「年越しそば」には食べてはいけない時間帯がある!?【年末年始にやってはいけないこと】

年越し蕎麦を食べている人は8割越え！

大晦日の風物詩といえば、年越しそば。実際はどのくらいの人が食べているのでしょうか。Domaniのメールマガジン会員を対象にアンケートをとったところ、85％の人が食べているという結果に。では、大晦日の何時ごろ食べているのでしょうか？

65%の人が「夜ごはんとして」食べているようです。中には日付をまたぐ時間に食べている、という人も。では、いただく時間に正解はあるのでしょうか？

除夜の鐘を聴きながらの「年越しそば」はNG

「なんとなく、大晦日にはそばを食べている」という人もいるかもしれませんが、そばを食べるのにはきちんと理由があります。そして「年をまたいで食べてはいけない」とも言われているんです。

大晦日のお楽しみでもある「年越しそば」にまつわる慣習を、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんと、薬膳料理研究家の曽谷由佳さんに教えていただきました。

年をまたいで食べると新しい年に厄を持ち越してしまう！

「年越しそばは、新たな年を迎えるにあたり、幸福を呼ぶ願いを込めて食べるもので、旧年中の災難や厄を落とす意味があるとされています。そのため、年をまたいで食べると新しい年に厄を持ち越してしまうと考えられているんです。そもそも、なぜそばを食べるのかについては諸説ありますが、次のような理由が考えられます」（西出さん）

【寿命が伸びる】

そばは長く細く伸びるため、寿命を延ばすと言われています。それにより家運も伸びるとされ、縁起の良い食べ物とされている。

【マイナスを断ち切る】

そばは切れやすいので、悪縁や厄災、苦労などを断ち切ってくれる。

【運気アップ】

年を越せない町人にそば餅を振る舞ったところ、翌年から運が上がったということで「運気そば」「世直しそば」と言われるようになった。

【金運アップ】

金の細工師が、散らばった金粉をかき集めるのにそば粉を使用していたという説から金運アップにつながる。

「このような願掛けが古くから言い伝えられています。また、薬膳の効能からみた場合、そばは気の巡りを良くする食べ物とされています。そういった点からも、運気アップにつながる食べ物と言えますね。ただし、体を冷やす食材なので、温かいそばに薬味のねぎを入れて食べるのがおすすめです。『労う』の意味にかけて、ねぎを入れることもすすめられていますよ」（曽谷さん）

家族の健康や運気アップを願いながら、ねぎをたっぷり入れた「年越しそば」を食べるのもいいですね。その際は、除夜の鐘が鳴る前にズズッと食べ切りましょう！

マナーコンサルタント

西出ひろ子

参議院議員秘書を経て政治経済ジャーナリストの秘書を経験。その後 マナー講師として独立渡英し海外で起業した経験もあるため、グローバルな視点からマナーをわかりやすく解説している。その実績や成果は、テレビや雑誌などでもマナー界のカリスマとして多数紹介されれおり、「マナーの賢人」として「ソロモン流」（テレビ東京）や「スーパーJチャンネル」（テレビ朝日）などのドキュメンタリー番組でも紹介された。基本のマナーとそこに気くばりを加えたワンランク上のマナーを紹介した新刊、『さりげないのに品がある気くばり美人のきほん』が好評発売中！
『さりげないのに品がある気くばり美人のきほん』
西出ひろ子マナーサロンHP

薬膳料理研究家

曽谷由佳

「ふわり薬膳」主宰。医食同源・薬食同源と一見難しいと思われがちな薬膳を分かりやすく伝え、日々の食生活に気軽に取り入れる「ふわり薬膳」を考案。特別な食材は使わず台所にあるものやスーパーなどで手軽に購入できる食材を使ったオリジナルのおうち薬膳レシピが大好評。講座はリアルとオンライン双方にて、告知後、すぐに満員御礼になるほど大人気。行列のできる予約待ちの講座として定評がある。国内はもとより海外の受講生も多数。食を通じて、未来を好転させる開運薬膳メソッドを提供中。
ふわり薬膳教室

イラスト／村澤綾香　構成／木戸恵子　再構成／Domani編集部