悲劇のヒロインとは?
まるで悲劇に見舞われる物語の主人公のように、「私って可哀想…」と考える人は、周りにいませんか? このような人のことを「悲劇のヒロイン」と表現しますが、一般的にはあまりよいイメージはありませんよね。
本来、悲劇のヒロインとは、物語や映画の中で困難な状況に追い込まれるヒロインのことを指します。ヒロインは、作品に登場する女性の主人公のことです。事件の中心人物であり、物語が始まるきっかけにもなる、作品においては特に注目を浴びる役柄といえます。
このように元々は、物語の登場人物を表す言葉でしたが、現代においては、ややネガティブな意味合いで用いられます。まるで自分だけが不幸な目に遭っているように振る舞う女性のことを、「悲劇のヒロイン」と表現するのが一般的です。
悲劇のヒロインになりたがる女性の特徴とは?
自分ではそのつもりがないのに、友人や同僚から「悲劇のヒロインぶっている」などと言われたことはありませんか? 次に、周囲からそういう印象を与えかねない特徴の一例を挙げます。
1:寂しがり屋でかまってほしい
まず、寂しがり屋でかまってちゃんなことが挙げられます。常に誰かとつながっていないと不安で、いつもスマホを手にしがち。たまに恋人や友人と都合が合わず、休日に1人で過ごすときには、「ひとりぼっちで可哀想」といった内容をSNSにアップするケースも。他人からしたら些細な出来事さえも不幸のネタにして、周囲の同情を誘うのが癖になっているのかもしれません。
2:SNSで病んでいるツイートをする
SNSで病んでいる投稿を繰り返すこともしばしば。更新時間は大抵深夜で、「私はもうダメかもしれない…」などと意味深な発言をして、周囲の関心を集めようとしがちです。
「どうしたの?」「大丈夫?」など、自分のことを心配してくれる言葉がほしいのでしょう。また、プロフィール画像を頻繁に変えることで、彼氏がいることや、反対に別れたことをにおわせる人も珍しくありません。
3:いつもダメンズと付き合う
お金や女性関係にルーズで、浮気をしたり、喧嘩や口論が絶えないなど、いわゆる“ダメンズ”な恋人を選びがちな一面も。他人から見れば「別れたらいいのに」と思う相手でも、なかなか縁を切ることができない傾向にあります。「周囲から可哀想にみられたい」という気持ちが根底にあったり、かまってくれるが故に執着してしまっていたりするのかもしれません。
悲劇のヒロインになる原因
他人から同情されたくないと考える人がいる一方で、他人から心配されることで、注目を浴びたいと考える「悲劇のヒロイン」タイプも案外多いもの。ここでは、そのような性格になると考えられる原因についてみていきましょう。
1:愛情不足
幼い頃に周囲からの愛情を存分に受けられなかった経験がある人は、他者からの愛情に飢えています。自分を愛してほしいという気持ちが人一倍強いので、悲劇のヒロインになって多くの人から心配されたり、愛情をもらいたいと考えてしまうのでしょう。愛情不足なことから心が不安定になり、恋人やパートナーに依存してしまったり、ついわがままを言って困らせることもあるようです。
2:自己承認欲求が強い
一見控えめで大人しい印象を持つ人も多いですが、実は自己承認欲求が強い場合もよくあります。心の奥底では、「自分のことを認めてほしい」「人から注目されたい」という気持ちを強く持っていることから、わざと誇張した不幸話をして周りの関心を引こうとするのでしょう。
3:可哀想な自分が好き
不幸アピールをする人は、内心「可哀想な自分が好き」だと思っている傾向が。好きだった人から振られたり、友人から裏切られたり、お金に苦労するなど、様々な困難に見舞われるほど、まるで自分が物語の主人公になったような心地がしてしまうと考えられます。いつもクセのある人や困難に振り回されていたいと考えているので、他者からの慰めやアドバイスは特に求めていないことがほとんどです。
悲劇のヒロインになりたがる女性との付き合い方
悲劇のヒロインタイプの人は、ネガティブな発言をしたり、自分の不幸話ばかりを話したりするため、付き合いにくいと感じる方もいることでしょう。もし、同じ職場などの身近なところにこのような人がいる場合、どのように接したらよいのでしょうか? 付き合う際のポイントを押さえておきましょう。
1:解決策を提案しない
自分の不幸な状況を変えようとする様子が見られないことが多いです。ただ心配や同情をしてほしいだけなので、こちらが何かアドバイスをしても、かえって鬱陶しがられる可能性も。相手から「どうしたらいいと思う?」などと解決策を求めてきたとき以外は、「うんうん、そうだね」などと受け流すくらいがちょうどいいかもしれません。
2:ほどよい距離感をキープする
「この人は自分の不幸話に同情してくれる」と判断すると、話がエスカレートする傾向も。もし、同じ職場の人から毎日のように恋人の愚痴やネガティブな話ばかりを聞かされていたら、こちらまで気分が落ち込んでしまいかねません。職場など毎日顔を合わせる人が悲劇のヒロインタイプの場合は、ほどよい距離感をキープすることが得策でしょう。
3:ネガティブな話は好きではないと相手に伝える
中には、自分がネガティブな話をしている自覚がない人もいます。そのため、周囲が自分の話を聞いて辟易としていたり、迷惑がっていたりすることに気がついていないことが多々あるのです。
もし、自分にとってこれからも関係を続けていきたい相手なのであれば、「あなたの気持ちもわかるけど、暗い話を聞いていると私まで落ち込んでしまうんだよね…」などとやんわり伝えることも必要かもしれません。
最後に
悲劇のヒロインになりたがる女性は、自ら不幸な道ばかりを選んでしまう傾向があります。根底にある「可哀想な自分が好き」という気持ちが変わらない限りは、いくらこちらが解決策を提示しても変わる可能性は低いでしょう。もし、身近なところに当てはまるタイプの人がいる場合には、付き合う際の参考にされてみてくださいね。
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