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2023.04.04

「2階リビング」のメリットとデメリットとは? 間取りの工夫もあわせて紹介【専門家監修】

2階リビングとは、言葉の通りリビングが2階にあるということ。リビングといえば1階にあるイメージですが、2階リビングにはその特性を生かしたメリットがあります。また本記事では、デメリットについても見ていきましょう。

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2階リビングとは?

家は、人生の多くを過ごすことになるかもしれない場所。だからこそ、自分の暮らしに馴染むような空間にしたいもの。特に、リビングは家の中でも重要な部屋です。実は、リビングは1階のほかに2階につくることもできます。

階段をのぼりながら2階の様子を見ている人の写真

なんとなく、リビングは1階というイメージがありませんか? かつては1階にリビングと客間、2階に子ども部屋や寝室、書斎などを配置するスタイルが多かったからかもしれません。しかし、2階リビングには1階リビングにはないメリットがあるのです。「いちいち階段をのぼるのが大変なのでは?」という意見もあるかもしれませんが、そのデメリットを凌駕するメリットもあります。

そこで、お家の快適空間を作る街のリフォーム屋さん「アトリエボックス」でインテリアデコレーター並びに窓装飾プランナーをされている米道莉恵さんに、2階リビングのメリットとデメリットについてお聞きしました。ライフスタイルに合わせて、どちらが向いているか、ぜひ本記事を一つの参考にしてみてください。

2階リビングの4つのメリット

さっそく、2階リビングのメリットを紹介します。家を建てる立地や、ライフスタイル、家族構成を考えながら見ていきましょう。

2階のリビングの引き写真、ソファやテレビが置かれた大きな窓のある部屋

1:プライバシーを保護できる

リビングが1階にあると、家の前の道路などからリビングの様子が見えてしまうことも…。カーテンがあるとはいえ、やはり気になってしまうという人も少なくないのではないでしょうか。

地上(道路)から2階はなかなか見えにくいので、そんなプライバシー的な不安を緩和してくれます。

2:採光しやすい

リビングは、家にいる時間のなかで多くの時間を過ごす場所という人が多いのではないでしょうか。そのため、なるべく日光を取り入れたいところ。しかし、住宅が密集しているような都市部では、建物が日の光を遮ってしまう…なんてこともしばしば。

2階リビングにすることで、リビングの位置が物理的に高くなるため、日の光を取り入れやすくなるのです。

3:開放的な空間をつくることができる

2階建てで2階リビングにする場合は、上階がないため天井までめいっぱい空間をつかうことができます。吹き抜けにすることでさらに開放感がうまれますよ。

4:安定した構造で耐震予防

2階をリビングにすることで、構造的にも安定するといわれています。1階を間切りのない広い空間(リビング)にするよりも、間切りのある個室(子ども部屋や寝室、書斎)にすることで、間切りの壁が家を支えてくれる役割を果たすからです。

地震が多い国といわれる日本に住むうえで、耐震は外せないポイントではないでしょうか。

2階リビングの4つのデメリット

2階リビングには、たくさんのメリットがあることが分かりました。しかし、一方でデメリットもあります。メリットだけでなく、デメリットも押さえておくことで「失敗した…」なんてことがないようにしましょう。

1:階段の上り下りが増える

リビングは生活の拠点ともいえる部屋。そのため、リビングと外、リビングと他の部屋のよう1日のうちに何度も行き来する可能性が高くなります。2階リビングにすると、そのぶん階段を上り下りする手間が増えてしまうのです。

特に、買い物袋や荷物を持っているときは大変。体力のない人や足腰の悪いにとっては、避けられないデメリットといえるでしょう。

2:熱がこもりやすい

熱は上へとのぼる性質があります。そのため、特に夏場は熱がこもりやすいもの。冷房が苦手な人にとっては、冷房に頼らざるを得なくなるので辛いかもしれません。また、電気料金も気になるところです。

3:物音が下に響きやすい

2階をリビングに、1階にリビング以外の部屋を集中させると「音」の問題が発生します。リビングでの生活音や、キッチンの水回りの音などが階下に伝わってしまうからです。そのため、例えば受験を控えた子どもがいる場合は集中力の妨げになったり、睡眠時の妨げになったりしてしまうかもしれません。

4:家具の搬入が大変

引っ越し時の問題もあります。リビング2階に設置するということは、大きなテーブルやイス、ソファ、テレビ等も2階に運ばなければなりません。あわせてキッチンを2階につくるとなれば、搬入が大がかりになるでしょう。

2階リビングを活かした間取りの工夫

2階リビングは、メリットが多いぶん、デメリットも大きいことがわかりました。メリットを活かしながら、デメリットとどう折り合いをつけていくのがよいでしょうか。ここでは、2階リビングにするうえで、より良い空間にするための工夫について一緒に考えていきましょう。

2階リビング

1:天窓をつける

天窓をつけることで、さらに日の光を取り入れやすくなります。また、開放的になるメリットも。都市部で日の光を取り入れにくいという場合は、ぜひ取り入れることを検討してみてください。

2:シーリングファンを取り付ける

暑さ対策のために、シーリングファンを設置するのもおすすめです。天井の高いところによくマッチするので、部屋の雰囲気もがらりと変わります。

3:ロフトを設置する

2階リビングの高い天井を活かして、ロフトを設置するのも一つの方法です。ロフトは、子どもたちのよい遊び場空間になるのではないでしょうか。キッチンで料理をしながらでも、子どもの様子を窺うことができるので、その点でも安心です。

4:1階から吹き抜けにする

2階リビングの隠れたデメリットとして、家族の帰宅に気付きにくくなるという可能性が挙げられます。例えば、子どもが帰宅してそのまま1階の自室に直行… となったら、2階にいると気付けない場合が。つまり、家族とのコミュニケーションの機会が減ってしまうかもしれないということです。

この問題は、吹き抜けにして1階と2階を区切らない設計にすることで解決が望めます。2階にいても1階にいても音や声が聞こえるので、お互いがいることを確認できるでしょう。

最後に

本記事では、2階リビングのメリットやデメリットについて解説しました。もともとは都市部の住宅など、狭い空間を活かした設計として生まれたのだそう。しかし、最近では採光以外のメリットも注目されて人気が高まっているようです。

ライフスタイルや家族構成に合わせて、快適な暮らしになるように慎重に考えて最高な住まいにしていきましょう。

画像ALT

監修

アトリエボックス 米道莉恵(よねみち・りえ)

京都・太秦にある、「アトリエボックス」でマネージャーを務め、快適な空間作りをしている。インテリアデコレーター、リビングスタイリスト、窓装飾プランナーの資格を保有。
趣味は、沖縄旅行。離島のきれいな海でシュノーケルするのが大好きで、毎年リフレッシュしに行っている。

執筆/京都メディアライン

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