仕事の人間関係は疲れるもの?
仕事で人間関係に悩む人は、多いものです。上司や同僚、部下、取引先との関係がよくないと、仕事に支障をきたすこともあり、つらいですよね。仕事だと割り切れればよいですが、そんなに簡単なことではないため、密かに悩むことになりがちです。
仕事の人間関係で疲れるのは、どのような要因があるでしょうか、チェックしてみましょう。
仕事の人間関係を疲れさせる要因とは?
仕事での人間関係を疲れさせるにはさまざまな要因がありますが、個人の考え方や姿勢が影響しているということもあります。人間関係の悩みを抱えているという人は、次のことに心当たりがないかチェックしてみてください。
・仕事で関係しているすべての人に好かれたいと考えている
・人との距離感をあまり考えたことがない
・他人の言動の細かなところまで気にしてしまう
そもそも、すべての人に好かれるというのは可能なことでしょうか? 人には相性というものがありますから、すべての人に好かれるのは不可能と考えるのが妥当でしょう。相手に好かれようとして取る言動は、実は周りをイライラさせるということも…。言うことがコロコロ変わる人も多いため、信頼に値しないと評価される可能性があります。
仕事をするうえで必要なのは、「相手に好かれること」ではありません。大切なのは「信頼し合うこと」。いくら好かれているとしても、仕事を任せられないのであれば、よい関係は築けません。
信頼関係を得るには、人との距離感を大切にし、相手の言動を許せることも大切です。上記のようなスタンスは、周りとの信頼関係構築を阻みますから、注意したいところです。
仕事の人間関係悪化を招きやすい特徴
仕事での人間関係が悪くなりがちな人には、どのような傾向があるのでしょうか。よくみられる特徴を3つ紹介します。
自己主張が強すぎる
自分の意見やアイデアを主張するのは、とても大切なことです。積極的な姿勢に好感を持たれることもあるでしょう。しかし、自己主張が強すぎるのは、考えもの。常に自分が正しいと思い込み、主張することばかりに囚われていると、気が付けば周りから人が去っているということにもなりかねません。
仕事は周りと協力して動くからこそ、質の良さが磨かれます。周りとの協働を意識し、自分の意見だけでなく、周りの意見やアイデアも大切にするという姿勢が必要です。
謝らない、お礼を言わない
人間関係を作る上で、「感謝の気持ち」や「謝罪の気持ち」を素直に伝えることができるかどうかは、とても重要です。自分が間違っていたと気づいたり、相手に何かしてもらったりしたとき、素直に謝罪や感謝の気持ちを伝えることができるかどうかに、人間性が出るといってもいいでしょう。
被害者意識が強い
「~してくれない」「私だけ~と言ってもらえない」など、被害者意識が強い人は、周りが距離を置きがちです。誰かにしてもらうことばかり考えていると、被害者意識の塊のようになりますから、注意したいところ。
仕事をするうえで大切なのは、奉仕の気持ちを持つこと。自分が動くことで周りが楽になるようにと意識することで、言動は大きく変わるはずです。損得勘定は大切ですが、それが強すぎるのは自分にとっても周りにとっても、マイナスでしかありません。周りが喜ぶにはどうすればよいか、それを一番に考える癖をつけると、いろいろなことが変わるでしょう。
仕事の人間関係をよくする3つのポイント
ここからは、仕事の人間関係をよくするポイントを紹介します。できそうなことがあれば、ぜひ取り入れてみてください。
挨拶や感謝の気持ちを活発に伝える
これは仕事の人間関係に限ったことではなく、人間関係構築の基本ですが、挨拶や感謝の気持ちを活発に伝えることが大切です。自分から元気よく挨拶をする、お礼を伝えることができる人を嫌う人はほとんどいないはず。むしろ、好印象を持たれることが多いでしょう。
自分から挨拶をするということは、自分から笑顔を向けるということにもつながります。元気に挨拶をすることで、職場に笑顔が増えるなら、こんな素敵なことはありませんよね。
挨拶や感謝の気持ち、謝罪の気持ちを素直に伝えるということは、ビジネスマナーの基本ともいえます。しかし、できない人が多いのも事実。もし、最近挨拶や感謝の気持ちを積極的に伝えていないと思う人は、ぜひ意識して行動につなげてみてください。
他愛のない会話を大切にする
仕事の人間関係をよくするには、風通しのよい関係性を作ることが欠かせません。何でも相談できたり、言い合えたりする人が職場に一人いたら、それだけで仕事を乗り切ることができそうですよね。
風通しのよい関係を作るには、他愛のない会話を大切にするのがポイント。些細と思うことを話せる人というのは、実はそういないものです。昨日あったことやテレビ番組の話、推しの話など、他愛がないと思うことほど、すき間時間に話してみましょう。そこで楽しく会話ができれば、それが良好な人間関係につながるかもしれません。
対話を重視したコミュニケーションを
仕事の人間関係をよくするには、対話を重視したコミュニケーションが求められます。特に後輩や部下とのコミュニケーションには、対話することを意識することが大切です。
対話は、以下のポイントを押さえて行います。
・相手の話を最後まで聞く
・相手の価値観を否定しない
・社会的価値観や常識を切り離す
・自分を客観的に見る
人は、それぞれ育ってきた環境が違うもの。世の中に「正しい」は人の数だけあると考え、「相手を理解する」ことを優先しながら対話をすると、それまでにはない発見や気づきを得られるかもしれません。
仕事の人間関係が良好だと、得られるものは多い
仕事の人間関係が良好だと、得られるものはたくさんあります。もっとも大きいのは、信頼し合って協働できるため、得られる成果も大きくなるということ。ピンチの際にお互い助け合えたり、切磋琢磨してアイデアを生み出すことができたりするのではないでしょうか。
また、仕事の人間関係が良好だと、仕事が楽しくなりますよね。職場に人間関係のプレッシャーがないというのは、各人にプラスの影響を与え、業務効率を上げることにもつながります。
1日の多くの時間を割く仕事。少しでも楽しく取り組めるよう、できることから取り組んでみてください。
最後に
仕事の人間関係で悩む人は多いです。個人の考え方や姿勢が影響しているケースもあるため、その点は自分で気がつきたいところ。仕事の人間関係を変えるには、挨拶やコミュニケーションを工夫することが大切です。1日の大半を費やす仕事を楽しくするためにも、できることから取り組んでいきましょう。
益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)として活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。
ライター所属:京都メディアライン
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