「お納めください」との違い
「ご査収ください」は、受け取るだけでなく「内容を十分に確認してください」のニュアンスが含まれます。一方で「お納めください」には、確認する意味合いは含まれていません。
ただ、取引先にお土産を渡すときに「ご査収ください」と伝えたり、ビジネス文書を送信したりするときに「お納めください」と記載したりなど、意味を混同する人も多くいます。間違って使用すると、失礼にあたる場合もあるので十分に注意しましょう。
「お納めください」の例文
次は、ビジネスシーンで頻繁に出てくる「お納めください」の例文を紹介します。そのまま使用できる例文も多いので、覚えておきましょう。
・心ばかりですが、お納めください。
・ご遠慮なくお納めください。
・つまらないものですが、どうぞお納めください。
・〇〇を持参しました。ご遠慮なくお納めくださいませ。
・宅急便にて〇〇をお送りいたしました。何卒お納めください。
「〜ください」と「〜くださいませ」は意味に違いはありませんが、相手の受け取り方が少し異なります。「ください」の語尾に「ませ」を付けるだけで、より丁寧で柔らかい印象を与えられるのです。
しかし、「ください」は命令形の言葉なので、相手の受け取り方によってはキツい印象を与えてしまうことも。使用するときには十分に注意しましょう。
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「お納めください」の類語表現3選
次に、「お納めください」と言い換えできる類語表現を紹介します。それぞれの意味と使い方をマスターして正しい敬語を身に付けましょう。
ご笑納ください
「ご笑納ください」は、「つまらないものですが、笑って受け取ってください」という意味があります。自分をへりくだる際に使用され、冗談が言える間柄の人に対して使うのが一般的です。ただ、上司や取引先など目上の人に使うと失礼にあたることもあるため使用しないほうが無難でしょう。
・つまらないものですが、どうぞご笑納ください。
・〇〇をお送りさせていただきましたので、ご笑納ください。
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ご受納ください
「ご受納ください」は、「受け収めてください」という意味です。「お納めください」とほぼ同じ意味で、何か贈り物を渡すときに添えられます。ただ、「お納めください」より頻繁に使われる言葉ではありません。相手によっては意味が伝わらないこともあるので注意しましょう。
・ささやかなものですが、どうぞご受納ください。
・〇〇を持参しましたのでご受納ください。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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お受け取りください
「お受け取りください」は、その言葉のとおり「受け取ってください」という意味です。しかし、「お受け取りください」はカジュアルな印象を受けるためビジネスシーンではあまり使用されません。使用する相手は見極めたほうがよいでしょう。
・〇〇を同封しましたので、どうぞお受け取りくださいませ。
・つまらないものですが、お受け取りくださいますようよろしくお願いいたします。
「お納めください」の英語表現
ここからは、海外とのやり取りで使える英語表現を紹介します。「お納めください」と同じ意味で使用できるので、積極的に使ってみましょう。
「Here you are」
「Here you are」は、人に何かを渡すときに使われる表現で「こちらです」「はい、どうぞ」の意味があります。上司や取引先など目上の人にも使えるフォーマルな表現で、「お納めください」と同じ意味を持つのでぜひ覚えておきましょう。
・This is a small gift.Here you are.
(つまらないものですが、お納めくださいませ)
・This is 〇〇. Here you are.
(〇〇を持参しました。どうぞお納めください)
「I hope you like it」
「I hope you like it」は、贈り物を渡すときによく使われる表現です。頭に付いた「I hope」により、「そうだったらいいな」という謙虚な気持ちを含められます。「Here you are」と同じく使用頻度が高いので、一緒に覚えておきましょう。
・This is 〇〇. I hope you like it.
(〇〇をご用意したので、どうぞお納めください)
・I brought 〇〇 today. I hope you like it.
(〇〇を持参しました。つまらないものですが、お納めくださいませ)
「お納めください」を正しく使いこなそう!
ビジネスシーンでは、取引する会社に贈り物をするときもあるでしょう。そんなときは、「お納めください」と一言添えて贈り物を渡すことが望ましいです。逆に、取引先からお贈り物と一緒に「お納めください」と言われたときは、正しく返事をすることを忘れないようにしましょう!
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