします。
プレゼント企画やイベント参加のスペシャルなお知らせも!