上司に年賀状、出す方がいい?
年末を感じることのひとつに「年賀状」がありますが、上司に出すべきかどうか毎年悩むということはありませんか? 年賀状を送るかどうかに決まりはありませんが、だからこそ迷いますよね。また、上司に年賀状を送るなら、マナーを押さえて失礼のないようにしたいもの。そのためにも、マナーや注意点を再確認しておきましょう。
虚礼廃止の会社もある
昔は、年賀状を出すのが当たり前という風潮がありました。しかし時代の流れとともにそれも薄れていく傾向にあり、昨今は会社や個人が判断すればよいという考えに変わりつつあります。また「虚礼廃止」として、社内で年賀状のやりとりを取りやめる会社も増えていて、年賀状を取り巻く状況は大きく変わってきました。
年賀状については、社内の決まりや方針に従うのがベター。それがない場合は、周りの人にそれとなく相談するのがおすすめです。
出す場合は、マナーに注意
年賀状を出す場合は、マナーに反することがないよう注意を。特に上司に出す年賀状は、気を配りたいところ。受け取った相手に気持ちよく喜んでもらえるよう、押さえておくべきマナーについて再度確認しておきましょう。
上司への年賀状で注意したいこと7選
ここからは、年賀状を出す際に注意したいことを7つ紹介します。上司宛の場合は特に気を配りましょう。
その1:元旦に到着するように準備する
年賀状自体は、松の内(1月7日)までに届くようにするのが一般的な礼儀です。しかし、年賀状は新年のご挨拶となるもの。上司に送る場合は、元旦である1月1日に到着するように準備しましょう。
12月25日中に投函すれば確実に元旦に届くようですが、注意したいのは、投函の時間帯です。25日の回収が終わっているポストに投函すると、元旦に届かない可能性があるので、回収時間をよく確認してください。不安な場合は、25日中に郵便局窓口に持参すると安心です。
25日中の投函が難しい場合は、仕事始めとなる日には先方に届くよう、できるだけ早めに投函しましょう。
その2:丁寧に書き、言葉選びに気を配る
年賀状は業者の印刷を頼む、パソコンで作成するという人も多いでしょう。その場合でも、住所や会社名などは省略せずにきちんと書くようにしてください。また、手書きする箇所があれば、丁寧に書くことを意識しましょう。
また、言葉選びにも気を配ってください。忌み言葉である「去る」や「消える」「失くす」などの表現を使うのは避けます。去年のことを書きたい場合は、「去年」ではなく「昨年」や「旧年」という表現を用いるようにしてください。
その3:句読点は使わない
句読点は、人が読むのを助ける記号です。しかし、年賀状の挨拶文には句読点を用いないのが一般的。区切りや終わりを意味する句読点は、新年というおめでたい場面では縁起が悪いとされているからといわれています。
文章が長くなる場合は、改行や一文字空けるというのを上手く使い、読みやすくするとよいでしょう。
その4:デザインやフォントはフォーマルなものを
年賀状のデザインやフォントはバラエティ豊か。さまざまなタイプがあり、どれを選ぼうか迷ってしまうくらい豊富です。
上司など目上の人に送る場合は、フォーマルで品を感じさせるデザインやフォントを選ぶ方がベター。文面も社会人らしく整えるようにしましょう。
親しい上司であれば、自分の好みの年賀状を送るのもよいですが、そうでない場合は無礼と思われる可能性も。新年早々、相手に不快な思いをさせることがないよう、その点も意識して年賀状を選びたいですね。
その5:住所や名前を間違えない
受け取った年賀状の住所や名前が間違っていたら、いい気持ちはしませんよね。転居している、住所表示が変わっているということもあるため、事前にきちんと確認しておきましょう。また、名前の漢字間違いなども失礼にあたります。場合によっては気分を害することもあるので、投函前に必ず再チェックをしてください。
なお、宛名の表記ですが、個人宛に送る場合は「○○課長様」ではなく「総務課長 ○○○○様」とします。会社などの法人に送る場合、「様」を「御中」に変えるのを忘れないようにしてください。
その6:誤字を修正はNG
文章や文字を間違えてしまった場合、修正テープやペンで修正するのはNG。一から書き直しをするのがマナーです。印刷の場合、入力した文字が違っているということがありますが、それを修正ペンなどで直すのもマナー違反。正しい文字に修正し、再度印刷するようにします。
その7:自分の報告で終わらないようにする
年賀状にメッセージを書く際、自分のことに終始してしまったということはありませんか? ライフイベントがあると、ついその報告で終わってしまうかもしれません。友人や知人であればそれでも構いませんが、上司など目上の人に対しては控えめにする方がよいでしょう。
また、お世話になった感謝の気持ちや、新年の目標を入れるのもおすすめ。相手に意気込みが伝わり、喜んでいただけるかもしれません。
上司へ送る年賀状でおすすめの賀詞
賀詞(がし)とは、祝意を表す言葉です。年賀状に書く新年の挨拶の言葉としてよく使われていますが、賀詞にはさまざまなタイプがあります。その中で上司など目上の人に適した賀詞を紹介します。
▷謹賀新年
つつしんで新年の喜びを申し述べることを表します。目上の人に対して使うのもOK。もっとも無難な賀詞とされています。
▷恭賀新年
「新年を鄭重にお祝い申し上げます」という意味。相手を敬い、礼儀正しくて丁寧であることを表す「恭」の字を使っているため、目上の人に対して使っても問題ありません。
なお、「賀正」や「迎春」などは、丁寧さに欠けるイメージを与える可能性があるため、目上の人には使わない方がよいとされています。
最後に
上司など目上の人に送る年賀状について紹介しました。細かなマナーがあるように思うかもしれませんが、一つひとつはそれほど難しくありません。内容はもちろん、デザインやフォントなどにも気を配り、受け取った上司に喜んでもらいたいですね。
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