そもそも、忍耐力って何?
「忍耐力がないのが悩み」という人は多いです。生きるうえで、壁にぶつかるのは避けられないこと。しかし、忍耐力があれば、どんなつらいことでも前向きに乗り越えていけそうに思いますよね。
「自分に忍耐力があればいいのに」「忍耐力があまりないのが悩み」という人に向け、忍耐力を身につける方法を紹介します。また、忍耐力が短所につながるケースがあることも、知っておくとよいでしょう。
まずは、忍耐力には、どのような意味があるのかをチェックしていきます。
忍耐力とは、「つらい状況に耐える力」を指す
忍耐力を辞書で調べたところ、次のような意味があることがわかりました。
▷【忍耐力】読み方:にんたいりょく
つらいことや苦しみなどをたえしのぶ力。辛抱する力。
《デジタル大辞典》©SHOGAKUKAN Inc.より引用
つらいことや苦しいことがあっても、ストイックに辛抱していくというのは、なかなかハードルが高く感じますよね。映画やドラマなどの世界では、忍耐力のある主人公や主要人物が描かれることが多く、ある意味、忍耐力がある人は「憧れ」の対象になっているといえます。
忍耐力があるのはどんな人?
忍耐力があるとされる人にはどのような傾向があるか、チェックしていきましょう。
普段から落ち着いている
忍耐力があるとされる人は、普段から冷静で落ち着いていることが多いです。嫌なことが起こったとしても、あまり態度や表情には表さず、ひとまず静観するという対応をとるでしょう。また、冷静沈着なため、感情的に判断することは基本的にありません。
責任感が強い
責任感が強いというのも、忍耐力のある人の特徴でしょう。一度始めたことは基本的に最後までやり通し、ズルいこともしないため、周りからの信頼も厚いことがほとんど。忍耐力のある人は精神的に強いことが多いので、責任をもって最後までやり遂げようとします。
ポジティブ思考
目標を達成する過程で、想定外のことが起こってしまうのはよくあることですが、忍耐力のある人は、ほとんど動じることがありません。想定外のことが起こり、それが障壁と感じても、自分や周りにとってそれがプラスに活きるよう、考えて対策することができます。
かといって、根拠なくポジティブになるのではありません。現実的な解決が図れるよう、さまざまな視点から考え、対応策を考えていく人がほとんどです。
行動の基準は、自分自身
忍耐力のある人は、自分自身が行動の基準。自分の価値観で行動しながら判断するので、あまり人に左右されないかもしれません。また、人に何を言われても、自分が決めたことはやり通す意志の強さを持つ人も。自分自身が基準のため、人の言葉に振り回されて自分を見失うということもほとんどないでしょう。
セルフコントロールに長けている
忍耐力のある人は、セルフコントロールに長けています。そもそも、忍耐力のある人にはそれなりの経験値が備わっているもの。数々の山場を乗り越えている人が多く、自分自身のことも熟知していることがほとんどです。どのようにしたら自分のモチベーションが回復するか、自分がどういう状態になったら限界が近いかなども冷静に把握しているため、セルフコントロールに長けているのかもしれません。
目的や目標が明確
目的や目標が明確であるというのも、忍耐力のある人の特徴といえるでしょう。実現に対する思いも強いため、何があっても乗り越えようとします。目的や目標があいまいだと、自分自身もブレてしまい、それが挫折につながることも。目的や目標を明確に言語化することは、忍耐強さをより強固にしてくれるのかもしれません。
忍耐力が、短所になる?
忍耐力があることは大きな強みのように感じますが、実は忍耐力があり過ぎると、それが短所になってしまうことも否定できません。
視野が狭くなりがち
忍耐力がある人は、自分の意思がしっかりとある分、視野が狭くなりがちです。自分の意見だけが正しいと思ってしまい、他の人の意見を受け入れにくくなるからと考えられます。
自分を追い詰めがち
忍耐力があると、耐えることに注力してしまい、自分を追い詰めることになりがちです。他の方法に切り替えたり、他人の力を借りればいい場面でも、無理やり続けるといったケースも。また、ひとりで抱え込んでしまうため、心が疲弊することにもつながるかもしれません。
他にも、忍耐力がある分、他人を許せなくなったり、頑なになり過ぎて失敗につながったりなども該当するでしょう。忍耐力があることが大きな強みであることに違いはありませんが、過度になるのは避けたいところです。
忍耐力を適度に身につける方法とは
忍耐力を適度に身につけるには、どのようなことをすればよいのでしょうか。
まずは自己理解を
忍耐力を身につけるには、まず自分のことをしっかりと理解する必要があります。自分がどのようなことにストレスを感じるのか、ストレスを感じたとき、どうすればそれを発散することができるかなどを、知っておかねばなりません。
上記を把握しておけば、それがセルフコントロールにつながります。セルフコントロールができれば、ストレスに打ち勝つ対策を考えることがで切るため、それが自然と忍耐力を鍛えてくれるというわけです。
忍耐力をつけたいのはなぜか、言語化を
なぜ忍耐力を身につけたいのか、それを言語化するのも一つです。目的や目標があるなら、忍耐力を身につけてどんなことを得たいか、それを得たら何をしたいかなどを明確な言葉にしていきましょう。
目的や目標が明確であればあるほど、何が起きても乗り越えようとするはず。明確な目的や目標は、忍耐力を磨いてくれるといってもよいでしょう。
休息をしっかり取る
これもセルフコントロールの一つではありますが、忍耐力を身につけるには、休息をしっかりと取ることが欠かせません。忍耐力のある人は、適切に休息を取り、気持ちの切り替えをするのがとても上手。そうすることで、心身のバランスを整え、つらくても耐えられる状態をキープし続けているからでしょう。
疲れたときは無理をせず、休むこと。これがあるから、忍耐強く物事に取り組めるということです。
最後に
つらいことや苦しいことをたえしのぶ「忍耐力」。壁にぶつかるのは避けられないことですが、忍耐力があれば、前向きに乗り越えていけそうな気がしますよね。忍耐力を身につけるには、なんといってもセルフコントロールが大切です。自分のことをよく知り、休息をしっかりと取りながら、忍耐力を身につけていきましょう。忍耐力が行き過ぎると、自分や周りを苦しめることになることも。自分や周りを大切にしながら、適度に忍耐力をつけていきたいですね。
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