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2021.08.22

【タイプ別】人気の多肉植物の代表種|育て方や元気がないときの対処法も紹介

お世話が簡単で種類豊富な多肉植物は、園芸初心者や子どもにも育てやすいことが魅力です。かわいい多肉植物を飾って、忙しい日々の癒やしにしてみてはいかがでしょうか。人気の多肉植物から、タイプ別の代表種とおしゃれなアレンジ方法を紹介します。

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多肉植物が人気の理由は?

近年は多肉植物の愛好家が増え、インターネットやSNSなどでもさまざまな種類が紹介されています。

多肉植物にはどんな魅力があるのでしょうか?多肉植物を見た目と育てやすさの面から見ていきましょう。

多肉植物 代表種 人気 理由

(C)Shutterstock.com

かわいい見た目で種類が豊富

多肉植物は「肉厚で丸っこいおもちゃのようなタイプ」や、「シュッとしたクールなタイプ」など、バリエーションが豊富です。部屋のインテリや雰囲気に合うものが見つかりやすく、好みに合わせて選べます。

また、コンパクトなサイズ感も人気の秘密です。ちょっとしたすき間に置けるものが多く「観葉植物を置くスペースがない」という家庭でも育てられます。

手のひらサイズの小さな多肉植物はスイーツのようなかわいらしさもあり、「見ているだけで癒やされる」と胸がときめく人も少なくありません。

手間がかからず育てやすい

多肉植物は、降水量が少なく湿度の低い地域に自生する植物です。

葉・茎・根にしっかり水をため込むので、乾燥に強く、一般的な花や観葉植物と違ってこまめな水やりは必要ありません。

ぷっくりとしたかわいい葉や茎は、乾燥が激しい地域でも生き残れるように、貯水組織が発達した結果です。

「毎日忙しくて水やりを忘れてしまうかも」「外出が多いから枯らしてしまいそう」などの不安がある家庭でも、多肉植物なら育てやすいでしょう。

手間がかからないことも、多肉植物が人気を集める理由の一つなのです。

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多肉植物の基本的な育て方

水やりの手間が少ない多肉植物ですが、何もせずに放置していると枯れてしまいます。かわいい様子を長く楽しめるように、基本的な育て方を理解しておきましょう。

多肉植物を育てる際の基本のポイントを紹介します。

多肉植物 代表種 育て方

(C)Shutterstock.com

3種類の生長サイクル

多肉植物を大きく分けると、主に三つの育成型があります。

・春秋型:春と秋に育成する
・夏型:夏に育成する
・冬型:冬に育成する

春秋型の生育適温は10~25度で、冬に休眠して夏はあまり育成しません。夏型の生育適温は20~30度で、夏に育成して冬は休眠します。冬型の生育適温は5~20度で、冬に育成して夏に休眠するタイプです。夏型と冬型のどちらも、春秋にはあまり育成しません。

基本的に、多肉植物に手をかける必要があるのは育成期です。育成が鈍い時期や休眠期には、水やり・施肥などを頻繁に行う必要はありません。

多肉植物を育てるときは、どの育成型に当てはまるのかをチェックしておきましょう。

水の与え過ぎに注意

乾燥地帯が原産地の多肉植物は、乾燥を好み湿度を嫌います。毎日たっぷり水を与えると葉や根が傷みやすくなるため、適量を心掛けましょう。

特に夏は湿度が高く、土中が湿りやすくなります。水を与えたら強い日射しを避け、蒸れを防ぐことが大切です。

また、冬に土が湿っていると、霜が降りたり凍結したりする可能性があります。低温期に水を与えたら、日が当たる場所に置くなどの配慮が必要です。

多肉植物は「土が乾いたとき」「葉がシワシワになったとき」が、水やりに適したタイミングになります。子どもにお世話を頼むときは、「土や葉っぱの様子をよく観察してね」と伝えましょう。

夏は直射日光を避ける

多肉植物の原産地は、強烈な日射しが降り注ぐ乾燥地帯です。育成場所は「日当たりのよいところ」がベストですが、日射しが強過ぎるのもよくありません。

夏は日なたに放置せず、明るい日陰に置きましょう。夏以外の季節であれば、日光が当たる場所に置いても構いません。

特に日照量が少なくなる冬は、週の半分程度、屋外に置くのがおすすめです。

ただし、寒い日が続く場合や耐寒性の低い種を育てる場合は室内に入れ、日がたっぷり当たる窓辺に置きましょう。

初心者さんも安心!【多肉植物の育て方】コツを丁寧に解説します | Domani

初心者にも育てやすい多肉植物の代表種

「子どもと一緒に多肉植物を育てたい」家庭には、丈夫で育てやすい多肉植物がおすすめです。

初心者向きの代表種から、人気の高い多肉植物を紹介します。

多肉植物 代表種 初心者 育てやすい

(C)Shutterstock.com

薬用としても活躍する「アロエ」

耐寒性があって直射日光にも強いアロエは、育てやすい多肉植物の代表種です。夏に生育し、冬から春にかけて開花します。

アロエの特徴は、細長い葉がロゼット状に生える点です。肉厚な葉の内部はゼリー状になっており、たっぷりと水分を含んでいます。

アロエの代表種としては、次のようなものがあります。

キダチアロエ:木のように長い茎が特徴で薬草として親しまれている
アロエベラ:食用の代表種で苦味が少ない
千代田錦:葉の表面に白い斑点があり「タイガーアロエ」とも呼ばれる

アロエの原種は約500種あるともいわれ、葉の色や形のバリエーションに富んでいます。観賞用としてはもちろん、食用・美容用・薬用にも使われる実用性の高さが魅力です。

カラフルな色合いが魅力の「セダム」

セダムは「万年草」「ベンケイソウ」とも呼ばれる、春夏型の多肉植物です。日本には約30種類あり、岩や壁の上に広がるように生えていくのが特徴で、グラウンドカバーなどにも使われます。

セダムの代表種には、次のようなものがあります。

虹の玉:ツヤのあるふっくらした葉を持ち、秋に紅葉する
月の王子:淡いイエローカラーの葉が特徴で「黄麗」という別名を持つ
薄化粧:ロゼット状の葉が「バラのように見える」と人気で紅葉も楽しめる
グリーンネックレス:垂れ下がった丸い葉が特徴で耐寒性が低い

セダムの葉は小さく繊細で、カラーバリエーションも豊富です。インテリアとして楽しむにはぴったりの品種で、寄せ植えからアレンジメントまでさまざまな飾り方ができます。

また、ピンク・紫・赤などの花を付ける品種や紅葉する品種もあり、好みのものが見つかりやすいでしょう。

多肉植物おしゃれセダム乙女心

土に植えなくても育つ「エアプランツ」

「ティランジア」という正式名称を持つエアプランツは、主に砂漠などの乾燥地域に自生し、葉から空気中の水分を取り込むことで知られています。

土がなくても育つため、飾り方を自由にアレンジできると人気です。100円ショップでも販売されているので、気軽に購入してみましょう。

エアプランツの人気種は、次のようなものがあります。

イオナンタ:変種が多く、紫色の花や白い花、桃色の葉などがある
カプトメドゥーサエ:うねった形状の茎が特徴で名前の由来はギリシャ神話の「メデューサ」
アエラントス:耐寒性が高く、赤い花苞(かほう)から濃い青色の花が咲く

600種以上あるといわれるエアプランツは、葉が銀色の「銀葉種」と緑色の「緑葉種」に大別されます。

「なるべく手がかからないもの」を選ぶ場合は、空気中の水分をしっかり取り込む銀葉種がおすすめです。

「エアープランツ」の育て方、おしゃれな飾り方は? 管理のポイントも紹介

きれいな色や形を楽しむ多肉植物の代表種

多肉植物は「緑を楽しむ」イメージが強いかもしれません。しかし、中にはきれいな色や形状をしたものもたくさんあります。

観賞用としても楽しめる、人気の多肉植物を見ていきましょう。

多肉植物 代表種 カラフル 色 きれい 形 かわいい

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バラのような形を作る「エケベリア」

エケベリアは、葉がロゼット状に重なる春秋型の多肉植物です。原種は約180種あり、園芸用の交配種も少なくありません。サイズ・カラーバリエーションとも豊富で、好みに合う品種を見つけやすいでしょう。

エケベリアの代表種としては次のようなものがあります。

ミニマ:3cmほどの小型種でロゼット状の葉が重なって育つ
ラウィー:葉に白い粉をまとい、ピンク色に紅葉する
カンテ:30cmほどに育つ大型種で「エケベリアの女王」と呼ばれる

エケベリアは品種によって性質が異なり、育成難易度もさまざまです。育てる際は、品種に合った水やりや日当たりを考えましょう。

多肉植物 おしゃれ エケベリア

透明な葉を持つ品種が人気の「ハオルチア」

小型品種が多く、狭いスペースでも楽しみやすい春秋型の多肉植物です。

しっかりとした固い葉を持つ「硬葉系」と、やわらかく透明感のある葉を持つ「軟葉系」に大別され、軟葉系には葉先に透明な窓を持つ品種もあります。

ハオルチアの代表種は次の通りです。

ハオルチア・オブツーサ:「砂漠の宝石」とも呼ばれ、ぷくっとした丸い葉先に透明な窓を持つ
十二の巻:硬葉系ハオルチアの代表種で、細い葉が放射線状に伸びる
玉扇:独特な形状の葉を持つ軟葉系で、窓にしま模様が現われる

ハオルチアはユニークな形状が多く、近年はブドウの粒のような「ハオルチア・オブツーサ」の人気が高まっています。

多肉植物 おしゃれ ハオルチア

色鮮やかな花を咲かせる「カランコエ」

カランコエは園芸種を入れると約200種もあるといわれる、夏型の多肉植物です。赤・ピンク・オレンジといった色鮮やかな花を咲かせ、多肉植物の中では観賞用品種として人気を集めています。

カランコエの人気種には次のようなものがあります。

ミリオンスター:ピンク・オレンジ・黄色など、星型の花が咲く
クイーンローズ:赤・ピンク・黄色・白など、八重咲きの花が咲く
カランコエ・トメントーサ:「月兎耳(つきとじ)」とも呼ばれ、白い毛に覆われた葉のフチに茶色の模様がある

カランコエは日当たりの悪いところに置くと、弱く細くなってしまいます。日光を好むので、夏以外は日当たりのよい場所に置きましょう。

多肉植物 おしゃれ カランコエ

インパクト満点!個性的な多肉植物の代表種

多肉植物の中には、独特な形状や色を持つ品種がたくさんあります。存在感のある個性的な多肉植物を選んで、インテリアのアクセントにするのもおすすめです。

インパクト満点の多肉植物の中から、人気の代表種を紹介します。

多肉植物 代表種 個性的 インパクト

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植物なのに脱皮する?「リトープス」

南アフリカを原産地とするリトープスは、100種類以上もある多肉植物です。

見た目は植物というより石に近く、葉の表面だけが地上に露出しています。春になると古い葉の下から新しい葉が出てくるため、「脱皮に似ている」と話題になりました。

リトープスの人気種には以下のようなものがあります。

日輪玉(にちりんぎょく):直径約7cmになる大型種で、褐色の葉に網目模様が入っている
寿麗玉(じゅれいぎょく):白い花が咲く中型種で、淡い褐色の葉に網目模様が入っている

リトープスは日当たりがよく、湿度の少ない場所を好みます。湿気が多いとせっかくのきれいな葉がぶよぶよになってしまうので、乾燥気味に育てるのがおすすめです。

多肉植物 おしゃれ リトーブス

タワー状に伸びる「クラッスラ」

主に夏型・冬型が多いクラッスラは、小型なら数cm、大型なら数mにもなります。形状も多種多様で、タワー状に伸びる品種は見た目のインパクトが抜群です。

よく知られる品種としては「火祭り」や「花月」などがあります。

火祭り:秋から冬にかけて気温が下がると、葉が真っ赤になる
花月:通称「金のなる木」で、花の咲きやすい系統と咲きにくい系統がある
数珠星:三角の葉が交互に生えてタワー状に伸び、秋から冬は紅葉を楽しめる

直射日光や湿度には弱いため、日当たりの風通しのよい場所で育てましょう。あまり手がかけられない家庭は、葉の表面に白いうぶ毛のある、耐湿性の高い品種がおすすめです。

強烈な存在感を放つ「フォーカリア」

「個性的な多肉植物」で必ずといってよいほど名前が挙がるのが、冬型のフォーカリアです。南アフリカの固有種で、形状が独特なのでインパクトが大きいものもありますが、その分花の美しさは格別です。

観賞用としても人気のフォーカリアには、次のような種類があります。

怒涛(どとう): 小型種で草丈は5cm程度になり、葉の表面がボコボコしている
四海波(しかいなみ):エイリアンにもたとえられる独特の形状で、黄色の美しい花が咲く

フォーカリアの耐暑性・耐寒性は比較的高いので、育成はさほど難しくありません。見た目が個性的なので、購入前は家族に相談するとよいでしょう。

多肉植物 おしゃれ 四海波 フォーカリア

元気がないときの症状と対処法

育てやすいといわれる多肉植物ですが、水を過剰に与えたり日照不足だったりすると、元気がなくなってしまいます。

「いつもと様子が違う…」と思ったら、どのように対処すればよいのでしょうか?多肉植物が弱っているサインや対処法を紹介します。

多肉植物 代表種 元気がない 症状 対処

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葉が茶色く変色している

多肉植物の葉が茶色くなっている場合は「葉焼け」です。人間でいう「日焼け」と同様の症状で、日光を当て過ぎると発症します。

変色した葉は元に戻らないので、置き場を見直し、日射しのやわらかい場所に移動させましょう。やがて新しい葉が生えてきて、きれいな多肉植物に戻ります。

葉焼けを起こさないためには、葉ではなく土に水をやることが大切です。葉に水が付くと、太陽の光を集めるレンズとなって、より傷んでしまいます。水やりで葉に水がかかったら、丁寧に拭き取っておきましょう。

葉がぶよぶよしている

多肉植物の葉の様子に、ハリツヤがなくぶよぶよしていたら、根腐れを起こしているかもしれません。そのまま放置すると、健康な根まで傷んでしまいます。

多肉植物が根腐れを起こしている場合、以下の手順で対処しましょう。

1. 鉢から多肉植物の株を引き抜く
2. 腐った根を剪定(せんてい)する
3. 切り口を乾燥させる
4. 植え替える

根腐れした部分は回復しないため、園芸用のハサミでカットします。腐食した部分をきれいに取り除いたら、しばらく置いて完全に乾燥させましょう。

剪定後はすぐに植え替えるのではなく、新しい芽や根が確認できたら、新しい土に植え替えます。

根が土になじむまで水やりは禁止です。植え替えから約1週間後をめどに、水やりを再開しましょう。

伸び過ぎてひょろひょろしている

多肉植物の茎が細く伸びて、ひょろひょろしているなら「徒長(とちょう)」と呼ばれる状態です。

葉と葉の間にすき間ができて、見た目が悪いだけではなく、病害虫への抵抗力も弱まっています。

徒長の原因は、「日照不足」「水のやり過ぎ」「栄養の与え過ぎ」などが考えられます。思い当たる場合は、早めに改善しましょう。

多肉植物が徒長になってしまうと回復は不可能です。根や茎を園芸用のハサミなどで切り落とし、仕立て直しをする必要があります。

切った後は水やりを控え、直射日光の当たらない明るい場所に置き、切り口を完全に乾かしましょう。

多肉植物をおしゃれに飾って楽しもう

色もサイズも多種多様な多肉植物は、おしゃれなインテリアとしても楽しめます。子どもでも育てやすいので、さまざまな品種を集めて、家族でお世話してみてはいかがでしょうか。

多肉植物をおしゃれに飾るアイデアを紹介します。

エアプランツの飾り方は自由自在

土の要らないエアプランツは、飾り方・飾る場所を選ばないところが魅力です。

例えば、プラントハンガーやワイヤーを使って「ハンギンググリーン」として楽しんだり、容器に入れてつるしたりするのは、エアプランツの定番ともいえるディスプレイ方法です。

また、エアプランツをガラスの容器に入れてテラリウムを作ったり、流木などに寄生させて飾ったりする方法もあります。

大きさや形状が異なるエアプランツを集めて、自由に飾ってみましょう。

空き容器をプランター代わりにリメイク

多肉植物はコンパクトサイズが多いため、身近なものをプランター代わりに使うのもおすすめです。

例えば、空き缶をリメイクしてプランターポットにすれば、手軽でかわいいインテリアになります。ボディ部分はスタイリッシュな黒系で統一すると、多肉植物ならではのぷっくりとした葉やかわいい色が引き立つでしょう。

ほかにも調味料ボトルに入れたり、製氷機に入れて並べたりする方法もあります。

「もっと意外性のあるものをリサイクルしたい」場合は、卵の殻をプランター代わりにしてはいかがでしょうか。

セダムを使ったリース作りに挑戦

セダムの繊細な葉や鮮やかな色合いは、リースにするとよく映えます。リース形のポットが販売されているので、好きな色のセダムをいくつか植え付けてみましょう。

例えば、直径20cmほどのポットなら、5種類ほどのセダムを用意するのがおすすめです。葉の細かいもの・上に伸びるもの・垂れ下がるものなど、種類を変えて植え付けましょう。

同じグリーン系の色でグラデーションを付けると、フレッシュなリースになります。また、ダークブラウンやカフェオレカラーの多肉植物は温かみがあり、秋冬のリースにぴったりです。

季節に合わせて、親子でさまざまなリースを手作りしてみてはいかがでしょうか。

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