【目次】
・そもそも素直ってどんな意味？
・素直な人の特徴は？
・なかなか素直になれない、その原因は？
・素直過ぎるとこんな弊害も
・好かれる人になるために
そもそも素直ってどんな意味？
「素直な人」は周囲から好かれやすく、自然と良い人間関係を作れる印象があります。「人とうまく接することができない」と感じている人は、そんな素直な性格に憧れているかもしれません。
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しかし、そもそも「素直さ」とは何を指している言葉なのでしょうか？心理カウンセラーの吉野麻衣子さんに教えていただきました。
何事も疑わず、ありのままを受け入れる
みなさんは「素直な人」というとどんな人を思い浮かべますか？人の言葉を疑わない、ひねくれたところがない、裏表がないなど、真っ直ぐな人という印象がありますよね。
心理カウンセラーの吉野麻衣子さんによると、素直とは「受け手にその状況 (事象やアドバイス等) を疑う事なく、真っ白な心で受け入れていると感じさせた状態」を指すとのこと。つまり、何かアドバイスなどをされたときに、「この人は何も疑うことなく私の話を聞いてくれているな」と相手に思わせるような人を素直というようです。
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素直な人の特徴は？
素直さとは何か分かったところで、次は素直な人の行動や考え方についても見ていきましょう。素直な人によく見られる特徴を4つ紹介します。
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1：嘘をつかない
素直な人というと、正直で嘘をつかないというイメージを持つ人も多いのでは？
「素直な人は自分の心に嘘をついたり、相手を惑わす事をしません。真っ直ぐに、正直に、自分の気持ちをそのままストレートに伝えようとします」(吉野さん)
素直な人は他人に対しても、そして自分にも嘘をつかないということ。自分の感情を隠して取り繕ったり、ごまかしたりできないともいえます。駆け引きのようなことは苦手なタイプということです。
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2：偏見を持たない
相手の言ったことをそのまま受け入れるところも素直な人の大きな特徴といえます。つまり、他人の主張などを偏見を持つことなく受け取れるということです。
「人はいつの間にか『～って～だよね』という情報が入り、様々な先入観を持つものです。そこから意識が固まり、物事に対して偏った見方になる事が多いのですが、素直な人はそういう情報からくる先入観に関係なく、実際に目にした事などをそのまま信じます」(吉野さん)
物事や人に対して、ある固定されたイメージを持ってしまうということは誰しもありますよね。なるべく偏見を持つことなくフラットに受け取りたいと思っても、なかなか難しいもの。素直な人は、そういった偏見のないものの見方を自然とできる人なのかもしれません。
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3：否定ではなく肯定から入る
素直な人は、「自分の中に何か意見や意思があったとしても、一度相手の話を自分の中で受け入れる」ことができると吉野さんは言います。これは、先に挙げた「偏見を持たない」という性質があるからこそ為せること。
「相手の気持ちや考え、背景を理解し、相手の立場になって自分と違う考えを一旦受け入れるということは、先入観があってはできません」(吉野さん)
「そんなわけない！」「そんなの無理！」と思い、人の意見を頭から否定してしまうこともありますよね。もしそんなふうに自分の考えとは違ったとしても、一度は相手の意見について考えてみることができるのが素直な人といえます。
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4：感謝の気持ちを伝えたり、褒めたりすることができる
感謝の気持ちを伝える、相手を褒めるといったことを躊躇なくできるのも素直な人の特徴の一つ。
「感謝の気持ちを相手に伝えられるのは、相手をちゃんと認める事が出来るから。心の中のポジティブな気持ちを相手に伝えるときも、気恥ずかしさを感じたり、中には相手に負けた気がして言えない人も多いです」(吉野さん)
特に家族や親しい友人に対して、改めて感謝を伝えることが恥ずかしくなってしまう人も多いのでは？素直な人は、そういった照れや反発を感じることなく、自分の思いを正直に相手に伝えられる人ということです。
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なかなか素直になれない、その原因は？
対人関係に悩んで、「もっと素直に振る舞えるようになりたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。
本心では素直になりたいと思っていても、なかなか行動に移せないもの。どうして簡単に素直になれないのか、原因を探ってみましょう。
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自分に自信がない
吉野さんによると、「『素直に自分の気持ちや考えを伝えても否定されるかもしれない』『自分を受け入れてもらえないかもしれない』という恐怖が無意識に働く」ことで素直になれない場合があるとのこと。
さらに、「幼少期や青春期に自分が傷つく経験をしたトラウマから、無意識の防衛反応が働くこともある」そう。
過去に素直な気持ちで振る舞ったところ否定されたり、失敗したりした経験を持っていると、自分では気がつかないうちに傷つきたくないというブレーキが働いてしまうことがあるのですね。
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自己肯定感を下げるようなことを認めたくない
相手を認めることが、自分で自分の自己肯定感を下げてしまうことにつながる人は、素直になれないことがあると言います。
「自分が相手より劣っている、負けている、弱いと認めたくないなどという気持ちから、相手の強さや良さを素直に信じようとしないことがあります。素直に認めることで『自分は出来ない人間だ』と自己否定し、自己肯定感を下げてしまう心理が働くからです」(吉野さん)
相手と自分を比べてしまい、相手を正直に褒めるとまるで自分の方が負けているように感じてしまうため、素直になれない場合もあるようです。
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素直がどういうものかわからない
素直な気持ちを相手から伝えられたり、素直な人と接することが少なかったりすると、そもそも「素直」という状態が体感としてわかりません。それゆえ、素直に振る舞うことができない場合もあるそう。
「自分が実際にされたことのないことは、ほかの人にもできないものです。親に虐待され続けて愛されることのなかった人が、自分の子どもや他人を心から愛せなくて苦しむ原因の一つもこれにあります。経験していないことの体現は、心理的にもハードルが高いです」(吉野さん)
人の素直な言動に触れたことがないと、自分が他人に対して素直に接するのも難しいということ。素直かどうかというのは、必ずしも生まれ持った性質によるものではないのです。
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素直過ぎるとこんな弊害も
素直な人は魅力的に感じますが、ときにそれがデメリットになってしまうことも。
長所と短所は表裏一体とよく言いますが、あまりに素直過ぎるとどんな弊害があるのでしょうか。
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だまされやすい
素直な人の特徴として「相手の話を先入観なく受け入れる」というのがありましたが、それが裏目に出てしまうときも。素直ゆえに相手の言葉の裏を考えずそのまま受け取るため、だまされやすい傾向があります。
「人の話をすぐ信じてしまうため、夢物語のような実現性の低い儲け話や、詐欺なども見抜けずだまされて損したり、お金を取られたりすることがあります」(吉野さん)
もちろんだます方が悪いのは大前提ですが、素直な人は警戒心が薄く、だまされるかもしれないという考えが浮かばないことも多いようです。そのため、繰り返し悪意ある人のターゲットになってしまう可能性もあります。
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人から信用されない
相手の言葉を真っ直ぐに受け取るのは素直な人のいいところといえます。でもその真っ直ぐさが向かう方向によっては、人を困らせてしまう可能性も。
「手あたり次第に何でも信用し、場合によっては考えずに拙速な行動を取ったり、嘘が隠せずに素直に話してしまうと、『この人は軽率だ、おしゃべりだ』と言われてしまい人からの信用を失うことがあります」(吉野さん)
隠しごとをせずなんでも話してくれるのは一見うれしいことですが、それが人から聞いた秘密やうわさ話だった場合は考えもの。周りの人から「おしゃべりな人」と思われてしまうかもしれません。
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競争社会で生き抜けない
偏見を持たず、人の意見を聞き入れ、嘘をつかない…そんな同僚とぜひ仕事をしたいと感じる人は多いのでは？しかし、競争の激しい社会ではときにそんな素直な性格がデメリットになると、吉野さんは言います。
「素直に何でも信じてその言葉に振り回されるため、悪意ある裏話も見抜けません。そのため要領が悪く、競争社会では生きていけない場合もあります」(吉野さん)
世の中いろいろな人がいていろいろな考えがあるため、相手の話を鵜呑みにせず考えなければならない場面も多々ありますよね。あまりに何でも信じてしまうと、仕事の上でうまくいかないときもあるのではないでしょうか。
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素直な人になるために
素直であることには多くの長所がある一方、ときに自分や周りの人を傷つけたりトラブルを引き起こしたりするデメリットもあるということがわかりました。
周囲の人とより良い人間関係を築く上で、魅力的な素直な人になりたいと思ったとき、どうすればいいのでしょうか？そんなときに心がけたいことをご紹介します。
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相手の意見を肯定的に受け止めて
自分と違う考えを受け入れるのは、なかなか難しいもの。しかし、素直な人は異なる意見を頭ごなしに否定しないものです。
「まず肯定から入り、受け止める事が大切。固定概念や偏見というのは、生きているうちに誰しも持つものです。ですが、自分と違う考えや意見にはその人なりの理論や背景があるはず。思い込みで否定する事なく、まずは一度、相手の意見を受け入れましょう」(吉野さん)
より素直に振る舞いたいと思ったら、相手の意見をいきなり否定するのではなく、一度受け入れてみることからはじめてみては。
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常に学び続ける
吉野さんによると、素直でいるためには「知識と情報、教養の習得には貪欲」でいることが大切だと言います。一見素直になることとは関係がないように思えますが、一体どういうことなのでしょうか？
「相手の話を素直に受け入れることは大切ですが、人によって話す内容や情報はまちまちです。すべて肯定的に受け止めた上で、自分自身がしっかり考え、自分の責任で正しく後悔のないジャッジをする。そのためには正しいインプットを多くする必要があります。学び続けましょう」(吉野さん)
相手の主張を受け入れることが大切とはいえ、最終的に何を選ぶのか決めるのは自分。そのときに自ら学んだ知識や教養は、きっと助けになってくれるということです。
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謙虚な気持ちを忘れず、ポジティブな気持ちを伝えて
多くの知識や教養を身につけることは自信になります。しかし吉野さんによると、その自信が傲慢さへとつながってしまうのも人の心理とのこと。そのため、謙虚さを忘れないことが大切だと言います。
「常に自制をし、謙虚な気持ちを心がけましょう。それと同時に自分の中のポジティブな気持ちに敏感になり、それをそのまま必ず相手に伝えるようにすると、お互いにポジティブな関係を築けます」(吉野さん)
素直に接したいと思ったら、やっぱり感謝の気持ちを伝えたり相手を褒めることは大切。ポジティブな思いを抱いたら、相手に伝えるように心がけてみてはいかがでしょうか。
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心理カウンセラー
吉野麻衣子（よしの まいこ）
「SMART BRIDAL」代表／婚活心理カウンセラー、モデル／「MBA（経営学）・心理学・AI・オンライン」を融合させた戦略的婚活の可能な結婚相談所を経営。
43歳で14歳年下男子と再婚。MBAと心理カウンセラーの資格をもち、さまざまな企業で経営側に立って部下を指導するかたわら、多くの婚活＆キャリア指導の経験を活かし、女性の婚活を支援中。
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