【目次】
・仕事にやりがいは必要?
・やりがいがある仕事とは?
・仕事にやりがいを見つける方法
・子育てと仕事の両立は可能なのか?
・育児をしつつ仕事を楽しむ方法
仕事にやりがいは必要?言葉の意味から考えよう
人はどのようなときに「やりがい」を感じるのでしょうか。やりがいの言葉の意味と、仕事における必要性を考えてみましょう。
そもそも「やりがい」とは?
【遣り甲斐:やり‐がい】
そのことをするだけの価値と、それにともなう気持ちの張り。
「―のある任務」
〈小学館 デジタル大辞泉〉より
人は自分の実力を存分に発揮できたり、労力に見合う成果が得られる物事にやりがいを感じます。たとえばスポーツの試合で自分より少し強い相手に当たったとき、「強い相手だけど頑張れば勝てるかもしれない」と自分を奮い立たせ、やりがいを感じます。「負けるかもしれないけど、勝てるかもしれない」という前提で頑張った結果勝利できたら自信や力が付きますし、負けたとしても逃げずに全力を出し切ったという充実感が得られます。一方で、攻略術をすでに把握している相手や、実力の差が開きすぎている相手の場合など、今自分が目指している目標がクリアできないような対戦相手のときはやりがいを感じません。
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仕事の満足度を高める要素の一つ
やりがいは仕事をするうえでも、重要な役割をもっています。報酬や福利厚生などの条件がよい会社でも、やりがいを感じられなければ仕事への満足度は上がりません。逆にやりがいのある仕事なら、多少条件が悪くても働きたいと思う人も少なからずいるのではないでしょうか。ただし、やりがいがあるからといって、報酬が安過ぎたり人間関係が悪かったりするようでは、長続きしません。頑張った結果が報酬や社内評価の向上につながることで、仕事への満足度が高まり、ますますやりがいを感じるようになるのです。つまり、やりがいは仕事への満足度を高める要素の一つといえます。
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やりがいがある仕事とは?
やりがいがある仕事とは、どういうことを指すのでしょうか。人がやりがいを感じやすいポイントを、具体的に見ていきましょう。
もっている能力や成長が認められる
自分がもっている能力を存分に発揮できて、かつ人に認められる仕事にやりがいを感じる人は多いはず。デザイナーや作家などのクリエイティブ職、また教師・医師・弁護士など資格が必要となる職業が代表的です。営業職のように実績が数値ではっきりと分かる仕事も、給与や人事評価の向上に直結することがあるため、やりがいを感じやすい職種の一つです。また、職種問わず、右も左も分からなかった入社したての時と比べて努力の末に周りから自分の成長が認められれば、やりがいがある仕事だと思えるようになっていきます。
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誰かの役に立つことができる
医療従事者や接客・販売業・サポートセンターなど、人の役に立てる仕事にやりがいを感じる人もたくさんいます。悩みを解決して感謝されたり、よい商品を提案して喜んでもらえたりすると努力が報われたと感じ、うれしくなります。仕事は生活資金を得ることが目的とはいえ、続けるためにはモチベーションが必要です。自分の仕事が誰かの役に立つことを実感できればモチベーションが上がり、より熱心に取り組めます。
社会貢献度や高い給与も
人は他者と関り、社会に貢献できたときにやりがいを感じやすいものです。新しい技術の開発や便利なサービスの普及などは、社会貢献度の高いやりがいのある仕事といえます。もちろん、努力に見合う報酬も重要です。お金を稼ぎ、豊かな暮らしをすることは仕事をするうえで大きな原動力になります。努力した成果が正当に評価され収入が上がる仕事であれば、多少忙しくても頑張りたいと思えるきっかけとなります
仕事にやりがいを見つける方法
何にやりがいを感じるか、価値観は人それぞれです。同じ仕事をしていても、やりがいを感じる人と感じない人がいます。ただしどんな仕事でも、やりがいを感じられる方が楽しく、モチベーションも上がるのは事実です。仕事の内容にかかわらず、やりがいを見つける方法を見ていきましょう。
自分の中で目標を決める
仕事は「誰かにやらされる」ものではなく、「自らやるもの」です。上司に言われたことをただ実行しているだけでは、やりがいを感じられません。会社や部署が掲げる目標を達成するのも大切ですが、同時にあなた自身の目標も設定してみましょう。「いつもより1時間早く資料作りを終わらせる」「○日までに契約を取る」など、どんなことでも構いません。簡単ではないけれど、少し頑張れば達成できるレベルで設定するのがポイントです。自分で決めたことなら積極的に取り組めますし、目標を達成することで自信がつき、仕事への意欲も高まります。
ライバルを見つける
スポーツや勉強と同じように、仕事でもライバルは必要です。ライバルがいると、負けたくないという気持ちが自然に高まり行動をすることで、仕事にやりがいを感じるようになります。ライバルを探すなら、自分に近いポジションにいる人が狙い目です。同期入社の人や同じ職種の人など、年齢や立場が近い社員の中から、あなたのライバルにふさわしい人を探してみましょう。
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周りの人を仲間にする
悩みを相談したり成功を喜びあえたりできる仲間がいれば、仕事はぐっと楽しくなります。しかし育休明けの出社で人が入れ替わっていたり、再就職する人は仲間が少なく孤立しがちです。時短勤務や定時で帰ることで、他の社員とコミュニケーションをとる機会がないこともあります。そういった場合は、出社したら自分から積極的に話しかけ、仲間をつくりましょう。また、同じ部署の人はもちろん、あまり接点のない他部署の人や先輩・後輩にも話をして、いつでもコミュニケーションをとれるようにしておきます。社内の人間関係がよいほど仕事も円滑に進み、やりがいを生みだしやすくなります。
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子育てと仕事の両立は可能なのか?
やりがいをもって働いていた仕事に対して、出産をきっかけに向き合い方が変わったというママも多いかもしれません。子育てと仕事の両立は、働くママなら一度は直面する大きな悩みです。果たして両立は可能なのか、現状を見ていきましょう。
可能だけれど工夫が必要
仕事と子育てを、両立しているママはたくさんいます。ただし出産前と同じように働くことは難しいのが現実です。子どもが急に熱を出せば、仕事を休まなくてはなりません。保育園のお迎えに遅れないように仕事を早めに切り上げたり、残業を断ったりしなければならないケースもあります。
転勤や出張も子どもがいると難しく、キャリアアップのチャンスを逃すことも珍しくありません。仕事にやりがいを感じていたママほど、現実とのギャップに悩みを抱えがちです。子どもが大きくなるまでは、時短勤務制度や有給休暇を活用したり、転勤・出張のない部署で働かせてもらったりする方法もあります。育児と仕事のバランスを掴めるようになれば、少しずつ仕事への割合を増やすこともできるので上司や周囲の人と相談してみましょう。
周りのサポートも大切
子育てと仕事の両立には、周りのサポートが欠かせません。たとえば子どもが熱を出して保育園から連絡が来たときに、誰かが代わりにお迎えに行ってくれるだけでも、ママの負担はずいぶん軽くなります。また、疲れて帰宅した日に食事の支度が終わっていたら、ゆっくり身体を休めることも可能です。もちろん、職場のサポート体制や上司の理解も重要になります。ワーママに理解のある職場なら、急な欠勤や早退が多くても肩身の狭い思いをせずにすみ、育児との両立を叶えやすくなります。
育児をしつつ仕事を楽しむ方法
いざ、仕事復帰となると、「本当に子育てと仕事を両立できるだろうか…」と悩むママもいるかもしれません。育児しながら仕事を楽しむ方法を見ていきましょう。
パパの自立、地域のサポートを活用
子どもを寝かしつけたあとにパパのお世話までしていては、自分が休む暇がなくなります。育休中から、パパには自立してもらうように働きかけておきましょう。パパの帰りが遅くてほとんど育児を手伝ってもらえない家庭でも、自分の夕食の温め直しや食器洗い、洗濯物の片付けなどをやってくれるだけで、ママの心理的な負担を軽減できます。保育園への送迎や行事参加もパパと上手く分担できれば、残業や出張が多い職場にいるママも安心して働けるはずです。
自治体に「ファミリーサポート」や「保育ママ」などの育児サポートサービスがあれば、積極的に活用しましょう。急な残業で帰宅が遅くなるときに、代わりに保育園に迎えに行ってサポーターの自宅で預かってくれるサービスも便利です。ほとんどの場合事前に登録する必要があるので、職場復帰の前に手続きをすませておくことをおすすめします。
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便利家電を使って時短、手抜きもOK
ワーママにとっては、家事も大きな負担です。ただし家事は仕事や育児に比べると優先順位が低く、無理にやらなくてよいこともたくさんあります。さらに近年は共働き家庭の増加に伴い、便利な生活家電が続々と登場しています。食器洗浄機やロボット掃除機、乾燥機能付きの洗濯機など、便利家電をフル活用すれば、家事の負担を大きく減らせるはずです。買い物は宅配やネットスーパーを、料理はカット野菜やミールキットなどを使えば、帰宅後すぐに子どもに温かい夕食を食べさせられます。ときにはお惣菜を買ったり外食をしたりと、手抜きをする手段を使ってみましょう。
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両立をしやすい仕事を選ぶことも重要
育児と仕事を両立させるためには、出産前と同じ職場や環境にこだわらず、子育てがしやすい仕事・会社・勤務形態を選ぶことも重要です。ワーママが多くて急な休みや早退に理解のある会社を探したり、今の会社と相談して子どもが大きくなるまではパートや在宅で勤務したりという選択肢もあります。これまでは通勤をしていたけど、子育てのバランスが整ってくるまではパートや在宅勤務に切り替えるだけでも、時間の余裕が生まれ、子どもと触れ合う時間が増えます。
子どもにつきっきりという時期が落ち着いてきたら、元の仕事環境に少しずつ戻していくことで、また仕事でやりがいを得られるきっかけも増えていきます。育児に家事に仕事に…と抱え込み過ぎず、割り切ってどちらも楽しむ気持ちのゆとりをもつことが大切です。
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