食べないダイエットが痩せるのは事実
体重が減ってお腹が凹む
管理栄養士・健康運動指導士の小島美和子さんによれば、食べ物を食べないダイエットや、炭水化物を抜く〝糖質オフ〟ダイエットなどを行うと、体重が落ちてお腹も凹むと言います。
ただし、これは一時的なものだそう。
「確かに炭水化物を抜いて糖質を減らすと、一時的にはお腹がへこんで体重も落ちます。ただし、糖質は生きるのに必須のエネルギー源なので、不足すると筋肉を糖に変え、エネルギーとして使うことに。代謝が落ちて体脂肪が増えやすい体になり、リバウンドもしやすくなります」(小島さん)
食べないダイエットが危険な理由
過度な食事制限で減るのは体脂肪じゃない
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痩せたいからといって、食べないダイエットをしてしまうと、リバウンドや体脂肪が増えるリスクが高まります。
なぜなら、こうしたダイエットで最初に減っていくのは「体内の水分や筋肉」だから。
食べないダイエットは栄養障害で体がしぼみ、筋肉も減ってしまいます。そしてリバウンドを繰り返し、筋肉が減少→体脂肪が増加、という悪循環に。
筋肉は脂肪を燃やし、代謝を上げてくれる大事な部分。「食べない」という不健康なダイエットは結局は太りやすい体を作ってしまうのです。
ダイエット中食べない方がいいものはこれ!
人工甘味料を使った製品
ダイエット中摂取を減らすべきなのは、生きるのに必要な栄養素ではなく、アステルパームなどの「人工甘味料を使った製品」。
カイロプラクター 姿勢教育指導士の碓田紗由里さんによれば、これらは味覚を狂わせ甘味依存症になってしまう可能性が高いと言います。
「ダイエットしはじめの人がやりがちなのが、摂取カロリーを減らそうと、人工甘味料を使った製品に手を出すこと。パッと見の摂取カロリーは減りますが、体には決してよくありません。
人工甘味料は腎臓に過度な負担がかかり、副作用としては頭痛やめまい、むくみなどが生じる場合も。人工甘味料は味覚を狂わせ、さらに依存性が高いといわれています。
例えば、アステルパームは普通の砂糖と比較すると、100〜200倍もの甘さを感じるといいます。これを摂り続けると、『もっと甘いものが欲しい』という状態になり、コーヒーに砂糖を1袋だったものが、2袋、3袋… と徐々に増えていき、甘いもので頭がいっぱい… という状況になるケースも。
実は学生時代、私も似たような経験をしたことがあります。甘いものなしでは生活ができない、おなかいっぱいになっても甘いものを食べてしまう、といった『甘味依存症』になり、結果太ってしまうという状況になりかねないので、注意しましょう。
健康食品と認識されがちなドライフルーツにも注意。ドライフルーツは高カロリーで砂糖を食べているようなものなので、こちらも避けましょう」(碓田さん)
また碓田さんによれば、「果糖ブドウ糖液糖」にも注意が必要だと言います。
「お菓子などにもよく入っている『果糖ブドウ糖液糖」は最も脂肪を増やす糖なので、気をつけましょう。身近な食料品にも入っているので、食品を購入するときは、食品表示を事前に確認することを習慣づけるといいでしょう」(碓田さん)
夕食の高脂肪メニュー
ダイエット中もタンパク質はしっかり摂るべきですが、小島さん曰く、あとは寝るだけという夕食の時間のステーキやハンバーグなどは控えた方がいいのだそう。
「確かに肌や筋肉のためにたんぱく質は必要ですが、夜は高脂肪のステーキやハンバーグ、しょうが焼きなどは控えるのが正解。肉なら夜は脂肪に変わりにくい豚ヒレ肉や牛モモ肉、鶏ムネ肉などを選びましょう。高脂肪の生クリームやチーズなども避けたい食品です。脂分の多いお肉を食べたいときは次の日のランチの楽しみにしては?」(小島さん)
ワインやビール
お酒を飲むならポリフェノールが豊富な赤ワインがいいと思う人も多いかもしれませんが、ワインやビールなどは糖質が多いので飲むなら20時まで。
プリン体や糖質カットをうたった発泡酒なども注意が必要です。
「ワインやビールなどは、糖質が多いので20時までと決めましょう。最近多いプリン体や糖質カットをうたっている発泡酒は、糖質は抑えられますが、添加物が多いのが難点です。20時以降は糖質が含まれない焼酎やウイスキーなどを選ぶと、翌朝もむくまずすっきり。もちろん飲みすぎはNG」(小島さん)
美容ドリンク
小島さんによると、美容ドリンクにも糖質やカロリーがしっかりあることを忘れてはいけないとい言います。
「コラーゲンやビタミンなどの入った機能性ドリンクは清涼飲料水にその成分をプラスしただけ、つまり糖質やカロリーはジュースと同じと考えて。カロリーオフ、と表記されていても、合成甘味料などの添加物が含まれていることがあるので、とりすぎに注意です」(小島さん)