そもそもいい人ってどういう人?
「あなたっていい人よね」と言われたとき、素直に喜べますか?いい人には「性格がいい」と「都合がいい」の2通りの意味があります。
性格がいい、優しい人
いい人と言われてうれしいのは「性格がいい」という意味で褒められた場合です。性格とは、その人が本来もつ人格や品性のこと。「都合のいい」人と違い、性格のいい人は人々に尊敬される要素をもっているといえるでしょう。たとえば、いつも前向きでくよくよしない人や、見返りを求めず他人を助けられる優しい人は、性格がいい人の代表例でしょう。共感するだけでなく、相手が間違っているときにはっきり指摘ができる人も、本当の意味での優しさがあるという印象をもたれます。このような人は、徳がある・人格が高い・心根が優しいなどという意味で「いい人」と呼ばれます。
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都合のいい人
一方「いい人」には、相手にとって都合のいい人という意味もあります。簡単にいえば、何でもハイハイと聞いてしまう、人に使われやすいタイプの人ともいえます。都合のいい人と性格のいい人の大きな違いの一つは、自分に主体性があるかどうかだと言えるでしょう。都合がいい人は、いつの間にか周囲には「あの人に言えば何でもやってもらえるよ」などと思われています。「〇〇さんっていい人だよね」という言葉には軽視のニュアンスが含まれていることもあるため、言われていやな気分になった人は自分のふるまいや内面を見直した方がいいかもしれません。
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性格がいい人の特徴
性格がいい人は、具体的にどこが「いい」と評価されているのでしょうか?性格がいい人は主体的でありながら、他人を気遣う思いやりがあるのが特徴です。
ポジティブでいつも笑顔
仕事や家庭で嫌なことがあると、つい人の悪口やネガティブな言葉を口にしてしまいがちです。悪口を言った本人は一瞬気持ちが晴れますが、周囲にネガティブな感情をまき散らしているのと同じで、多くの人は迷惑しています。性格がいい人は基本的にはネガティブな発言は少ないのが特徴です。人の立場に立って物事が考えられるため、悪口を言ったり人をおとしめたりすることを好みません。笑顔はその人の内面を反映するといわれますが、性格がいい人の笑顔には裏表がなく、周囲の人を幸せにします。
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素直で思いやりがある
損得勘定で動く人が多い世の中、素直で他人への思いやりに溢れた人はいい人といえるでしょう。思いやりとは、他人の心情や身の上を考慮して行動することです。思いやりのある人は相手の様子をよく観察しており「疲れているみたいだけど大丈夫?」とさりげなく声をかけることができます。相手のためを思い、甘やかさず厳しい態度をとるのも一種の思いやりです。また、「ありがとう」「ごめんなさい」が素直に言えるかどうかも重要です。感謝と謝罪はなかなか口にしづらいものですが、性格が素直で優しい人は相手にしっかりと伝えられます。人のよいところを見つけ、それを素直に褒められるのもいい人の特徴といえますね。
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気遣いができ、空気を読める
都合のいい人は、一見、他人の気遣いをし、その場の空気を読んでいるように見えますが、その裏には「人によく思われたい」というエゴが潜んでいます。「こうすれば相手によくしてもらえるかもしれない」という見返りを求める気持ちもあり、心と言動が一致していないのです。一方、性格がいい人は自分のエゴではなく、心から相手の立場に立って行動をしています。気遣いはごくさりげなく、誰に対しても平等なため、周りの人はハッピーになります。職場などの人間関係では、時に場の空気を読むことを求められます。いい人は自分が主張するときと場の空気を読むべきときをしっかりとわきまえており、チームワークを乱すことはありません。
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都合のいい人の特徴
都合のいい人は主体性がなく、人の意見に流されてしまう傾向があります。空気を読んでいるように見えますが、実は自分のエゴの塊かもしれません。
八方美人で人に嫌われたくない
都合のいい人は、なぜ人の言うことを盲目的に聞いてしまうのでしょうか?その根底には「人に嫌われたくない」「みんなに好かれたい」という思いが隠れています。相手に拒否されたり嫌われたりするのが怖いため、自分の本音や希望をグッと抑圧するのです。その結果、周囲から「誰にでもいい顔をする八方美人」というレッテルを貼られるようになります。周囲に合わせて心にもないことを言ったり、あちこちで嘘をついたりするのも、都合のよい人の特徴かもしれません。嫌われたくないと思ってやっている言動が、結果的には信頼を失っている場合もあります。
受け身で主体性がない
都合のいい人の大きな特徴のひとつが、受け身で主体性がないことです。主体性がある人は、自分の意志・判断に基づき、自ら責任をもって行動をします。しかし、主体性がない人は自分で意思決定ができず、すぐに他人に決定権を譲ってしまうのです。決定権を他人に委ねるのは「責任を負いたくない」という気持ちの表れともいえます。こうした状況が長く続くと、他人に依存せずにはいられない依存体質の人間になってしまいます。「なんでもいいよ」という口癖がある人や指示された仕事しかしない人は要注意です。
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