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【目次】
「食欲」が原因でダイエットに失敗した人は多い
ダイエットが続かない人は7割超え
Q. これまでダイエットはうまく続けられた?
30〜45歳の日本全国の有職既婚女性を対象にDomani編集部が行ったアンケートによると、これまでのダイエット、うまく続けられたという人は3割に届かない結果に!
原因はさまざまありますが、その多くが「我慢ができない」「つい食べてしまう」などのシンプルな理由でした。
我慢できない
・お腹がすくから食べてしまう (30代・三重県・子ども2人)
・たくさん食べるから、コンニャクやりんごなどではお腹が我慢できないから (40代・広島県・子ども3人)
・我慢したくない。そもそも、そんなに食べてなくても太る (40代・神奈川県・子ども1人)
・空腹に耐えられない (30代・千葉県・子ども2人)
・食欲の欲求に負けてしまう (40代・福島県・子ども2人)
・欲に負けてしまう (40代・大阪府・子ども2人)
つい食べてしまう
・子どもの食べ残しをもったいなくて食べてしまうから (30代・神奈川県・子ども2人)
・ストレス解消のために食べすぎてしまう(特に甘いもの)。コロナ前はランチが楽しみでついつい贅沢してしまう。 休みの日のお昼にファストフードやデリバリーピザ、外食などハイカロリーなメニューに頼ってしまうことがある。 運動やエクササイズの時間がうまく取れない(40代・大阪府・子ども1人)
・痩せたと思って次の日から好きなものを食べてしまう(30代・神奈川県・子ども1人)
食事制限がうまくできなかった
・食事制限が続けられなかったから (40代・千葉県・子ども1人)
・食事制限をしましたが、体調を崩してしまった (40代・大阪府・子ども3人)
心理カウンセラーの吉野さん曰く、ダイエットの失敗を繰り返すのは心理的にもあまり良くないそう。
「さらには、失敗を繰り返すことで、痩せにくい体質に変化するだけでなく、心理的にも失敗が続いて『自己否定』が繰り返され、中にはうつ病を引き起こしてしまう人もいます」(吉野麻衣子さん)
アンケートの結果から、食欲を上手に抑えることがダイエット成功への鍵と言えそうですね。失敗を繰り返し、メンタルへのダメージを大きくしないようにするためにも、食欲コントロールはできて損はないでしょう。
【OK】食欲がどうしても止められないときの対処法
OK:グレープフルーツを毎日食べる習慣を
管理栄養士 アンチエイジング料理スペシャリスト、堀 知佐子さんによれば、食欲を抑えるのにはグレープフルーツがおすすめだそう。
グレープフルーツは食欲を抑制するだけでなく、血糖値の上昇を穏やかにしてくれるので、できれば毎日1/2個摂取することを目指すと良いそうです。
OK:低脂肪タンパク質食材を食べる
食べたいと思ったら無理に我慢するのではなく、栄養がしっかりあってダイエットにも良い「低脂肪のタンパク質」を摂るように心がけてみてはいかがでしょうか。
医師の日比野佐和子先生のおすすめは、抗酸化成分豊富なサーモンや、疲労回復効果の高い鶏むね肉。納豆や卵もいいと言います。
抗酸化成分『アスタキサンチン』やオメガ3の油が豊富な、アンチエイジング食材を使った食事。
「大型魚でありながら水銀の汚染が比較的少ないのもメリットです」(日比野先生)
低脂肪・高タンパクな鶏むね肉や、発酵調味料の味噌を使ったスープもおすすめだそうです。
卵はビタミンC以外の栄養素すべてを含む完全食品。
お腹が空いたら炭水化物や、脂肪を多く含む食品・お菓子を食べるのではなく、低脂肪のタンパク質を意識的に食べた方が、ダイエットにも体にも◎。
OK:体にいいおやつを選ぶ
お腹が空いたとき、どうしても間に合わせのものを口に入れてしまいがちですが、これをしないような工夫も大切。こうしておやつを小分けにして、どうしても食欲が抑えられないときに食べましょう。
おやつに選ぶ食べ物は、できれば体にいいものを。ナッツや玄米フレーク、高カカオチョコ、チーズなどがおすすめです。
【NG】食欲を余計にアップさせてしまう行為や食べ物
NG:ながら食べ
“ながら食べ”をしていませんか? 食べている時間とそうでない時間が曖昧で、惰性でずっと食べているような状態では、食欲をコントロールすることはできません。
栄養バランスのよい食事を3食きちんと摂ることが大切ですが、まず心当たりがある方はこのながら食べを止め、食べている時間、食べていない時間をしっかりと区切る努力をしましょう。
食べるときは食に集中して食べる。食べないときは目の前の物事に集中する。これだけでも食事の満足感は今より何倍も変わるはず。咀嚼をしっかり行うことも意識してくださいね。
NG:脂質や糖質が高いものを食べる
食欲が止められないとき、ついつい糖質や脂質の多い食べ物を摂りたくなるもの。
しかし、これらの食事は太りやすくなるだけでなく、ストレスに抵抗する「副腎皮質ホルモン」の合成に必要な栄養素を大量消費してしまいます。
糖質代謝にはビタミンB1、脂質代謝にはビタミンB2が必要ですが、糖質や脂質の多い食べ物を食べすぎると、これらのビタミン類が不足してしまい、さらなる食欲につながる恐れが…。
NG:人工甘味料を使ったお菓子を食べる
空腹時、カロリーさえ摂らなければ良いと、人工甘味料を使った製品に手を出したくなりますが、カイロプラクター 姿勢教育指導士の碓田紗由里さんによれば、これは「甘味依存症」に陥りやすい注意したい行動なのだそう。
「ダイエットしはじめの人がやりがちなのが、摂取カロリーを減らそうと、人工甘味料を使った製品に手を出すこと。パッと見の摂取カロリーは減りますが、体には決してよくありません。人工甘味料は腎臓に過度な負担がかかり、副作用としては頭痛やめまい、むくみなどが生じる場合も。
人工甘味料は味覚を狂わせ、さらに依存性が高いといわれています。例えば、アステルパームは普通の砂糖と比較すると、100〜200倍もの甘さを感じるといいます。これを摂り続けると、『もっと甘いものが欲しい』という状態になり、コーヒーに砂糖を1袋だったものが、2袋、3袋… と徐々に増えていき、甘いもので頭がいっぱい… という状況になるケースも。
実は学生時代、私も似たような経験をしたことがあります。甘いものなしでは生活ができない、おなかいっぱいになっても甘いものを食べてしまう、といった『甘味依存症』になり、結果太ってしまうという状況になりかねないので、注意しましょう。健康食品と認識されがちなドライフルーツにも注意。ドライフルーツは高カロリーで砂糖を食べているようなものなので、こちらも避けましょう」(碓田さん)
また、碓田さん曰く「果糖ブドウ糖液糖」にも注意が必要なのだそう。
「お菓子などにもよく入っている『果糖ブドウ糖液糖」は最も脂肪を増やす糖なので、気をつけましょう。身近な食料品にも入っているので、食品を購入するときは、食品表示を事前に確認することを習慣づけるといいでしょう」(碓田さん)
意志の問題だけじゃないかも… 生活習慣の見直しも
食事を抜いたり気持ち悪くなるほど食べたりしていない?
空腹を感じるタイミングが多い方は、適度な食事量の調整ができていないかもしれません。
管理栄養士・健康運動指導士の小島美和子さん曰く、食事の適量は「次の食事前にほどよくお腹が空く程度」だそう。
一度の食事で気持ち悪くなるほど食べて次の食事を抜いたり、満腹の状態でお菓子をつまんだり、空腹と満腹の差が激しいと感じることはありませんか?
このような食事方法では、仮に食欲を我慢しても痩せにくい体になってしまう可能性が。思いっきり食べる! まったく食べない! といった0か100の状態ではなく、「空腹」と「満腹」の振れ幅を小さくする努力からしていきましょう。
ストレスを溜めすぎていない?
純粋に体が食事を要求しているのではなく、ストレスの感情が引き金となり、食欲が高まることもあります。
人間関係のトラブル、経済問題、仕事など、長引くストレスは体内に「コルチゾール」というホルモンを大量分泌させ、血糖値や食欲を高めてやけ食いを誘発する可能性が。
食べることで一瞬のストレス解消はできますが、後から感じる罪悪感や肥満・健康を害する弊害など、代償は大きいでしょう。
ストレスの原因をなくすことが根本的な解決方法ですが、それが容易でない場合はストレスからくる食欲を上手にコントロールする術を身につけましょう。
たとえば散歩に行く、ヨガをする、など代わりになる行動を見つけること。映画やドラマを観る、ペットと遊ぶ、でもよいでしょう。食べること以外で好きなことを思い出すと、代わりになる行動を見つけやすくなります。
どうしても食欲を抑えられず食べてしまうようなら、「対処法」でご紹介した食べ物を選んでみてくださいね。
睡眠は足りている?
睡眠が不足すると、食欲を増進させるデブホルモン「グレリン」が増えると言われています。さらには、食欲を抑えエネルギー消費をアップさせるやせホルモン「レプチン」は減ってしまうのだそう!
食欲が湧いたら我慢、また食欲が湧いたら我慢… を繰り返すよりも、食欲を増進させている原因を解決することが賢い方法かもしれませんね。
ダイエット最大の目標は「継続」! 無理はしないで
毎日簡単にできることを継続するのが成功のコツ
食欲が湧くたびに無理に抑えたり我慢したりして、最終的にそれがストレスになってダイエットをやめてしまうよりは、体に良いものを食べるなどして毎日できる簡単なことをした方が長く継続できるはず。
そもそもダイエットはすぐに結果が出るものではありません。せっかく我慢したのに、なかなか変化のない体を見て絶望… なんてことは避けたいですよね。
すぐには結果は出ないものだと割り切って、長い目で続けられる目標を立ててみましょう。食事もいきなり減らすのではなく、3食を6食くらいに小分けして食べるなど、ストレスのない変化を少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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