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【目次】
絵本の読み聞かせを始める時期はいつごろ?
絵本の読み聞かせは、いつごろから始めればよいのでしょうか?まずは、絵本の読み聞かせを始める時期の目安を確認しましょう。
好きなタイミングで始めてOK
絵本の読み聞かせを開始する時期に、明確な決まりはありません。なかには、妊娠中から胎児に向けて絵本を読み聞かせる人もいるといいます。
月齢の低い赤ちゃんにとって、絵本はおもちゃのように好奇心を刺激する存在です。赤ちゃんが中身をじっくり見ずにページをめくりたがることもあるかもしれませんが、その場合は無理に読み聞かせようとせず、絵本に触れさせるのがおすすめです。
また、子供がある程度成長してから読み聞かせの大切さに気づいたからといって、責任を感じる必要はありません。読み聞かせる時期に早い・遅いはないため、気づいたタイミングで始めてみましょう。
参考:「ブック先生のこんなとき、どうする・どうしたQ&A」|文部科学省
絵本の読み聞かせに期待できる効果
絵本の読み聞かせは、子供はもちろん、ママ・パパにもメリットがあるといわれています。次は、絵本の読み聞かせに期待されるプラスの影響を確認していきましょう。
読書に対する興味・学力の向上
絵本の読み聞かせで期待できる効果の一つは、子供の読書への興味と学力の向上です。絵本を読み聞かせてもらいながら、子供は場面の様子や登場人物の気持ちを自由に考え、想像します。
考える楽しさを知った子供は、読書への興味も高まる傾向にあります。また、物語から登場人物の状況や心情を読み取る力は、「読解力」とも呼ばれる大切な要素です。
文部科学省が公立の小・中学校の保護者を対象に行った、2010年度・2013年度の「全国学力・学習状況調査」によると、家庭で読み聞かせなどの読書活動を日常的に行っている子供は、親の学歴や経済状況を問わず国語・算数などの教科で理解度が高い傾向が見られています。なお、学力の向上は、中学生に比べて小学生の方が顕著であったそうです。
参考:読み聞かせの大切さ|文部科学省
参考:平成25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果|文部科学省
参考:読解力の向上に向けた対応策について|文部科学省
親子のコミュニケーションが増える
絵本の読み聞かせは、普段の会話だけでは難しい心のコミュニケーションにも役立ちます。特に、子供の本音や人間関係の悩みなどは、親からは聞き出しにくいデリケートな話題です。子供によって性格も異なるため、親が問いかけても話したがらないケースもあるでしょう。
絵本の中にはメッセージ性の強いものもあります。直接聞きにくいことでも、絵本を通すことで子供の心に響き、本音を打ち明けてくれるかもしれません。
幼少期に読んでもらった絵本を選び、子供時代のエピソードを話してみるのも一つの方法です。子供は親が同じ目線で寄り添おうとしてくれていることが分かり、自分の気持ちを話しやすくなります。
参考:子どもに本を読み聞かせることは、言語や脳の発達以外にも効果あり – 富士市の小児科・内科|中山医院
読み聞かせに用いる絵本の選び方
読み聞かせを楽しい時間にするためには、絵本選びが大切です。子供の興味を引き出すような、絵本選びのポイントを二つ紹介します。
話の内容が年齢に合っているかをチェック
たとえ内容が充実した絵本でも、年齢に合わない話は子供の意欲を低下させる可能性があります。絵本の対象年齢を確認した上で、話の内容が子供の発達段階に合っているかをチェックするようにしましょう。
参考:子育てワンポイント はじめての絵本選び|福岡県筑紫野市
0〜1歳ごろは親子で楽しめる絵本
0〜1歳の赤ちゃんには、擬音語や音の繰り返しなど、言葉のリズムに触れられる絵本が向いています。擬音語は、外界の音や動物の鳴き声などを表した言葉で、特徴をつかむのに役立ちます。
エンジン音から車を「ブーブー」、鳴き声から犬を「ワンワン」と表現するのも擬音語の一つです。また、赤ちゃんに身近な食べ物・車・動物などを使った絵本は、好奇心を引き出しやすい傾向にあります。
特に0歳の赤ちゃんは長い言葉の理解がまだ難しいため、視覚でも楽しめる絵本がぴったりです。ページを開くと食べ物が飛び出したり、紙を下に引くと動物が顔を出したりと、仕掛けのある絵本はワクワク感を演出します。
2〜3歳ごろからは自立に役立つ絵本
保育園・幼稚園に通い始める傾向にある2〜3歳ごろは、食事・着替え・トイレなどの生活習慣をテーマにした絵本がぴったりです。自分の意思をしっかりと持ち始める2〜3歳ごろは、多くの親を悩ませる「イヤイヤ期」とも呼ばれます。
楽しそうに食事をしていても、親がスプーンの持ち方をアドバイスした途端に「自分の思うようにさせてほしい!」とぐずるケースも少なくありません。自立心を尊重しながら教育したいときは「生活習慣」をテーマにした絵本を読み聞かせるのも一つの方法です。
登場人物と自分を重ね合わせる時期ともいわれているため、「〇〇ちゃん(絵本のキャラクター)の食べ方はカッコイイね!」と手本として示すのもよいでしょう。集中力はまだそれほど高くないため、短い文章で起承転結のはっきりとした絵本選びが大切です。
4〜5歳ごろは学び・ストーリー性のある絵本
自分だけの世界から周囲へと興味が広がる4〜5歳ごろには、物語を通して学びを得られるストーリー性のある絵本が向いています。幅広い知識が増えるこの時期は、言葉から情景をイメージしたり、他人の気持ちに目を向けたりする力が育つ時期です。
年代・境遇などが近いテーマはもちろん、日常にはないファンタジーを描いた絵本でも、想像力を働かせて楽しめる傾向にあります。「思いやり」や「仲直り」をテーマにした絵本では、登場人物の状況を追体験しながら友達とのコミュニケーションの取り方を学べます。
小学校の準備段階に入る5歳ごろからは、少しずつ長めの物語の読み聞かせを始めてもよいでしょう。5歳ごろには、ひらがな・カタカナ・数字はもちろん、自然や季節、伝統文化などへの興味も高まります。ストーリーの展開・因果関係を考えられる子供も増えてくるため、生きる知恵が詰まった昔話もおすすめです。
小学生以降は読書への橋渡しになる絵本
学童期に入る小学生には、自発的な読書への橋渡しになるような絵本選びが大切です。昔から読み継がれている名作は読み応えがあり、読書の楽しさを伝えやすい傾向にあります。シリーズ化されているケースも多く、知識の幅を広げる喜びにもつながるでしょう。
あえてストーリーの長い書籍タイプを選び、章・節などに区切って読み聞かせるのもおすすめです。「物語の続きを知りたい!」という気持ちから、子供の読書への興味を引き出せる方法です。
子供の好みを取り入れる
好き嫌いがはっきりしてくる2歳ごろからは、子供の好みを取り入れた絵本選びも重要なポイントです。親が一生懸命に選んだ絵本でも、子供の好みに合わないと読み聞かせ自体を嫌がるケースも考えられます。
自宅の絵本に興味を示さない場合は、子供と一緒に図書館や本屋へ足を運んでみるところから始めてみましょう。年齢ごとに分類している図書館や本屋が多いため、適齢期のものから子供自身に2〜3冊選ばせることで興味を抱くこともあります。
絵本の読み聞かせで大切なのは、子供自身が楽しめることです。「こうしなければならない」というルールはなく、無理に多くの種類を読み聞かせる必要もありません。子供が希望する場合は、同じ本を繰り返し読んだり、途中で他の本に移ったりするのも個性ととらえましょう。
【0〜1歳ごろ】読み聞かせにおすすめな絵本
会話が難しい0〜1歳ごろの赤ちゃんには、親子で楽しめるような仕掛けつきの絵本がおすすめです。ページを開くとイラストが飛び出したり、手拍子をしたりと、親子のコミュニケーションに役立つ絵本を紹介します。
「しかけえほん たべもの」わらべきみか
約15cmの正方形で、赤ちゃんの小さな手でも持ちやすいサイズです。子供たちからの人気が高いラーメン・ケーキ・ピザなどの食べ物が登場するので、子供の興味を引き出しやすい傾向にあります。
ページごとに一つの食べ物が紹介されており、開けると同時に飛び出したり、動いたりする仕組みです。ユニークな仕掛けが子供の好奇心をくすぐるだけではなく、文章は1文程度の短い言葉で、読みやすさにも配慮されています。
同じシリーズに「どうぶつ」や「のりもの」などもあるため、赤ちゃんの好みに合わせて選ぶのもおすすめです。
商品名:「しかけえほん たべもの」わらべきみか /小学館
「ぱちぱちおめでとう」ひろゆた(新井洋行+中垣ゆたか)
絵本のページをめくると、さまざまなアイテムとともに「おめでとう!」の言葉が登場します。お祝いする喜びが詰まっており、1歳の誕生日前後の読み聞かせにもぴったりです。
お祝いを華やかに演出するケーキやくす玉には仕掛けがあり、子供と一緒に「せーの!」「ふー!」などのアクションを楽しめます。やわらかなタッチのイラストと短い文が特徴的で、月齢の低い子供でも楽しく言葉に触れられるのもポイントです。
商品名:「ぱちぱちおめでとう」ひろゆた(新井洋行+中垣ゆたか) /小学館
「そらまめくんの はじめましてあかちゃん」なかやみわ
初めて「そらまめくん赤ちゃん絵本シリーズ」を読む子供に人気の3冊セットです。丸いフォルムのそらまめくんが描かれた専用ケースに入っています。
(収録本)
●「そらまめくんと おまめのなかま」
●「そらまめくん こんにちは」
●「そらまめくんの おやすみなさい」
「そらまめくんと おまめのなかま」は、さやの中から飛び出してくるそらまめくんの仕掛けがユニークです。「そらまめくん こんにちは」では、子供と一緒に「こんにちは」の練習ができます。
「そらまめくんの おやすみなさい」は寝るときのマナーに触れており、寝かしつけ中の読み聞かせにもぴったりです。やさしく語りかける文章が特徴的で、会話をするように読み聞かせができます。
商品名:「そらまめくんの はじめましてあかちゃん」なかやみわ /小学館
【2〜3歳ごろ】読み聞かせにおすすめの絵本
自立へ向けた1歩を踏み出す2〜3歳ごろには、早起きや排泄、あいさつといった生活習慣を学べる絵本がぴったりです。ストーリーを通し、よりよい生活習慣に触れられる絵本を三つ紹介します。
「おふとんさんとおはようのあさ」コンドウアキ
子供から大人まで、幅広い人に愛されるキャラクター「リラックマ」の原作者が描いたシリーズ絵本です。幼少期、原作者の心の中にいたというキャラクター「おふとんさん」と、布団から出たくない主人公が解決策を見出していきます。
「布団から出たくない」という主人公の気持ちにやさしく寄り添ったストーリー展開のため、朝が苦手な子供におすすめの作品です。同じシリーズで、眠れない夜の不安な気持ちにフォーカスした作品もあります。
商品名:「おふとんさんとおはようのあさ」コンドウアキ /小学館
「おなかのこびと」よしむらあきこ
「おなかの小人」を主人公に展開される絵本では、ものを食べてから排便されるまでの流れが、明るいタッチのイラストともに描かれています。食育はもちろん、トイレトレーニングを始めた子供にもおすすめの1冊です。
寝転んだまま食べる、嫌いなものは食べない場合の様子を、おなかの小人とともに確認できるのもポイント。よくかむことの大切さや栄養バランスの面でも学びがあります。
対象年齢は3歳から小学校低学年ごろまでと、長く読み続けられる絵本です。
商品名:「おなかのこびと」よしむらあきこ /教育画劇
「あいさつって たのしい」石津ちひろ
「おはよう」「いただきます」「ありがとう」「ごめんなさい」といったあいさつをきっかけに、仲間を増やしていく主人公の話です。あいさつをすると友達が増える喜びが、明るい色彩で描かれています。
海外に滞在した経験のある作者は、多くの詩・翻訳・絵本を手がける言葉遊びのプロフェッショナル。リズムのある短い文は、2〜3歳の子供でも理解しやすいように配慮されています。子供が親しみやすい鳥・りす・うさぎなども登場し、楽しくあいさつの大切さを学べます。
商品名:「あいさつって たのしい」著・文:石津ちひろ 著・絵:松田奈那子 /小学館
【4〜6歳ごろ】読み聞かせにおすすめの絵本
自分の世界から、親・きょうだい・友人へと目を向け始める4〜5歳ごろには、子供の本音にせまるような絵本がおすすめです。言葉に表しにくい本当の気持ちも、絵本の読み聞かせだとスムーズに伝えられるでしょう。
「あなたがうまれたとき」くさかみなこ
我が子が初めて泣いたり、熱を出したりと、子育ての渦中で抱く母親の愛情や戸惑いなどをストレートに表現した絵本です。母親は子供時代を経験していますが、子供にとって母親の気持ちは想像するしかありません。
作中では、子供の成長をいつくしみ、見守る母親の気持ちが描かれています。普段、言葉で愛情を伝える機会が少ない人は「あなたがうまれたとき」の読み聞かせとともに、「生まれてきてくれてありがとう」の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
商品名:「あなたがうまれたとき」作:くさかみなこ 絵:横須賀香 /小学館
「わたしは いいこ?」えがしらみちこ
「いいこはお片づけできるよね?」という親の言葉をきっかけに、いいこの意味を考える女の子の話です。日常の場面を振り返りながら、親が言う「いいこ」に込められた意味を追究していきます。
親の言葉をどのように受け止めるかを、女の子を通して具体的に描かれているのが特徴です。子供の目線で進んでいくストーリー展開は、日ごろの言動を振り返る機会にもなるでしょう。数多くの人気作を生み出した、えがしらみちこ氏の絵本は、親にとっても気づきのある1冊です。
商品名:「わたしは いいこ?」えがしらみちこ /小学館
「ハレガエル」大塚健太
雨が降ってくるのに合わせて歌うと、なぜか晴れてしまうアマガエル「ケロタ」を主人公にした物語です。仲間から「ハレガエル」と呼ばれ、1人ぼっちになるケロタの心情が、やさしいタッチで描かれています。
一般的なアマガエルとは対照的な「晴れる」という特徴を取り入れたストーリーには、先の読めないワクワク感があります。1ページごとの文量が少なめで、物語の流れを理解しやすいのもポイントです。
商品名:「ハレガエル」作:大塚健太 絵:すずきみほ /小学館
「どんなおべんとう?」麦田あつこ
「それって、どんなお弁当?」と問いかける形で、友達のお弁当が続々と登場します。「しろべん」「ぶるぶるべんとう」といったお弁当の名前を手がかりに、中身をイメージできる作品です。
お弁当ごとのイラストでは、入っているごはんやおかず、飲み物の名前も紹介されています。おにぎり100個が描かれた「100人弁当」は、子供と一緒に数えてみるのもおすすめです。アイデアが詰まった作品なので、登場したお弁当を子供と一緒につくる方法もあります。
商品名:「どんなおべんとう?」文:麦田あつこ 絵:いわきあやこ /小学館
【小学生以降】読み聞かせにおすすめな絵本
小学生以降には、学校生活で抱きがちな悩みを題材にした絵本がぴったりです。また、宇宙や生き物などに関する絵本も、子供の興味を引き出せます。
「にんきもの いちねんせい」つちだのぶこ
1年生になったばかりの主人公がクラスの友達の長所に目を向け、みんなそれぞれが人気者だと気づいていく話です。1人1人に対して、具体的な長所が理由とともに紹介されています。
たとえば「大きな声であいさつができる」というように、子供が実践しやすい長所なのもポイントです。読み聞かせを通して、「友達にしてもらってうれしかったことを、別の友達にしてあげる」という思いやりに触れられます。
商品名:「にんきもの いちねんせい」絵:つちだのぶこ /小学館
「かせい」ステイシー・マカナルティー
宇宙科学の入門ともいわれるこちらの絵本は、惑星に興味を持ち始めた低学年の子供に向いています。難解な宇宙科学の内容を、イラストと文で分かりやすく解説しているのがポイントです。
地球と似ている点を考える内容もあり、子供の日常生活に重ねやすいように配慮されています。火星へ旅行する際のアドバイスは「将来、火星に行ったら何をしようかな」と子供のワクワク感をかりたてます。
同じ著者の絵本に「ちきゅう」「つき」「たいよう」もあるので、シリーズでそろえるのもおすすめです。
商品名:「かせい」原作:ステイシー・マカナルティー 絵:スティービー・ルイス 訳:千葉茂樹 /小学館
「教室はまちがうところだ」蒔田晋治
「みんなの前で発表して、間違えたら恥ずかしい」という、入学直後の子供が抱きがちな不安を吹き飛ばすストーリーです。親が想像する以上に「手を挙げたら、正しい答えを言わなければならない」と、思い込んでいる子供は少なくありません。
「間違いながら本物を見つけていくのだ」という作中のメッセージは、教室で手を挙げて発表する際の不安をやわらげてくれるでしょう。視覚的に学校の楽しさが伝わる、笑顔の教師が子供たちを包み込む表紙も特徴的です。
商品名:「教室はまちがうところだ」作:蒔田晋治 絵:長谷川 知子 /子どもの未来社
「ももちゃんのねこ」わだことみ
短編のアニメーションをもとに創作された絵本には、女の子とねことの触れ合いが描かれています。友達・家族のような存在の子ねこが大きくなり、寿命を全うするまでのストーリーを通して、親子で命の大切さを話し合うのもおすすめです。
36ページの絵本は、ほどよい文量と、情景を色鮮やかに表現したイラストが特徴的です。文のまとまりで区切られているので、読み聞かせから1人読みへと、ステップアップする過程でも読みやすくなっています。
商品名:「ももちゃんのねこ」作:わだことみ 作画:いまばやしゆか /小学館
楽しく絵本を読み聞かせできるポイント
感情を込めて絵本を読み聞かせるのに、抵抗がある人もいるのではないでしょうか。読み聞かせは親子のコミュニケーションであり、うまく読む必要はありません。親子ともに、楽しい読み聞かせタイムを過ごすための工夫を紹介します。
読むスピードや声量を変えてみる
登場人物になりきって読むのが苦手な場合は、スピードや声量を変えるのがおすすめです。たとえば、童話「うさぎとカメ」なら、うさぎを速く、カメはゆっくりというように、登場人物の特徴に合わせて読むスピードを変えてみます。
また、声の大きさを調節して、登場人物や場面の状況を表現するのも読み聞かせならではの方法です。楽しい場面は大きく、悲しい場面は小さくと、声量に変化を加えるだけでも物語の情景をイメージさせやすくなるでしょう。
途中の問いかけ・感想を求めるのは控える
絵本を読み聞かせる際に大切なのは、子供が話に集中できる環境づくりです。絵本を読み聞かせている途中で「この次は、どうなると思う?」などと問いかけると、子供の集中力を途切れさせる可能性も考えられます。
また、終わった後の子供自身の思考を重視することから、読んだ後に「面白かった?」と感想を求めるのを控えた方がよいとする意見もあります。
ただし、読み聞かせに決まったルールはなく、大切なのは子供が楽しいと思えることです。子供の方から疑問や感想を話したがる場合には、しっかりと聞いてあげましょう。
絵本の読み聞かせに関するQ&A
子供の成長に役立つと分かっているものの、読み聞かせをする時間の余裕がない人も多いのではないでしょうか? 最後に、時間がないときの対応や読み聞かせをやめるタイミングなどの疑問をピックアップして解説します。
仕事・家事などで時間が取りにくい場合は?
仕事・家事などで時間を取りにくい場合は、無理をする必要はありません。「毎日、読み聞かせをしなければならない」と義務のように感じ、子供とのコミュニケーションを楽しめないのは逆効果です。
読み聞かせをする曜日や時間の目安を決めておき、無理なく生活に取り入れるようにしましょう。「子供を寝かせる前に1冊絵本を読んであげる」「平日は難しいけれど毎週末、お風呂上がりに行う」などと決めてみるのがおすすめです。
なお、子供が「絵本を読んでほしい」と言ってきたときには、できるだけ早く対応することが大切です。忙しい場合には「食事が終わってからにしようね」というような代替案を示し、子供の思いを受け止めていることを伝えましょう。
読み聞かせをやめる時期はいつごろ?
読み聞かせを始める時期と同様、やめるべき時期も特に決まっていません。子供が希望する間は続けるのがおすすめです。
「字が読めるようになったから、読み聞かせをしなくてもいいかな」と、思う人もいるかもしれません。しかし、文字が読めることと、物語の内容を理解できるのは別の話です。
特にひらがな・カタカナが読めるようになったばかりの供は、文字を追うのに精一杯な傾向にあります。文字を読みながらストーリーを楽しむのは難しいため、読み聞かせによるサポートが大切です。
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