物事を気にしすぎてしまう原因とは
似たような経験をしたからといって、誰もが同じ感じ方をするわけではありません。それほど気にならない人もいれば、ショックで落ち込む人もいるでしょう。
小さなことでも気になってしまう人はストレスがたまりやすく、悩みが増えてしまいがちです。物事をあまりにも気にしすぎると、精神的に追い詰められてしまうことにも。
いろいろなことが気になってしまう原因を知り、上手に対処できるようになりましょう。
失敗することが怖い
何かをしようとする際に「うまくいかないのではないか」と気にしすぎてしまう人は、失敗を過剰に心配していると考えられます。失敗した後に、周囲からの評価が下がることを恐れているのです。
過去に間違ったことをして笑われたり叱られたりした経験があると「また同じような目に遭うのでは」と感じて、不安になってしまいます。
気にしないようにしようと思っても、不安を取り除きにくい状態といえます。行動を起こすには、失敗を恐れない勇気が必要です。「失敗しても挽回するチャンスはある」と考えて、物事に取り組んでみましょう。
人からの評価に影響されがち
人の言葉に影響されすぎると、物事を気にしすぎる原因になります。相手の気持ちをくみ取ったりアドバイスを受け入れたりする姿勢は素晴らしいことですが、人からの評価にとらわれすぎてしまうと、落ち込んだり不安になったりするのです。
仕事や集団生活などで協調性が求められるシーンでは、周りを意識する能力が求められますが、周囲の評価だけが全てだと思い込まないようにしましょう。
嫌だと感じた評価に対しては「そう思う人もいるんだな」程度に受け取ることで、必要以上に気にしすぎずに済みます。
自分に自信がない
自分に自信がないことも、物事を気にしすぎるようになる原因の一つ。何事に対しても気にしやすい性格の人は、他者から言われたことを真っすぐに受け取ってしまい、心が揺らぎやすい特徴が見られます。
自信がない人は、他者の意見の中から「本当に必要だと思えるもの」の取捨選択が難しいよう。相手の発言にたいして根拠がなかったとしても、自分より相手が正しいと思い込んでしまいやすいのです。
自己評価が低すぎたり、成功のハードルを高くしすぎたりしていると、自信をなくしやすくなります。小さなことで構わないので、自信を持てることを増やしてみましょう。
細かいことに気が付きやすい
日常生活における小さな変化や細かい部分に意識が向きやすいことも、物事を気にしすぎる原因になります。例えば、相手の態度がいつもと少し違うだけで「何か余計なこと言ったかな?」と、悩んでしまうのです。
細かいことによく気が付く性格は、長所の一つです。気を配れる人だと好印象、そばにいてくれると何かと助かる、と受けとる人は多いのではないでしょうか。
しかし、度を過ぎて繊細だと神経質だと思われてしまう恐れがあります。重要なのは「人は人、自分は自分」という意識を持つことです。自分にとって気になることでも、相手にとっては些細なことで、周囲に影響を与えているとは思っていない場合も少なくありません。「人によって気になる部分が違うんだな」と考えると、気持ちが楽になります。
気にしないためにできること
日常生活で気掛かりが多すぎると、疲れてしまいます。気になることがあった際は、深い悩みに発展させないことが大事です。深みにはまってしまう前に、意識したいポイントを紹介します。
原因と向き合い解決を
心配事を先送りにせず、原因に向き合うようにすると深い悩みに発展しにくくなります。原因が分からないと解決策を見出せないので、まずは「なぜ気になっているのか」を考えてみましょう。
「嫌だな」と思う相手がいると仮定します。その人に対してどんな点が嫌なのかを整理してみると、接し方が見えてきて解決につながります。
また、気にしやすい性質の人は「悩んでも答えが出ないこと」に対し、堂々巡りをしてしまっているケースも少なくありません。気になっていることを紙に書き出して客観的に見つめると、些末なことを過剰に気にしていると気付く場合があります。
ポジティブでいることが大切
生来の性格が繊細で物事を気にしすぎる人もいますが、考え方を少々変えるだけで解決することは珍しくありません。
原因と向き合った結果、自分にとって重要度が低いことや悩んでも答えが出ない問題に対してはポジティブに捉えることも一つの方法です。「まあ、いいか」「何とかなる」など前向きに考えてみましょう。
ポジティブ思考の癖を付けると、いろいろなことが気にならなくなっていきます。心の中で唱えるだけでも、実際に口に出す方法もおすすめです。
人間関係を気にしない方法
悩みの大部分が、人間関係に関することだという人は少なくありません。自身の内面に関する悩みであったとしても、深堀りをすると実際には対人関係の悩みである場合が多いのです。
人間関係を気にしない方法を見ていきましょう。
スルースキルを身に付けよう
人の言うことに対して揚げ足を取ったり、否定的な意見を言ったりする人に悩まされている場合、スルースキルを身に付けると効果的です。
例えば、職場で文句ばかり言っていて付き合いたくない相手がいる場合、仕事をする上で必要な会話以外はまともに取り合わず「適当に聞く癖」を付けましょう。
真剣に自分の意見を述べると嫌な思いをする可能性が高いので、「そうなんですか?」「〇〇さんはそう思うんですね」などの言葉を返すことがおすすめです。
明らかな誤解に対しては適当に流さず、冷静に否定することが大事ですが、建設的でない意見やワガママに対しては聞き流すようにしましょう。
関わることをやめる
交友関係が広い人は、さまざまな人と接するうちに心が疲れてしまうことがあります。友人などのちょっとした言動が気になってしまうなら、しばらく関わりを減らしてみることもおすすめです。
連絡を完全に遮断するともとの関係に戻りづらいので、徐々に付き合いを減らしていきましょう。例えば、週に1回必ず顔を合わせることが億劫なら月に1回、というように会う回数を減らします。
仕事や趣味の予定などで忙しいといった理由を考えておくと、無理なく距離を置けるはずです。顔を合わせる機会が減ると程よい距離感が分かり、適度な関係を築けるようになることもあります。
関わり合いを減らした結果、デメリットがないと感じるのであれば「それほど必要のない関係」ということです。
職場の悩みを気にしない方法
職場で毎日大半の時間を過ごしていると、人間関係が大きな悩みに発展してしまうことが珍しくありません。気が合わない人と、長時間一緒にいることはつらいものです。
職場での悩みを気にしない方法を見ていきましょう。