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2023.09.21

「虫の知らせ」は本当にある? 意味や使い方、類義語などについて紹介

「虫の知らせ」とは、何となくよくないことが起こりそうな予感がするという意味です。よく耳にしますが、そのような予感は何が原因で起こるのでしょうか? 本記事では、「虫の知らせ」の意味や使い方について紹介します。

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「虫の知らせ」とは?

今日は何となくよくないことが起こりそうだと思ったとき、実際にその予感が的中したという経験はありませんか? 突然大雨に見舞われたり、持ち物をどこかに落としたりと、実際に不運なことが起こると、「虫の知らせだ」と思ってしまいますね。

「虫の知らせ」とは、よくないことが起こりそうだと感じることです。「今日は遠回りして家に帰ったが、いつも使っている道で交通事故があったと知り、虫の知らせだったのかと思った」「虫の知らせなのか、祖母に電話をかけたことで、特殊詐欺を未然に防ぐことができた」などのように使います。

「虫の知らせ」の由来とは

日常会話でもよく耳にする「虫の知らせ」という言葉は、中国の三大宗教の一つ・道教の教説に由来すると考えられています。道教では、「三尸(さんし)」「三虫(さんちゅう)」と呼ばれる三匹の虫が、人の体内に住んでいると考えられていました。

三匹の虫はそれぞれ頭、お腹、脚の中に住んでおり、その人が亡くなることで自由になることができます。そのため、人体から抜け出せる庚申の日だけ、天に昇ってその人の悪行を天帝(閻魔大王)に報告し、人間の寿命を縮めようとしているそうです。

道教の教えは平安時代、日本にも伝来しました。平安貴族たちは「三尸」を恐れ、庚申の日の夜を寝ずに明かす「庚申待」という風習が生まれたといわれています。三匹の虫は、人間に悪事を働かせるため、意識や感情を支配しようとすると考えられていました。

人間の悪行を報告するという特性も相まって、主に悪い予感がするという意味で「虫の知らせ」という表現が使われるようになったと考えられているのです。

「虫の知らせ」はなぜ起こる?

人間が持つ不思議な能力として扱われることが多い「虫の知らせ」。予知能力に近いといえますが、虫の知らせが起こる原因については、未だに解明されていないことが多いです。一説には、「虫の知らせ」は特殊能力ではなく、過去の経験に基づく推測により起こる現象といわれています。

私たちの脳は、経験を積み重ねることで無意識に情報を整理しているのだとか。例えば、長年接客業をしている人は、客の雰囲気や家族構成などを見て、その人が何を購入するか直感的に分かることがあります。

感覚を研ぎ澄まして、物事を推理する・観察するという経験を積むことで、優れた感知能力が芽生えることがあるのです。相手の表情の微妙な変化などを見て、様々なことを読み取る占いやマジックなども、経験によって培われた感知能力を活かしているといわれています。

職業にできるほどの優れた能力がなくとも、私たちは毎日過去の経験に基づいて様々なことを推理しています。例えば、雲が出ているときには傘を持って行ったり、夏場は食べ物をすぐに冷蔵庫に入れたりしますよね。

これは、雲が発達すればじきに雨が降る、気温が高くなると食材が腐りやすくなるという経験則に基づいて、脳が危険を回避しようとしているのです。「虫の知らせ」も、積み重ねた経験に基づいて起こる現象ではないかと考えられています。

「虫の知らせ」の類義語は?

では、「虫の知らせ」と似た意味を持つ言葉には何があるのでしょうか? 悪い予感がする、という意味合いでの言い換え表現はありませんが、ここでは、「何かが起こりそうであると感じること」を意味する言葉を紹介します。

電球と疑問符

1:第六感

「第六感」とは、「理屈では説明できない、本質を鋭くつかむ心の働き」という意味です。「第六感が働いた」などのように使うことができ、インスピレーションや霊感と同義語であるといえるでしょう。五感を超越した感覚のことですが、科学的には証明されていません。

ただ、家族が夢枕に立ち、同時刻にその人が亡くなっていたというケースも存在するため、人間には不思議な潜在能力が秘められているのかもしれません。

2:先見の明

「先見の明」とは、「物事が起こる前にそれを見抜く見識」という意味です。「先見の識」と言い換えることもでき、「歴史に名を残す偉人には、先見の明があった者が多い」「私の母は、先見の明に長けた賢い人だ」などのように使います。

事が起こる前にそれを見抜く能力は、数々の経験を積み重ねることで養われるものであるといえるでしょう。そのため、過去の経験に基づいて起こると考えられている「虫の知らせ」と共通している言葉ではないでしょうか。

「虫の知らせ」の対義語は?

では、「虫の知らせ」と反対の表現にはどのようなものがあるのでしょうか? ここでは、「よいことが起こる予感」というニュアンスを持つ言葉を紹介します。

頭の上に電球、それを指差している人のイラスト

1:吉兆

「吉兆」とは、「よいこと、めでたいことが起こる前ぶれ」という意味です。「二人の出会いは、吉兆を暗示していたのかもしれない」「吉兆を表しているような不思議な夢を見た」などのように使うことができます。

2:幸先

「幸先」とは、「よいことが起こる前兆」という意味です。「大事な試合に勝ち、幸先のよいスタートを切ることができた」「企画したプロジェクトが好評で、幸先がよいと感じた」などのように使うことができます。

最後に

今回は、「虫の知らせ」の意味やメカニズム、類義語や対義語について紹介しました。人間の脳の仕組みは、まだまだ解明されていないことが多いそうです。「虫の知らせ」のような予知能力について、科学的には証明されていません。しかし、科学では証明することが難しい特別な力が、私たちには宿っているのかもしれませんね。

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