自分とギャップがある
人はみな同じではありませんから、個々に違いがあって当然です。そのギャップを認められない、理解できない人は、他人を羨ましいと思うことが多いといえます。たとえば、誰かがブランドのバッグを持っていたとします。このとき、「自分はブランド物は買えないし、持っていないから羨ましい」と感じる人は、他人とのギャップを認められない人かもしれません。そもそも、自分のお気に入りがあるならば、どんなに素敵で高価な物でも羨ましがる必要はありません。価値基準が他人にあると、自分に何が必要か分からなくなります。人と同じ物を持たないと安心できなくなり、誰かを羨むことが増えるのです。
悔しいと感じる
誰かが褒められたり注目を集めたりしたとき、羨ましいと同時に悔しいと感じることはありませんか? このようなタイプの人は、虚栄心が強い、あるいは負けず嫌いという特徴があります。何かにつけて優劣をつけたがるため、他人を羨ましいと思うことが多くなるのです。人より上にみられたい、他の人に負けたくない、という気持ちを持つのは悪いことではありません。それがポジティブに働けば、自分を成長させるきっかけにもなり得ます。しかし、負けたくないという気持ちは、やがて嫉妬や妬みに変わるかもしれません。ネガティブな感情に支配されて苦しむ前に、誰かと自分を比べるクセをやめるのがベターです。
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羨むことをやめるメリット
何かにつけて人を羨んでしまう人は、まず「人は人、自分は自分」と理解することです。誰かと自分を比べるのをやめれば、羨ましい気持ちは自然と薄れていくものです。羨ましい気持ちがなくなれば、余計なストレスから解放される、自分らしく生きられるようになる、などさまざまなメリットがあります。
ストレスから解放される
他人を羨ましいと思うとき、「自分はダメだな」「自分にはできない」などと考えがちです。常に劣等感を感じてしまうため、精神的に落ち着かないということも。イライラしたりネガティブな発言をしたりすることが増え、ますます自分が嫌になってしまうかもしれません。しかし、他人を羨ましいと思わなくなれば、こうした気持ちは薄れていきます。人との違いに落ち込むことがなくなり、ストレスなく穏やかに過ごせるのです。
自分らしく生きられる
「あんな風になりたい」「こんな風だったらよかったのに」など羨みながら生きるのは、本来の自分を否定しながら生きているようなものです。たくさんあるはずの長所には気付かず、短所ばかりを見ているのです。誰かを羨むのをやめれば、自分のあら探しをして落ち込むことも少なくなります。ありのままの自分と向き合えるようになり、気付かなかった長所や美点もよく見えるようになるはず。本当の自分を受け入れられるようになれば、自己肯定感が増していきます。失っていた自信も回復し、ポジティブに生きようと思えるのです。やがて、長所も短所も含めたすべてが「自分の個性だ」と胸を張って言えるようになるかもしれません。
他人を羨ましく思うことをやめたいときの対処法
他人を羨ましがるのをやめようとしても、気持ちを抑えられないときもあります。この場合は気分や思考を切り替えて、羨望の対象から離れてみることが大切です。他人を羨ましいと感じるのをやめたいときの、具体的な対処法を紹介します。
SNSのチェックは少なめに
基本的にSNSに投稿される内容は、楽しいことやうれしいことのアピールが多いものです。見てしまえば、他人と自分の状況とを比較せずにはいられなくなってしまうかもしれません。投稿を見るたびに羨ましい気持ちが湧き上がれば、SNS疲れしてしまいます。どんなに仲のよい人でも、四六時中つながる必要はありません。気分が落ち込んでいるときはしばらくSNSから離れ、余計な情報を遮断するのがベターです。
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自分の魅力・環境を再確認
他人を羨ましいと感じたら、まずは自分が持っているもののことを考えてみます。つまり、自分の魅力や環境、置かれた立場などを振り返ってみるのです。そうすれば、何かひとつでも自分が他人にはないものを持っていたり、恵まれていたりすることに気付くでしょう。自分にもよいところあると分かれば、気分は前向きになります。感謝の気持ちも湧いてきて、誰かを羨ましいとは感じにくくなるものです。羨ましい気持ちが湧いてきたら、自分の長所や恵まれていると思えるところをノートなどに書き出してみてはいかがでしょうか。自分を客観的に見れば「そんなに悪くない」と思えるはずです。
休息を取る・好きなことをする
他人を羨んでばかりいるときは、心の余裕がなくなっているのかもしれません。いったん休息を取ったり好きなことをしたりして、心身の健康回復に努めてみてください。体の疲れを感じる場合は、仕事や家事を休んでのんびり過ごします。精神的に疲弊しているなら、いつもは我慢していることをやってみたり、好きなことに没頭したりすると、リフレッシュできます。心の余裕がないと視野が狭くなり、思考もネガティブになりがちです。何かにつけて誰かと比較したくなり、常に何かを羨んでしまいます。このようなときはまず自分をいたわって、大らかな心を取り戻すことが大切です。
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ポジティブ思考を意識
他人を羨ましいと思うのはよくあることだとしても、そのあとに落ち込んでしまうのは、思考がネガティブになっている場合がほとんどです。たとえば職場で、仕事が早い人を羨ましく思ったとします。このとき「自分は仕事が遅い」と考えるのは、自己嫌悪のもとです。「自分は仕事が丁寧だ」とポジティブに置き換えてみましょう。ポジティブに考えることを意識すれば、誰かを羨んで落ち込んだり悲観したりしにくくなります。何事も、基本的には考え方次第といえます。自分が前向きになれれば、いちいち他人を気にすることはなくなるものです。
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自分の気持ちに向き合って
他人を見て羨ましいと感じたとき、その気持ちを全否定していませんか?「他人を羨むのはダメだ」と感情を抑えつけるのではなく、その気持ちと素直に向き合ってみるのも大切です。誰かを羨ましいと思うことで、奮起する人もいます。羨む気持ちが原動力になり、目標に邁進できるようになるのです。常に自分の中に湧き上がる気持ちを抑えつけていると、心が疲れてしまいます。羨ましい気持ちを素直に認めた上で、「自分も頑張ろう」と思えればよいのではないでしょうか。
理想の自分に向かって生活を充実させる方法
日々の生活が充実していれば、誰かを羨ましいとは思いにくくなります。それどころか、あなたを羨ましいと感じる人も出てくるかもしれません。生活を充実させるには、どのようなことに取り組めばよいのでしょうか?
夢中になれることを見つける
何か夢中になれるものがあれば、生活は自然と充実してきます。趣味を見つけたり、人生の目標を定めたりしてみましょう。まず、趣味は気分転換になります。好きなことに没頭していれば嫌なことを考えずにすみますし、リフレッシュには最適です。趣味によっては新たな交友関係もでき、広い視野を持てるようになります。一方、目標を達成するには、勉強したりスキルを磨いたりしなければなりません。他人を気にする余裕がなくなり、しっかり自分と向き合えるようになります。コツコツと目標に向かって行動していれば達成感や自信も得られ、張り合いのある毎日を送ることができます。
理想の自分に近づけるよう努力をする
心の中に「理想の自分」を描くことも大切です。素敵な人になりたいと思っても、その姿が曖昧だとどのように行動すればよいか分かりません。しかし、心の中に具体的なイメージがあれば、何をすべきか分かりやすくなります。理想の姿を具体的にイメージしにくい場合は、「羨ましい」と感じた身近な人を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。いつも笑顔で楽しそうな人がいれば、あなたも笑顔を絶やさないよう心がけます。気遣いができる優しい人がいれば、真似をして周囲に気遣いしてみるのです。理想の自分に近づく努力をすれば、その努力はやがて自信に変わります。はじめはぎこちなくてもやがて自然な行動ができるようになり、理想の自分が本当の自分にきっとなるはずです。
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