前髪が薄いのが気になる…薄毛になる原因は?
女性も油断大敵! 薄毛は男性だけのものではない
医療法人大美会・南 真実子先生に「女性の薄毛」についてお話をお聞きしました。
「女性の薄毛のことをFAGA(女性男性型脱毛症)といいます。FAGAの原因は様々といわれていますが、男性と同様、ジヒドロテストステロン(DHT)が大きく関わっています。
このジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンのテストステロンの代謝産物です。少し難しくなるのですが、このDHTが毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体に結合すると、毛の成長を促す毛母細胞の増殖が抑制されます。すると毛の成長期が短縮され、結果毛が細くなり、抜け毛が多くなります。
また男性ホルモンのテストステロンは、5αリダクターゼによりDHTに変換されます。この5αリダクターゼは、女性の場合頭皮全体に存在します。なので、男性のように頭頂部や前額部を中心に毛が薄くなるわけではなく全体的に薄くなるのです」(南さん)
ホルモンバランスと貧血
予防医療/栄養コンサルタントの細川モモさんによると、多くの女性が貧血であり、それが髪のボリュームをダウンさせる「びまん性脱毛」を招く可能性を高めると言います。
「日本女性が1日に必要とする鉄分は11mg、経血量が多い場合は16mgですが、多くの女性が不足している状態で、結果として貧血を抱えていることも多いです。また、ヘモグロビンに異常がなくとも貯蔵鉄が枯渇している“隠れ貧血”の場合もあり、貧血ではなくとも鉄欠乏の女性は1,000万人と推測されています。貧血になると毛母細胞に酸素と栄養素が十分にゆき届かず、髪がボリュームダウンして地肌が見えてくるといった〈びまん性脱毛〉をまねく可能性が高まります」(細川さん)
髪も傷む、ヘアケアの誤り
濡れたまま放置する
洗髪後、濡れたままの髪を放置すると髪が傷みやすくなります。髪が濡れているときは、髪の表皮である「キューティクル」が開いた状態です。髪内部のタンパク質や水分が逃げやすく、そのまま長時間放置すると髪の毛が空洞化しやすくなります。さらに濡れた髪は、外部からのダメージや摩擦にも敏感です。
お風呂上がりはドライヤーを使い、なるべく早く髪の水分を取り除くことが大切です。
いつも前髪を引っ張ったり、きつく結ぶのはNG
GARDEN Tokyo スタイリスト・津田恵さんによれば、ずっと同じ髪型でいると、分け目部分から薄くなっていくと言います。
ずっと同じ髪型でいると髪の分け目から薄くなる!?
「たとえば、ずっとひっつめ髪でいると、生え際が薄くなる、ということを、聞いたことはありませんか? これとまったく同様で、髪を結んだりしていなくても、同じ分け目をずっと続けていると、分け目部分が薄くなってくることが。アラフォーが老けて見える最大の要因=生え際や分け目が“薄くなる”を防ぐには、実は定期的にヘアスタイルを変えることも必要。また、30代を過ぎると女性は、ホルモンバランスやストレスの影響で、頭皮の毛穴がゆがみ、もとに戻りにくくなってきます。変なクセづけを防ぐためにも、ときどきヘアスタイルを変えることで、薄毛も予防することができます」(津田さん)
ついつい気づけば同じヘアスタイルになりがちですが、これではキレイの可能性をストップさせているだけでなく、薄毛になってしまうなんて…!新しいヘアにチャレンジするチャンスかもしれませんね!
前髪の薄毛対策
薄毛対策には女性ホルモン「エストロゲン」が必須!
医療法人大美会・南 真実子先生によると、
「女性ホルモンであるエストロゲンが十分に分泌されていれば、薄毛の原因であるテストステロンが毛髪に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。しかし、加齢によりエストロゲンが徐々に減少してくると、テストステロンの働きが強くなってしまいます。早い方では30歳代後半からこの変化が見られます。
医療機関ではDHTを抑えるような薬や、血流を良くする薬を使用しFAGAを治療することがありますが、生活習慣を見直すことも大切です。
【NG行動】
ストレス、過度なダイエット、睡眠不足など生活習慣の乱れはホルモンバランスの乱れを引き起こします。
過度な飲酒は栄養不足につながったり、喫煙は血流を悪くする可能性があるため避けましょう。
【GOOD行動】
毛の成長にはビタミンやミネラル、アミノ酸、亜鉛などが重要であり、バランスのよい食事をするよう心がけましょう。
また毛の成長に関係する成長ホルモンは深い眠りのときに多く分泌されます。質の良い睡眠は抜け毛防止にもつながります。寝る前のスマホはやめて、アロマなどでリラックスして睡眠の質を上げられると良いでしょう。
加齢による抜け毛であれば、毛自体も細くなっていると思います。今より抜け毛が進行しないよう、【GOOD行動】を参考に生活習慣の見直しをしてみてください」(南さん)
血行不良は髪の成長にも悪影響を及ぼす
暑さから食欲不振、さっぱり冷たいものが中心の食生活
夏は暑さや食欲不振から、お肉や脂っぽいものをさけ、そうめんなどさっぱりした冷たいものを食べてしまいがちですが、偏った食事により肌も栄養不足に。たんぱく質やビタミンの摂取を心がけ、体を冷やさないように温かいものを選びましょう。
頭皮環境を整える美容
薄毛にも効く!頭ほぐしマッサージ
エイジングデザイナー村木宏衣さんが提案する「頭ほぐし」は、頭や耳まわりの血流をよくして、若返りを狙うというもの。
\頭の筋肉を刺激して、薄毛対策/
優秀なヘアケア商品を使っていても、頭が凝り固まっていたら、髪に栄養がゆき届きません。頭皮を刺激して、薄毛対策を。まずは両耳を手のひらで覆い、筋肉ごと後ろに動かすように外側に向けて10回ほど回します。指の腹を頭皮にあて、生え際から後頭部へかけてジグザグに細かく動かします。10秒ほどかけてほぐしましょう。これを2、3回繰り返します。
頭皮環境を整える、毎日続けたい頭皮ケア
アラフォーに突入した瞬間、それまでと確実に「髪の質感や、量感が変わってきた・・・」。そんな声をよく耳にします。
まず、健康な髪を生やすための“土壌”となる「頭皮」をヘルシーに導くこと。頭皮と肌は「一枚皮」。スキンケアに手間とお金をかけるように、頭皮のケアにも投資がマスト。
カラカラに乾いた頭皮は、フケやかゆみを引き起こす原因となるだけでなく、健康的な髪が育ちにくい環境となってしまいます。頭皮に必要なのは、肌と同じく“潤い”。シャンプーの後は保湿効果のある、洗い流さない頭皮用美容液を全体に行き渡るよう直接頭皮になじませて、マッサージしながらもみ込んで。毎日の習慣にすると、必ず頭皮は変わります。
\スカルプケアの方法/
【STEP1】頭皮に直接美容液を塗布(写真左)
シャンプー後の湿った頭皮に、美容液を直接オン。髪の生え際や頭頂部を中心に、10か所ほどなじませる。
【STEP2】美容液をしっかりもみ込む(写真右)
指の腹を使って、美容液を頭皮に浸透させるイメージでマッサージを。顔のリフトアップ効果も期待できる。
スカルプケアに!頭皮用ローションや美容液
桃谷順天館|RF28 スカルプエッセンス
▲100ml 5,280円(税込)
桃谷順天館のスキンケアブランド【RF28 (アールエフニジュウハチ)】発の、大人の女性の髪悩みにアプローチする頭皮用美容液。頭皮を健やかに保ち、「抜け毛」「薄毛」「痩せ毛」といった髪の悩みの原因に多角的にアプローチ。これ1本で朝晩使える2 in 1です。
イソフラボンを豊富に含む「アカツメクサエキス」が、産後や更年期以降などに見られるホルモンバランスの変化による薄毛の進行をストップ。天然由来の保湿成分を配合することで頭皮をふっくらやわらかく保ち、ハリ・コシのある髪へと導きます。
ロクシタン|ファイブハーブス ボリューム&ストレングススカルプセラム
▲100ml 4,290円(税込)
頭皮環境を整えて健やかな強い髪を育む5つのハーブと植物由来成分を配合。頭皮に直接適量をスプレーして指でマッサージしながらなじませる。頭皮の血行のめぐりがよくなって、みずみずしくやわらかな状態に。1日1〜2回を目安に使い続けて。
アリミノ|コアミー スキャルプセラム ローション
▲[医薬部外品] 100ml 6,600円(税込)
エイジングの原因として注目されている“糖化”に着目。「髪がパサつく」「抜け毛が増えた」など年齢を重ねるとともに気になってくる髪悩み、それは実は“糖化”が原因かも。自然由来の保湿エキスなどを組み合わせた独自成分が髪と地肌にアプローチし、美髪の土台となる頭皮を整えながら、髪1本1本に潤いを与えてしなやかな状態に。
アユーラ|ビカッサヘッドセラムα
▲120ml 4,730円(税込)
まるでカッサでほぐしたように頭皮をすっきりさせる美容液。筋肉・脂肪・血行にアプローチして頭皮を柔軟に整える成分や、頭皮環境を整えて美髪を育む成分を配合し、健やかに潤う頭皮へ。側頭部から頭皮全体に、軽くマッサージするようになじませて。
発毛を促進!おすすめの女性用育毛剤
スカルプD ボーテ|メディカルエストロジー スカルプセラム
▲[医薬部外品] 80ml 7,945円(税込)
女性ホルモン「エチニルエストラジオール」配合の育毛剤。育毛と発毛を促進し、強く抜けにくい髪を育む。30種の天然由来成分で若々しい髪を保つ頭皮環境へと導いてくれる。ローズの香りも人気!
資生堂プロフェッショナル|ザ・ヘアケア アデノバイタル アドバンスト スカルプエッセンス
▲[医薬部外品] 180ml 7,700円(税込)
薬用有効成分アデノシン配合の育毛エッセンス。、毛根に発毛シグナルを伝達し、薄毛や脱毛を予防しながら発毛を促進。しっかりと健やかな髪へと育ててくれる。