タンパク質をしっかり摂って代謝を上げる
お肌や髪の毛、ダイエットなど美容面で欠かせないタンパク質。食べても太らない人は、このタンパク質をしっかり摂っている人が多いよう。
管理栄養士の細野恵美さんによれば、タンパク質をしっかり摂取することで基礎代謝が上がりやすくなると言います。
「タンパク質をしっかり摂取すると筋肉量が増え、基礎代謝が上がりやすくなります。基礎代謝量とは、人間が運動をしなくても、生命維持のために消費するカロリーのこと。基礎代謝量を上げると消費カロリーが増えるので、タンパク質はダイエットにとっても重要な栄養素なんです。このタンパク質は、日々壊されてはつくられ、新陳代謝を繰り返しています。いくら運動をしても、材料がなければ筋肉が十分につくられません。常に新陳代謝を繰り返すタンパク質のために、食事から摂取していく必要があります」(紺野さん)
ではどうタンパク質をいつもより多めに摂れば良いのでしょう。紺野さんによれば、1日に必要な分を朝昼夜に分けて摂るようにし、いつもの食事に10gを目安にプラスすることを心がけると良いと言います。
「肉、魚などタンパク質の摂取はどうしても夜に集中する傾向にありますが、1日に必要なタンパク質を、朝・昼・夜に分けて摂ることが重要です。1食当たりのタンパク質摂取量は20〜35gが目安。この量を毎食とるようにしましょう。具体的には、シャケや明太子などタンパク質が入ったおにぎりを選ぶ場合、2個で10g程度のタンパク質が摂取できますので、サイドディッシュは10g以上のタンパク質が入ったものをプラスして下さい。最近は、タンパク質の量が記載されている商品が登場しているので計算しやすいと思います。昆布や梅のおにぎりは、ほとんどタンパク質は含まれませんので、タンパク質が入ったものがおすすめです。また、ハムや卵のサンドイッチも1包でタンパク質10g程度。プロテイン=タンパク質なので、『プロ10in』と覚えて、摂取する目安にしましょう」(紺野さん)
カロリーよりも糖質を気にする
ダイエットのために、カロリーのことで頭がいっぱいな人も多いのではないでしょうか。スッキリボディを手に入れるためには、カロリーよりも糖質を抑えることが主流になってきています。
糖質を抑えることはダイエットだけでなく生涯健康でいるためにも大切な習慣です。糖質の摂りすぎによる高血糖は、肌の老化に影響を与えたり、年齢を重ねるにつれ骨折しやすくなる原因になったりします。また、糖質を上手に制限すれば、妊娠期の妊娠糖尿病を防ぐことも可能。他にも認知症の予防にもなると言われているのです。
ごはんやパン、麺類、根菜、フルーツ、はちみつなど、糖質を多く含む食材を摂りすぎなければ、カロリーを気にする必要はありません。
一度、食べるもののカロリーよりも糖質に注目してみましょう。適量を大幅にオーバーした量を摂取している可能性があるかもしれませんよ。
適度な運動習慣を
食べても太らない人には、運動する習慣があります。運動する時間をたっぷり取っていなくても、階段を使う、大股で歩くなど日常の中でできるだけ体を動かすことを意識できている人は、太りづらい体づくりができていると言えるでしょう。
筋肉やトレーニングについて長年研究している森谷敏夫教授によると、普段運動をしていない人は1年に1%ほどの速さで筋肉が減っていってしまうと言います。
「年齢とともに筋肉量は減っていきますが、日常的な運動習慣がない人は、運動習慣がある人と比べると、30〜40代以降により筋肉量が減っていきます。筋肉が弱まると、つまずきやすく歩くことが難しくなったり、寝たきりになるレベルに達する時期が早く来てしまうことが想定されます。
運動をしないと、筋肉はミオスタチンという筋肉の成長を妨げるホルモンの放出を受けてどんどん萎縮してきます。『使わないのだったら、いらないでしょう』というわけです。悪いことに、このミオスタチンは骨の形成を阻害する働きも持っています。つまり筋肉が減ってしまうと、筋肉を支える骨もスカスカになってしまうのです。
まだ若いから大丈夫と考えている方は油断大敵です。〝筋失〟が進むプロセスは30代からすでに始まっているかもしれません」(森谷教授)
筋肉が衰えると基礎代謝量が減って痩せづらくなるだけでなく、お腹が垂れ下がりお尻がフラットに。たとえ体重がそれほど重くなくても、メリハリのないたるんだ見た目へと変わっていってしまいます。
さらには体の臓器も弱体化。体が一気に老化したような状態になってしまうそうです。
「あまり運動をしない生活をしていると、すべての臓器 (筋肉を含め) が弱体化します。筋肉が萎縮するような状態ではそれを刺激する脳機能も低下、筋肉にエネルギーを供給する心臓循環機能も低下、運動を支える骨格も衰えてしまいます。つまり、地球にいながら無重力にさらされた宇宙飛行士のように、ほぼすべての機能が一気に老化したような状態になります」(森谷教授)
ジムに通わなくても運動は可能です。太らない体づくりのためだけでなく、ぜひ将来の健康のためにも運動する習慣を今から身につけておきましょう。
我慢できないときに! 食べても太りづらい間食や夜食
ヘルシーおかず
小腹が空いたときに何を食べるかは重要。菓子パンや冷凍パスタ、カップ麺などストックしやすい高カロリー食品を間に合わせで食べるのではなく、豆腐や納豆、パウチ惣菜、さつまいもなどヘルシーなおかずに切り替えてみましょう。
食べるという行為を止めなくても、食べるものを変えれば自ずと太りにくい体づくりができるはずです。
鮭ときのこのホイル焼き
たくさん食べたいときに罪悪感なく食べられる栄養メニュー!
【材料】(2人分)
・甘塩鮭… 2切れ
・赤玉ねぎ… 1/2個
・まいたけ… 1パック(80g)
・えのきだけ… 小1パック(100g)
A〔白ワイン… 大さじ1/塩、こしょう… 各少々〕
・オリーブオイル… 小さじ2
【作り方】
1. 赤玉ねぎは繊維を断つようにして2〜3mmの厚さに切る。
2. 舞茸を食べやすい大きさにほぐす。
3. エノキの根元をとって、半分に切ってほぐす。
4. 25cmほどのアルミホイルを2枚広げた上に、1〜3を均等に並べ、さらに上に鮭を置く。
5. 材料Aを混ぜ、回しかけたらホイルの口を閉じて、オリーブオイル少々(分量外)を広げたフライパンに並べて蓋をする。
6. 強めの中火で1分ほど、その後弱火にして6〜7分蒸し焼きにする。
7. 焼き上がったらホイルを開け、オリーブオイルをかけて完成!
きのこ鍋
腹もちも味も絶品! 体重が増加傾向だと感じたら取り入れてみて!
【材料】
・大量の好きなきのこ
・豚肉
・出汁
【作り方】
1. きのこをほぐし、豚肉を小さく刻む。
2. 鍋に出汁と1を入れたら、コトコト煮込んで完成!
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