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2023.03.30

正しいクレーマー対応のポイントは? 電話・メールで注意したいNGワードや例文も解説!

クレーマー対応はできるなら避けたい仕事。苦手意識を抱く人も多いですが、対応を間違えると問題が大きくなったり、会社に不利益が生じたりする場合もあります。この記事を読んで適切なクレーマー対応を知り、やってはいけないNG対応も把握しておきましょう。

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【基本マニュアル】電話でのクレーマー対応

電話でクレーム対応する女性

大切なお客様や取引先からのクレームに適切に対応できない場合、会社に不利益をもたらす可能性も。会社の顔として適切に対応できるよう、クレーマー対応の基礎を学びましょう。まずは、電話でのクレーマー対応マニュアルを次の順番に沿ってご紹介します。

1. まずは相手にお詫びする
2. 相手の話を聞きながら事実確認をする
3. 解決策を提示する
4. 最後にお詫びや感謝を伝える

1. まずは相手にお詫びする

電話を待たせた場合は「大変お待たせしてしまい…」や、不快な思いをさせたことに対し「この度は、ご不便をおかけして…」など相手にお詫びをしましょう。

この段階では、まだ相手に事実確認をしていないため、全面的に非を認めるのではなく部分的に謝罪するのが重要です。まずはお詫びをすることで感情的になっている相手を落ち着かせることも期待できます。

このとき、何に対して謝っているのかわからない謝罪にならないように注意。相手をさらに怒らせる可能性があるため、気持に寄り添い心を込めて謝罪することが大切です。

2. 相手の話を聞きながら事実確認をする

次に、相手の話を親身な姿勢で聞きながら事実確認を行いましょう。相手が興奮して話しているときほど、話があちらこちらに飛びがちです。

そのため、親身に聞く姿勢を保ち相手を落ち着かせて、相手の主張は辻褄が合っているのか確認しましょう。お互いに常識だと思っている部分が異なる場合もあるため、相手の話を注意深く聞くことが大切です。

3. 解決策を提示する

相手の話を聞いて事実確認ができたら解決策を提示しましょう。

たとえば、相手が商品の使い方をわかっていない場合や、何をどうすればいいのかわからない場合など、商品やサービスについて理解していないこともあります。その場合には、相手の状況を確認し、丁寧に解決策を説明しましょう。誠意を見せながら、さりげなく伝えることが大切です。

4. 最後にお詫びや感謝を伝える

最後は必ずお詫びや感謝を相手に伝えましょう。電話を切るときに、お詫びであれば「ご不便をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした」と伝え、感謝であれば「この度は、貴重なご意見をありがとうございます」と伝えます。

誠意を見せてお詫びや感謝をすることで、相手からの信頼を回復させ、良い印象を与えるように努めましょう。

クレーマー対応のポイントを4つご紹介

謝罪する男性

クレーマー対応のポイントとして、以下の4つをご紹介します。

1. 上司や同僚への情報共有を徹底する
2. 1人あたりの対応時間を定めておく
3. 安易に謝罪し非を認めない
4. 「上司を出せ」と言われても慌てない

再発防止に努めるためにも、クレーマー対応に強い組織づくりを行うことも重要です。ご紹介するポイントにも気をつけながら、真摯に対応していきましょう。

1. 上司や同僚への情報共有を徹底する

クレーマー対応は一次対応者で完結せず、上司や同僚への情報共有を徹底しましょう。クレーム内容が社内で周知されない場合、同じクレームが再発し会社のイメージダウンにつながる可能性も。

クレーム内容の情報共有や管理方法を定めることで、再発防止対策につながります。また、商品やサービスの品質向上にも役立つでしょう。

2. 1人あたりの対応時間を定めておく

興奮した状態のクレーマーと長時間電話を続けると疲弊するため、1人あたりの対応時間を定めるのもポイントです。しかし、時間だからといきなり電話を切るのは得策ではないため、「一度上司と協議します」などと伝えるとよいです。

この際に、相手の意見を尊重していることを伝えた上で、今後の対応を検討すると述べれば相手も納得し電話を切ってくれる可能性があります。その後はメールや書面などで対応すれば長時間のクレーマー対応を避けられるでしょう。

3. 安易に謝罪し非を認めない

事実確認をする前に、クレーム内容に関して容易に謝罪しないようにしましょう。自社に非があると一度認めてしまえば、悪質なクレーマーに付け入られ、不当な要求に応えざるをえない不利な立場に立たされる可能性もあります。

事実確認をする前は、クレーム内容に対してではなく不快な思いをさせたことに対して謝罪し、自社に非があるとわかった場合には心よりお詫びしましょう。

4.「上司を出せ」と言われても慌てない

クレーマー対応中に、「上司を出せ」と言われた際に慌てないことも重要。中には、自分の要求を飲ませようと上の立場の人を要求する悪質なクレーマーがいます。

事実確認を終えていない状態で上司に代わってしまうと、上司は情報がないまま不利な状態で対応しなければならず、不当な要求に屈する危険性があります。

「上司に代われ」と言われて代わってしまうことは、相手の要求に1つ屈したことにもなり、クレーマーに有利な状況を生み出しかねません。怒鳴られたとしても、慌てずにまずは状況の把握を行いましょう。

クレーマー対応でのNGワードやNG対応は?

クレーマー対応では、避けたほうがよいNG対応がいくつかあります。うっかりNG対応をしてしまったことで、ちょっとしたクレームが大きなトラブルに発展してしまうこともあります。

初期対応で失敗しないためにも、クレーマー対応で「言ってはいけないこと」や「やってはいけないこと」を覚えておきましょう。

クレーマー対応でのNGワード

クレーマー対応では、D言葉や言い訳、相手を否定する言葉や間違った敬語はNGワードです。D言葉とは、Dではじまる「だって、どうせ、ですが、でも」などの言葉を指します。後には、反論や言い訳の言葉が続くためクレーマー対応では不適切であり、相手に不快感を与えかねません。

また、「そういう決まりですので」など責任逃れしようとする言い訳の言葉や、「お言葉ですが」など相手を否定したり話を遮ったりする言葉も相手を不快にさせ、火に油を注ぐ結果になることも。

ほかにも、「ちょっとお待ちください」など間違った敬語も相手をイライラさせる可能性があります。

クレーマー対応でのNG対応

クレーマー対応では、長時間待たせる、話を遮る、反論する、ごまかしや曖昧な対応をするのはNGです。

確認しますと相手に伝え、保留状態で長々と待たせると相手にさらに不満を与えるでしょう。すぐに回答できないなら折り返し電話する旨や、確認に時間を要する理由を説明し誠実に対応しましょう。

クレーム内容や対応方法がわからない場合、ごまかしたり「多分…」などの曖昧な対応をしたりすると、頼りない会社だと思われさらに不満につながる場合もあります。

【例文あり】メールでのクレーマー対応のポイントや返信の仕方

メールでクレーム対応する男性

クレームは電話だけではなくメールで寄せられることが増えています。メールでのクレーマー対応では、過去のクレーマー対応履歴を参考にするなどポイントを押さえることで、問題を最小限に留める対処が行えます。

また、メールの返信の仕方や例文を覚えておくことで、迷わずスピーディーに対応ができるようになるでしょう。

メールでのクレーマー対応のポイント

メールでのクレーマー対応のポイントとして以下があげられます。

1. 24時間以内に返信する
2. 過去のクレーマー対応履歴を調べる
3. 送信前に入念なチェック

1. 24時間以内に返信する

相手の不満を増長させないためにも迅速に返信し、原則として24時間以内に返信するのが適切です。もし時間を要する場合は、あらためて連絡する旨をまずは返信しておきましょう。

2. 過去のクレーマー対応履歴を調べる

過去のクレーマー対応履歴を調べて、同じようなクレームがあれば対応の参考にしましょう。過去と同様に対応することで、お客様ごとに対応の差が出ることを防ぎ、一貫性を持たせられます。

3. 送信前に入念なチェック

メールの文面にミスがあったり正しい敬語が使用されていなかったりする場合、相手の不満を増長させてしまう可能性があります。そのため、送信前には必ず内容を読み返し、入念なチェックやダブルチェックが必要です。

メールでのクレーマー対応の返信の仕方

メールでクレーマー対応する際の返信の仕方を、1〜6の構成に沿ってご紹介します。

1. 件名や宛名の書き方

件名はメールの内容がひと目でわかるような内容にするためにも、「◯◯についてのお詫び」などとするといいでしょう。

宛名はメール本文の最初に記載します。個人の場合は「氏名+敬称」、法人の場合は「社名+部署名・役職名+氏名+敬称」を記載しましょう。宛名は略称にせず、誤字脱字がないようにしてください。

2. 挨拶文

ビジネスメールでよく利用する「いつもお世話になっております」のような挨拶文は不適切です。「平素より弊社をご利用いただき、ありがとうございます」など、丁寧な挨拶文を心がけましょう。

3. 謝罪文

クレーム内容に対しての謝罪文を記載しましょう。「この度は、弊社商品の初期不良によりご迷惑をおかけいたしましたこと、心よりお詫び申し上げます」など、クレーム内容を明確にし謝罪することがポイントです。

4. クレームの原因や理由

クレームの原因や理由を説明しましょう。すぐに原因がわからない場合は内部調査中である旨を伝え、後日結果を連絡することを記載しましょう。

5. 改善策や代替案の提示

クレームに対して、どのような改善策を行い再発を防止するのか記載しましょう。商品の破損などの場合は、商品を交換する・お詫びの品を送るなど代替案を提示します。

6. 締めの挨拶

メールの最後に、あらためてクレームへの謝罪の言葉と、時間をさいて意見をくれたことへの感謝の意を伝え、締めの挨拶とします。

メールでのクレーマー対応の返信例文

メールでのクレーマー対応の返信例文をご紹介します。

〇〇 〇〇様

平素より弊社をご利用いただき、ありがとうございます。

この度は、弊社商品の初期不良によりご迷惑をおかけいたしましたこと、心よりお詫び申し上げます。現在、初期不良の原因については、原因究明と事実確認を調査中です。

詳細についてはわかり次第、ご報告させていただきます。お待たせしてしまい申し訳ありませんが、今しばらくお時間をいただければ幸いです。今後このようなことがないよう、社内で情報共有を行い再発防止に努めてまいります。

この度は誠に申し訳ありませんでした。

まずは取り急ぎご連絡申し上げます。

 

公務員・病院など公共サービスのクレーマー対応事例

公務員や病院などの公共サービスでもクレームが一定数存在します。では、公共サービスではどのようなクレームがあるのか、またその対応事例をご紹介します。

公共サービスでは、「待ち時間が長いこと」に対するクレームはよくあることです。解決策としては基本的に順番を待ってもらうしかないため、「みなさん順番を待っておられますので」などと対応しがち。

しかし、まずは「お待たせしてしまい申し訳ございません」とお詫びの言葉を述べるのが適切です。また「◯曜日の◯時は比較的いつも空いております」など、次回以降の待ち時間への対応策を伝えることで、より相手が満足いく対応を行えるでしょう。

クレーマー対応時に警察を頼ってもよい?

パトカーと警察

警察は、刑事上において問題が出ている場合にクレームに対応してくれます。たとえば、金銭の貸し借りのトラブルであれば、当事者間の民事的な訴えのため警察は対応できません。

しかし、クレーマーの行動が会社の業務に影響を与える場合は、犯罪になるため警察が対応できるのです。そのため、電話による継続的なクレームや会社から立ち去らないなどの行為などが行われたときは警察に頼りましょう。

クレーマー行為で犯罪が成立する可能性もある

クレーマーの行為によっては犯罪が成立する可能性もあります。現場で継続的にクレーム行為を行い、立ち去らない場合は不退去罪が成立します。

大声で騒ぎ出したり物を叩いて恐喝したりすることは威力業務妨害罪が成立。謝ることだけでなく、謝罪文を書かせたり土下座や当事者の退職などを求めたりする行為には、強要罪が成立するのです。

クレーマー対応を弁護士に依頼するメリット3つ

悪質なクレーマーに悩まされているのであれば、自分たちで対応しようとせずに弁護士に依頼する手もあります。クレーマー対策のノウハウを持った弁護士であれば、速やかに問題を解決してくれるでしょう。クレーマー対応を弁護士に依頼することで次のような3つのメリットがあります。

1. クレーム内容の見極めや初期対応が適切に行える
2. 交渉窓口になってくれる
3. 冷静に話し合いができる

1. クレーム内容の見極めや初期対応が適切に行える

車内だけでクレームに対応していると、その内容が正当なのか、それとも悪質なのか判断できない場合もあります。

その際には、弁護士から法的・客観的な視点も交えてアドバイスを受けることで、クレームの内容を正しく見極めて対応の方針を立てやすくなります。

クレーマーへの初期対応は会社自身で行い、関係がこじれてしまった場合に弁護士に相談する場合が多いでしょう。しかし、クレーマー対応は初期対応が重要。関係がこじれてしまったあとでは対応の選択肢が狭まることもあるため、初期の時点で弁護士から対応のアドバイスを受けることで解決する可能性を高めることもできるでしょう。

2. 交渉窓口になってくれる

弁護士がクレーマーとの交渉窓口になってくれるため、会社は直接やり取りをする必要がなくなります。会社が直接対応する必要がなくなれば、クレーマー対応を行っている担当者にとっても楽になるでしょう。

もし、クレーマーから会社に連絡が来たとしても「弁護士に連絡をお願いします」と、連絡を容易にはねのけられるようになります。

3. 冷静に話し合いができる

感情的にならず、冷静な話し合いが期待できます。悪質なクレーマーは自分の不当な要求を通すために、会社側に強気で出てくる場合が多いです。繰り返される不当な要求に、「こちらがおかしいのでは?」と不安になり冷静に交渉ができないことも。

また、感情的に対立していても、疲弊するだけで問題解決にはなかなかつながりません。しかし弁護士が仲介してくれることで、クレーマーとの交渉を冷静かつ合理的に進められるようになるでしょう。

適切なクレーマー対応は会社の利益となりうる

テレフォンオペレーターの女性

クレーマー対応では、時にはお客様から強く責められ精神的に辛い場合もあります。しかし、実際にクレームを入れてくれるお客様というのは貴重な存在。

クレーム内容を社内で共有すれば、今後の商品やサービスの改善につながり、適切な対応をすれば会社のブランドイメージの向上にもつながります。クレーマー対応が会社の利益となることもあるのです。そのためにも、正しい対応方法を身につけて実践してみてください。

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