感情の起伏が激しい人の特徴
感情の起伏が激しい人にはどのような特徴があるのでしょうか?考えられる傾向をご紹介します。
神経質で少しのことも気になる
ひとつのことに対して考えすぎたり細かい部分まで気にしたりする神経質な人は、感情の起伏が激しくなりやすい傾向にあります。神経質な人は他人が気にしないようなことも気になってしまい、過敏に反応してしまうためにイライラする機会が増えがちに。厳しく批判したり、自分の物差しを正しいと思い込みやすい一面も持っており、他人に対して気になる部分を修正するよう、強要してしまうこともあるかもしれません。
決断までに時間がかかりやすいことも、神経質な人の傾向といえます。深く考える癖があるためなかなか決断できず、決断したとしても自分の思い通りに進まなければ感情的になってしまう場合もあります。
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自己顕示欲が強め
周囲から注目を集めて認められたいと思う感情が自己顕示欲です。自分をアピールしたい欲求が強い人は、感情の起伏が激しくなりがちであることが考えられます。自己顕示欲が強めの人は、「自分はもっと注目されるべき存在なんだ」「あの人より自分の方が偉い(正しい)と認められるべきだ」と思い込みが激しいことが特徴です。
物事を自分の考えた通りにしたがる傾向があり、うまくいけば激しく喜ぶ一方で、うまくいかなければ激しく怒ったり深く落ち込んだりしがちです。
自己顕示欲が強い人は、組織内での自己確立に執着するあまり、周囲との協調性を図ることが苦手な傾向も。人間関係がうまくいきにくいことも感情の起伏が激しくなる原因の1つかもしれません。
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自分の感情を整理し、言語化するのが苦手
感情の起伏が激しい人は、自分自身の気持ちが複雑に絡み合い、整理してひも解くことができないという場合もあります。また、その気持ちの理由や根源的なものは何か、どうして欲しいか、何をどう伝えたいかなど、自分自身の気持ちを言語化できず、コップからあふれた水のように気持ちがこみあげて、急に泣き出したり怒ったりと、感情が爆発してしまう人もいます。
それにより、周囲の人からは「何を考えているのか分からない」「情緒不安定で疲れる」と敬遠されることもあります。
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思い込みが激しく、気が短い
「これだ」と思い込んでしまったり、飲食店や待ち合わせなどで待たされたりすると、感情が抑えられなくなり、急に怒りだしたり、その気持ちのまま一気に突っ走ってしまったりすることがあります。その結果、「そんなことで怒るなんて」「相手の話を聞かずに一方的だ」と周囲を驚かせたり、非難されることもあるでしょう。
思い込んだら感情のままに突っ走ったり、すぐ怒ったりするため、周囲の人はいつどこで怒りだすか怒りの沸点が読めず、接し方にとても気を遣います。
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責任感や自己犠牲の精神が強い
「自分がやらなければ」という気持ちからあれもこれも引き受けて大変な思いをし、その結果「自分はこんなにしているのに」「自分はここまでしたのに」と理解してもらえていない気がして落ち込んだり、思うように物事が進まずに挫折したりすることがあります。
それでも「やり遂げないと」「成功させないと」と、自分自身に強くプレッシャーをかけてしまい、感情が制御できなくなって落ち込んだり、悲しんだり、激しい焦りや怒りから八つ当たりをしたり、イライラした様子を見せたりと、周囲にあふれ出る感情をぶつけてしまうこともあります。
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感受性が豊かな面も
感情の起伏が激しい人は、感動的なドラマや映画を見て、すぐに涙を流すような感受性が豊かな一面を持つ傾向にもあります。喜怒哀楽が激しいので、怒りなど周囲にストレスを与えるような感情だけでなく、悲しみや喜びのようなタイプの感情も激しく動くのです。
感受性が豊かな人に真剣な相談を投げかけると、相談者の感情に合わせて、泣いたり喜んだりすることもあるでしょう。人の気持ちを察し、言葉が少なくても相手を理解してあげられる思いやりの持ち主でもあります。
相手や周囲を困らせてしまうような感情が表に出なければ、割と好意的に接してもらえることも多いのではないでしょうか。
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感情に振り回されてしまうのはなぜ?
必要以上に気分が浮き沈みするのは、日頃の体調や生活環境が主な原因と考えられます。
日々のストレスがたまっている
仕事や家族の問題など日々のストレスがたまっていると、些細なことでイライラしたり怒ったりしやすくなるでしょう。ある程度のストレスを抱えることは、誰にでもあるものです。しかし、ストレスをためすぎると体調を崩しやすくなり、メンタルにまで悪い影響を及ぼしてしまいます。
感情の起伏が激しいことに悩んでいる人は、生活の中でストレスをためやすい要因を探し、その要因を減らしていくことが重要です。
また、ストレスは精神的なダメージだけでなく、肉体的な負担が原因でたまることや、睡眠不足や栄養の偏りからくることもあります。仕事や家事を必要以上に頑張りすぎて、身体に過度な負担をかけていたり、栄養バランスが崩れていたりしないか注意しましょう。さらに、日常的に適度な運動をしていないと、ストレス緩和に必要なホルモンであるセロトニンやエンドルフィンが十分供給されません。結果、余計に感情コントロールがしにくくなるため、日頃から体をちゃんと動かしているか、行動を振り返って確認してみましょう。
穏やかに過ごすための改善方法
感情をコントロールしながら、穏やかに過ごすためのテクニックを紹介します。できることから少しずつチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
感情を書き出すトレーニング
感情を安定させる改善方法として、その日に沸き起こった感情を日記に書き出すトレーニングがおすすめです。イライラしたことや不満に感じたことを日記に書いていけば、自分の感情を整理・分析できます。感情を書く際は、出来事も一緒に書き添えるのがポイントです。
「なぜこの時にこのような感情を持ったのか」を、冷静かつ客観的に分析することで、周囲の人の気持ちが分かるようになったり、違う対応を思いついたりできます。
SNSで自分の感情を表現することも、ストレスを発散する意味では効果があるかもしれません。ただし、自己アピールの要素が強かったり、その投稿や書き込みを見た人から非難を受けたり、自分が望んでいるものと違う反応をされたりするとむしろイライラが増加するため、感情を安定させるトレーニングとしては不向きです。
過度に期待しすぎないようにする
周囲の人に過度な期待をかけ、結果が期待はずれに終わった場合、落胆・悲しみ・怒りといった感情に飲み込まれて、感情の起伏が激しくなることがあります。気持ちを安定させるためには、周囲に過度な期待をかけすぎないことも大切です。全てにおいてハードルを下げておけば、期待はずれに終わっても感情の動きを抑えられるでしょう。
期待しがちな対象は周囲だけでなく、自分も含まれます。自分に過度な期待をかけすぎると、達成できなかったときに周囲以上に自分が大きく落胆してしまう恐れがあります。
自己顕示欲が強い人ほど、自分に期待しすぎる傾向があります。自分を見つめ直し、能力の限界をしっかりと把握した上で、「自分ならできるはず」という思い込みを排除することも大切です。
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